こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、「上智大学総合人間科学部教育学科志望でありがちなNG例と改善法」です。


教育学科志望でよくある「もったいない書き方」とは

上智大学総合人間科学部教育学科を目指す人の中には、教育への思いや優しさをしっかり持っている人がたくさんいます。けれども、その思いが出願書類や面接でうまく伝わらず、もったいない形になってしまうことも少なくありません。

たとえば、よくある表現の一つに、「子どもたちの笑顔を守りたいです」というものがあります。

この言葉自体は、とてもあたたかく、前向きな気持ちが伝わる表現です。ですが、推薦入試では、そのままでは少し抽象的に見えてしまうことがあります。

なぜなら、読み手が知りたいのは「やさしい気持ちがあること」だけではなく、「どのような経験からその思いが生まれ、どのように考えを深めてきたのか」だからです。

推薦入試で見られているのは、立派な言葉そのものではありません。問いを持つ姿勢や、経験をどう受け止め、どう考えてきたかという過程です。


NGになりやすいのは「きれいな言葉」で止まること

教育学科志望でありがちなNG例は、「良いことを言おう」としすぎてしまうことです。

たとえば、「子どもが好きです」「人の役に立ちたいです」「教育で社会をよくしたいです」といった表現は、方向性としては間違っていません。

ただ、それだけでは誰にでも言える内容になりやすく、あなた自身の考えとしては伝わりにくくなります。

推薦入試では、「その人らしさ」がとても大切です。そのためには、きれいな言葉を並べるよりも、自分が実際に経験したこと、自分が迷ったこと、自分が気づいたことを丁寧に言葉にする必要があります。

たとえば、文化祭の準備で意見が強い人ばかりが中心になってしまい、あまり発言しない人の考えが置き去りになっていたとします。その場で違和感を持ったなら、その経験は教育を考える大きなきっかけになります。

「発言できる人ばかりが評価される空気は、本当に公平なのだろうか」と考えたなら、そこにはすでに教育学的な問いの種があります。


改善のポイント1 具体的な場面を書く

まず大切なのは、抽象的な思いだけで終わらせず、具体的な場面を書くことです。

たとえば、「人の成長を支えたいです」と書くよりも、「部活動で後輩に教えたとき、同じ説明をしても伝わり方が違うことに気づいた」と書いたほうが、あなたの経験がはっきり伝わります。

教育学科では、日常の中で起きた小さな違和感や気づきを、どう考えにつなげていくかが大切です。

学校生活や部活動、委員会活動、塾やアルバイト、きょうだいや年下の子との関わりなど、特別な経験でなくても構いません。むしろ、身近な経験のほうがあなたらしさが出やすいです。

「いつ」「どこで」「誰と」「何があったのか」が少し見えるだけで、文章の伝わり方は大きく変わります。


改善のポイント2 感情だけで終わらせない

次に大切なのは、感情だけで終わらせないことです。

たしかに、「悔しかった」「悲しかった」「なんとかしたいと思った」という気持ちは大事です。ですが、推薦入試で評価されるのは、その気持ちの先にどんな問いが生まれたかです。

たとえば、後輩に教えてもうまく伝わらなかった経験があったとします。そのとき、「自分の教え方が悪かったのかもしれない」で終わるのではなく、「そもそも人によって理解しやすい方法は違うのではないか」と考えが進むと、思考の深まりが見えてきます。

さらに、「自分は同じ説明をすれば伝わると思っていたが、それは一人ひとりの違いを十分に見られていなかったのかもしれない」と振り返ることができると、他者理解の姿勢も伝わります。

教育学科の推薦入試では、感情の強さよりも、その経験を通して自分がどう考えたかが重視されます。


改善のポイント3 なぜ教育学科で学びたいのかを明確にする

もう一つ重要なのは、「なぜ教育学科なのか」をはっきりさせることです。

ここがあいまいだと、どれだけ良い経験を書いても、学科とのつながりが弱く見えてしまいます。

たとえば、部活動で後輩指導をした経験から、「一人ひとり学び方が違うことに興味を持った」と考えたなら、その先に「だから発達や学習のあり方、多様な教育の形について学びたい」とつなげることが大切です。

また、学校の中で発言しにくい空気に違和感を持ったなら、「評価のされ方や学びの場のつくり方を考えたい」と発展させることができます。

つまり、経験だけで終わるのではなく、その経験から生まれた問いを大学でどう深めたいのかまで言葉にする必要があります。

推薦入試では、将来の職業名を言うことよりも、大学でどのようなテーマを考えていきたいのかが大切です。


評価されやすいのは「立派な経験」より「正直な振り返り」

ここで、ぜひ知っておいてほしいことがあります。それは、教育学科の推薦入試では、必ずしも華やかな経験が求められているわけではないということです。

むしろ、迷った経験や失敗した経験、考えが変わった経験のほうが、深く評価されることもあります。

たとえば、「最初は自分の教え方が正しいと思っていたけれど、相手の立場を十分に考えられていなかったと気づいた」という振り返りは、とても大切です。

そこには、自分をよく見せようとする姿勢ではなく、正直に考えようとする姿勢があります。

教育という分野では、相手を理解しようとすること、違う立場に目を向けること、簡単に答えを決めつけないことがとても大切です。だからこそ、きれいにまとめられた話よりも、自分なりに悩みながら考えた跡が見えるほうが伝わります。


最後に

上智大学総合人間科学部教育学科の推薦入試で大切なのは、「良い人に見せること」ではありません。

大切なのは、自分の経験をもとに問いを持ち、その問いをこれからも考え続けたいという姿勢です。

もし今、うまく書けないと感じていても大丈夫です。まずは、自分の学校生活を少し振り返ってみてください。

どんな場面で違和感を持ったのか。どんなときに「なぜだろう」と思ったのか。誰かとの関わりの中で、自分の考えが変わった瞬間はなかったか。

そうした一つひとつの経験の中に、あなたらしい問いの種があります。

きれいにまとめようとしすぎず、まずは正直に思い出してみることから始めてみてください。そこから、自分だけの考えが少しずつ見えてくるはずです。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。