上智大学 文学部 ドイツ文学科の探究活動をどう深めるか|推薦入試につながる考え方

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、
「上智大学 文学部 ドイツ文学科の探究活動をどう深めるか」です。


探究活動は調べて終わりではありません

探究テーマを決めて資料を集めたものの、「ここから何をすればよいのか分からない」と悩む高校生は少なくありません。

インターネットや本で情報を集め、分かったことをまとめるだけでも、探究活動の最初の一歩にはなります。しかし、上智大学文学部ドイツ文学科の推薦入試につながる探究にするためには、集めた情報をもとに自分で考えることが大切です。

探究活動を深めるとは、難しい内容に変えることではありません。「なぜそうなるのか」「別の見方はないか」「自分はどのように考えるか」と問い直していくことです。

最初から立派な結論を出そうとせず、気になったことを少しずつ掘り下げていきましょう。


最初の問いをもう一度見直してみる

探究を進める中で、最初に設定した問いが広すぎると感じることがあります。

例えば、「ドイツ文学について調べる」というテーマでは、対象が広く、何を明らかにしたいのかが分かりにくくなります。

そこで、「グリム童話では、子どもにどのような価値観を伝えているのか」「文学作品の翻訳によって登場人物の印象はどのように変わるのか」のように、作品や視点を絞ってみます。

反対に、問いが狭すぎて調べることがなくなった場合は、作品が生まれた時代や社会、ほかの作品との比較などに目を向けると広げやすくなります。

探究の途中で問いを見直すことは、失敗ではありません。調べたからこそ、本当に考えたいことが見えてきた証拠です。


一つの資料だけで判断しない

探究活動を深めるためには、複数の資料を比べることが重要です。

インターネット上の記事を一つ読んだだけでは、その内容が唯一の見方であるかのように感じてしまうことがあります。

同じ作品について書かれた本や論文、解説記事を読み比べると、研究者や筆者によって注目している点が異なることに気づきます。

例えば、ある童話を「子どもへの教訓を伝える物語」と説明する資料がある一方で、「当時の社会や家族観が表れた作品」と捉える資料もあるかもしれません。

異なる意見に触れたときは、すぐにどちらが正しいかを決めるのではなく、それぞれがどのような根拠をもとに説明しているのかを確かめましょう。この姿勢が、多面的に考える力につながります。


作品そのものを丁寧に読む

文学を扱う探究では、解説だけを読むのではなく、できるだけ作品そのものに触れることが大切です。

例えば、グリム童話を調べる場合、物語のあらすじだけではなく、登場人物の言葉、物語の結末、繰り返される表現などにも注目してみましょう。

「なぜこの人物だけがこのような話し方をするのか」「なぜこの場面が繰り返されるのか」と考えると、作品の読み方が深まります。

翻訳作品を扱う場合は、異なる翻訳を読み比べる方法もあります。同じ場面でも、使われている日本語によって登場人物の性格や物語の雰囲気が違って見えることがあります。

その違いを具体的に示しながら、自分なりの考えを整理すると、単なる感想ではない探究になります。


歴史や社会の背景を調べる

文学作品は、作品が生まれた時代や社会と切り離して考えることはできません。

物語の中に現れる家族関係、働き方、宗教観、男女の役割などには、当時の社会の価値観が影響していることがあります。

例えば、ある作品に厳しい親子関係が描かれている場合、「作者がそのような家庭を知っていたから」と考えるだけでなく、当時の教育や家族観についても調べてみます。

すると、個人の物語に見えた作品が、その時代を生きた人々に共通する問題を描いている可能性に気づくかもしれません。

高校の世界史で学んだ出来事も、年号として覚えるだけではなく、文学や文化にどのような影響を与えたのかという視点で見直すと、大学での学びにつながります。


比較することで自分の視点が見えてくる

探究を深める方法として、二つの作品や文化を比較することも効果的です。

例えば、ドイツの童話と日本の昔話、原作と映画、過去の作品と現代の作品などを比べることができます。

ただし、表面的な違いを並べるだけでは十分ではありません。「なぜその違いが生まれたのか」を考えることが大切です。

物語の結末が異なるなら、両方の作品が作られた時代や、読者に伝えようとしている価値観を調べます。

比較をすると、自分がこれまで当たり前だと思っていた考え方も、文化や時代によって異なることに気づきます。その気づきが、他者理解や異文化理解を深めるきっかけになります。


