こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、「上智大学総合人間科学部教育学科の面接で問われやすいこと」です。


教育学科の面接で見られているのは知識量ではない

上智大学総合人間科学部教育学科の面接と聞くと、「教育について詳しくないといけないのでは」と不安になる人もいると思います。

ですが、実際に面接で強く見られているのは、教育に関する知識をどれだけ覚えているかではありません。

大切なのは、あなたがどのような問題意識を持ち、どのように考えているかです。

つまり、面接は知識を披露する場というより、自分の経験や関心をもとに、教育についてどう向き合っているかを伝える場だと考えるほうが近いです。

推薦入試は、完璧な人を選ぶ試験ではありません。考え続けられる人を見ている試験です。だからこそ、すぐにきれいな答えが出せることよりも、問いに対して誠実に向き合う姿勢が大切になります。


面接で問われやすいテーマとは

教育学科の面接では、たとえば次のようなことが問われやすいです。

  • なぜ教育に関心を持ったのか
  • 学校生活の中でどんなことに疑問を持ったのか
  • 自分の経験から何を学んだのか
  • 大学でどのようなことを深めたいのか
  • 将来どのように教育と関わりたいのか

どれも特別に難しい質問に見えないかもしれません。ですが、実際には表面的な答えではなく、その人の考え方の深さが見られています。

たとえば、「教育に関心を持った理由は何ですか」と聞かれたときに、「子どもが好きだからです」と答えるだけでは、少し物足りなく感じられることがあります。

もちろん、その気持ちは大切です。ただ、面接ではその先が知りたいのです。どんな経験からそう思ったのか。その経験からどんな疑問が生まれたのか。そこまで話せると、あなたらしい考えが伝わりやすくなります。


「正解」よりも「考え方」が見られる

教育学科の面接で大切なのは、正解を当てることではありません。

むしろ見られているのは、問いに対してその場でどう考えるかです。

たとえば、あなたが「いじめをなくしたい」と話したとします。すると面接では、「なぜいじめはなくならないと思いますか」と聞かれることがあります。

このとき、「加害者が悪いからです」と言い切るだけでは、少し一面的に聞こえてしまうことがあります。

それよりも、「もちろん個人の行動の問題はあると思いますが、それだけではなく、クラスの雰囲気や、周囲が声を上げにくい空気、学校の仕組みも関係しているのではないかと思います」と答えられると、視点の広がりが伝わります。

教育という分野は、ひとつの原因だけで説明できないことが多いです。だからこそ、面接では、物事を単純に決めつけずに考えられるかどうかが大切になります。


別の立場を想像できるかも大事

教育学科の面接では、自分の意見を持つことと同じくらい、別の立場を想像できるかも見られています。

たとえば、「授業ではもっと発言しやすい雰囲気が必要だと思います」と話したとします。それに対して、「では、発言が苦手な人にとってはどうでしょうか」「先生の立場から見るとどうでしょうか」と聞かれることがあります。

このときに、自分の考えだけを押し通すのではなく、「たしかに、発言を求められること自体が負担になる人もいると思います」「先生にも授業を進める難しさがあると思います」と考えられると、対話する姿勢が伝わります。

教育は、多様な価値観や立場が交わる分野です。だからこそ、自分の意見を持ちながらも、相手の立場に目を向けられることがとても大切です。


身近な経験をどう話すかが大切

面接では、立派な経験を話さなければいけないと思う人もいますが、そんなことはありません。

むしろ、学校生活や部活動の中で感じた身近な経験のほうが、あなたらしさが出やすいこともあります。

たとえば、部活動で後輩に教えたとき、同じ説明をしても伝わる人と伝わらない人がいた経験はないでしょうか。

そこから、「人によって理解のしかたが違うのではないか」「教える側は何を工夫すべきなのだろう」と考えたなら、それは教育学科につながる大切な視点です。

また、クラスで発言する人がいつも同じだったことに違和感を持ったなら、「なぜ発言しやすい人としにくい人がいるのか」「評価のされ方が影響しているのではないか」と考えることもできます。

こうした経験を、自分の言葉で具体的に話せると、面接官にも伝わりやすくなります。


面接準備でやっておきたいこと

面接対策としてまずやっておきたいのは、自分の志望理由を声に出して話してみることです。

文章で読むと分かったつもりでも、実際に話してみると、言葉がうまくつながらなかったり、自分でも説明があいまいだと気づいたりします。

また、家族や先生に質問してもらうのも効果的です。特に、「それはなぜですか」と何度も聞いてもらうと、自分の考えの浅いところや、まだ整理できていない部分が見えてきます。

たとえば、「なぜ教育学科なのですか」「なぜその経験が心に残ったのですか」「大学で何を学びたいのですか」といった問いに、少しずつ答えられるようにしておくことが大切です。

準備の段階で大切なのは、完璧な答えを暗記することではありません。自分の中の問いを深めておくことです。


最後に

上智大学総合人間科学部教育学科の面接では、上手に話せることだけが評価されるわけではありません。

大切なのは、自分の経験から生まれた問いを持ち、その問いに対して考え続けようとしていることです。

うまく言えない部分があっても大丈夫です。むしろ、その場で考えようとする姿勢や、相手の問いを受け止めて考え直そうとする姿勢は、教育学科らしい大切な力です。

まずは、自分の学校生活の中で気になったことを思い出してみてください。どんな場面で違和感を持ったのか、どんな経験から教育に関心を持ったのかを、少しずつ言葉にしてみましょう。

その積み重ねが、面接での自信につながっていきます。ぜひ、自分の中の問いを大切にしながら、「自分ならどう考えるか」を一歩ずつ深めてみてください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。