人に話してみると問いが深まる

探究活動は、一人で考え続けるだけでなく、先生や友人に話してみることでも深まります。

自分では分かりやすく説明したつもりでも、「なぜそう考えたの」「別の例はあるの」と質問されると、説明が足りなかった部分に気づくことがあります。

また、自分とは異なる意見を聞くことで、新しい視点が見つかることもあります。

例えば、自分はある作品の主人公を「自分勝手だ」と考えていても、友人は「社会の決まりに苦しんでいる人物だ」と捉えるかもしれません。

その違いを否定するのではなく、「なぜ読み方が分かれたのか」と考えることで、作品への理解が深まります。

上智大学文学部ドイツ文学科でも、他者との対話を通して自分の考えを見直す姿勢が大切になります。


自分の考えが変わった過程を残しておく

探究活動では、最終的な結論だけでなく、考えが変化した過程にも意味があります。

最初は「ドイツの童話は子どもにとって怖すぎる」と考えていた人が、歴史や社会背景を調べるうちに、「怖い表現には危険を伝え、子どもを守ろうとする役割もあったのではないか」と考えるようになることがあります。

この変化は、探究によって見方が広がったことを示しています。

調べた資料、疑問に思ったこと、友人や先生から受けた意見、自分の考えの変化をノートに記録しておきましょう。

提出書類や面接で探究活動について説明するときも、結果だけではなく、考えた過程を具体的に伝えやすくなります。


答えが出ないことも探究の成果です

探究を進めても、問いに対する明確な答えが出ない場合があります。

しかし、それは探究に失敗したということではありません。文学や文化、人間の考え方に関する問いには、一つの答えに決められないものも多くあります。

例えば、「文学作品は社会を変えられるのか」という問いについて、作品が人の考え方に影響を与える場合もあれば、すぐには変化につながらない場合もあります。

重要なのは、「答えが出なかった」で終わるのではなく、なぜ簡単に答えられないのかを考えることです。

異なる立場や条件によって答えが変わることに気づければ、それも大切な探究の成果です。


推薦入試では探究の完成度だけが見られるわけではない

推薦入試では、大学生の研究のように完成された探究活動が求められているわけではありません。

大切なのは、自分で問いを持ち、資料を調べ、異なる見方にも触れながら考えを深めたかどうかです。

提出書類や面接で問われる志望理由では、「何を調べたか」に加えて、「なぜそのテーマを選んだのか」「調べる中で何に気づいたのか」「大学では何をさらに学びたいのか」を伝えましょう。

推薦入試は、完璧な答えを持つ人を選ぶ試験ではありません。問いを持ち続け、他者の考えに耳を傾け、自分の考えを見直せる人を見る試験です。

探究を通して育てた思考の深さ、多面的な視点、他者理解、対話する姿勢は、上智大学文学部ドイツ文学科で学ぶ土台になります。


まとめ

探究活動を深めるためには、情報を集めてまとめるだけでなく、最初の問いを見直し、複数の資料を比べ、作品や社会背景を丁寧に考えることが大切です。

さらに、友人や先生と対話し、自分とは異なる意見にも触れることで、一つの見方に決めつけない姿勢が身につきます。

結論が途中で変わったり、明確な答えが出なかったりしても問題ありません。その変化や迷いの中に、探究によって深まった考えがあります。

まずは今取り組んでいるテーマについて、「ほかの見方はないだろうか」「なぜ自分はそう考えたのだろう」と問いかけてみてください。

その小さな問い直しを重ねることで、自分の興味がさらに深まり、上智大学文学部ドイツ文学科で学びたいことも見えやすくなるでしょう。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。


KOSSUN教育ラボでは、上智大学の推薦入試対策に特化した 上智大学合格プロジェクト を完全定員制(先着10名限定)にて設け、専門性の高い個別サポートを行っています。


限られた時間の中でも本気で上智大学合格を掴み取りたい方は、今すぐ 無料個別相談会 にお申し込みください。



※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。