
上智大学 文学部 ドイツ文学科を志望する前に知っておきたいこと|学びの特徴と推薦入試の準備
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、
「上智大学 文学部 ドイツ文学科を志望する前に知っておきたいこと」です。
学科名のイメージだけで決めないことが大切です
上智大学文学部ドイツ文学科に興味を持ったとき、「ドイツが好きだから」「外国語を学びたいから」という理由から調べ始める人は多いと思います。
その気持ちは、進路を考える大切なきっかけです。ただし、学科名から受けるイメージだけで志望を決めるのではなく、大学で実際に何を学ぶのかを確認しておく必要があります。
ドイツ文学科は、ドイツ語の会話だけを学ぶ場所でも、文学作品だけを読み続ける場所でもありません。ドイツ語という言葉を軸に、文学、文化、歴史、思想、芸術、社会などを幅広く学ぶ学科です。
言葉や作品を通して、人間の考え方や社会の成り立ちを深く考えることに魅力を感じられるかどうかが、志望を考えるうえで大切なポイントになります。
ドイツ語を一から学ぶ覚悟も必要です
ドイツ文学科では、大学入学後にドイツ語を継続的に学んでいきます。
高校までにドイツ語を勉強したことがない人でも、すぐに諦める必要はありません。多くの受験生にとって、ドイツ語は大学から本格的に学び始める言語です。
ただし、新しい外国語を学ぶには、単語や文法を少しずつ積み重ねる姿勢が欠かせません。授業を受けるだけで自然に身につくわけではなく、予習や復習を続ける必要があります。
英語が得意かどうかだけで、向き不向きが決まるわけではありません。分からない部分をそのままにせず、繰り返し取り組める人や、言葉の違いを面白いと感じられる人は、学びを深めやすいでしょう。
「ドイツ語を話せるようになりたい」という目標に加えて、ドイツ語を使って何を読み、何を理解したいのかも考えてみてください。
読書量よりも、作品について考える姿勢が大切です
ドイツ文学科という名前から、「普段から難しい文学作品をたくさん読んでいなければならない」と不安になる人もいるかもしれません。
もちろん、読書が好きであれば学びの入口を見つけやすいでしょう。しかし、入学前から多くのドイツ文学を読破している必要があるわけではありません。
大切なのは、作品を読んだときに「なぜこの人物はこのような行動をしたのだろう」「この表現にはどのような意味があるのだろう」と考える姿勢です。
高校の国語の授業で、登場人物の気持ちについてクラスメートと違う意見を持った経験も、大学での文学研究につながります。
あらすじを覚えるだけではなく、作品の背景や別の解釈にも関心を持てる人にとって、ドイツ文学科は興味を深められる環境です。
高校までの勉強とは学び方が変わります
高校では、教科書に書かれている知識を理解し、試験で正しい答えを出すことが求められる場面が多くあります。
一方、大学では、自分で問いを立て、資料を読み、他者の意見にも触れながら、自分なりの考えを深めていきます。
例えば、一つの文学作品についても、「この解釈だけが正しい」とは限りません。作品が生まれた時代の社会状況や、言葉の使われ方、作者の背景などによって、さまざまな読み方ができます。
授業では、自分の意見を発表したり、ほかの学生と議論したりする機会もあるでしょう。そのため、知識を受け取るだけではなく、自分から学びに参加する姿勢が必要です。
自分と違う意見を聞き、「そのような見方もあるのか」と考え直せることも、大学での大切な学びになります。
「ドイツに行きたい」だけでは学科選びとして不十分です
ドイツへの留学や海外での生活に憧れて、ドイツ文学科に興味を持つ人もいるでしょう。
海外への関心は、とてもよい出発点です。しかし、留学そのものを目的にしてしまうと、大学での学びとのつながりが弱くなります。
なぜドイツ語圏に関心があるのか、現地で何を学びたいのか、帰国後にその経験をどのように深めたいのかまで考えることが大切です。
例えば、「現地の言葉で文学作品を読み、翻訳では分からなかった表現を理解したい」「日本とは異なる文化や歴史の捉え方を学びたい」という目的があれば、留学と学問がつながります。
海外への憧れを、大学で深めたい具体的な問いへ変えていきましょう。
将来の仕事が決まっていなくても大丈夫です
文学部を志望すると、「卒業後はどのような仕事に就くのだろう」と不安になる人もいると思います。
ドイツ文学科での学びが、特定の職業だけに直結するわけではありません。その一方で、外国語を学ぶ力、文章を丁寧に読む力、情報を整理する力、異なる価値観を理解する力、自分の考えを伝える力は、幅広い仕事で活かせます。
出版、教育、観光、国際交流、企業の海外部門などに関心を持つ人もいれば、大学で学ぶ中で別の進路を見つける人もいます。
高校生の段階で、将来の職業を完全に決める必要はありません。
まずは、「大学でどのような力を身につけたいか」「どのような人や社会に関心があるか」を考えることから始めてみましょう。
推薦入試では大学と学科への理解が問われます
上智大学文学部ドイツ文学科の推薦入試を考える場合は、学科名や大学の知名度だけで選んでいないことを伝える必要があります。
出願書類や面接で問われる志望理由では、自分の興味を持ったきっかけと、大学で学びたい内容を結びつけることが大切です。
例えば、「外国語が好きだから」という理由だけではなく、「翻訳によって作品の印象が変わることに疑問を持ち、ドイツ語と文学の両面から言葉と文化の関係を学びたい」と説明できれば、学びへの関心が伝わります。
そのためには、学科の紹介、授業内容、教員の研究分野などを確認し、自分の興味と重なる点を探しておくことが必要です。
ただし、調べた情報を並べるだけでは十分ではありません。なぜ自分がその学びに魅力を感じたのかを、自分の経験と結びつけて考えましょう。
推薦入試は完成された人を求める試験ではありません
推薦入試の準備を始めると、「ドイツ語ができない自分では難しいのでは」「もっと立派な実績が必要なのでは」と心配になることがあります。
しかし、推薦入試は、入学前からすべての知識や能力を持っている完璧な人を選ぶ試験ではありません。
大学で学ぶ準備があり、自分で問いを持ち、考え続けられる人かどうかを見る試験です。
分からないことがあっても、「なぜだろう」と調べようとする姿勢があれば、学びは深まります。また、自分の意見だけにこだわらず、異なる立場の人の考えを聞こうとする姿勢も大切です。
知識量だけではなく、思考の深さ、多面的な視点、他者理解、対話する姿勢を、高校生活の中で少しずつ育てていきましょう。
志望前に自分へ問いかけてみよう
上智大学文学部ドイツ文学科を志望する前に、次のようなことを自分に問いかけてみてください。
- ドイツ語やドイツ語圏の文化に興味を持ったきっかけは何か
- 文学や言葉を通して、どのようなことを考えてみたいか
- 一つの答えがない問いについて考え続けられそうか
- 異なる意見や価値観に触れることを面白いと思えるか
- 上智大学文学部ドイツ文学科でなければならない理由は何か
すべてにすぐ答えられなくても問題ありません。答えに迷った部分こそ、これから調べたり考えたりする必要があるテーマです。
まとめ
上智大学文学部ドイツ文学科を志望する前には、ドイツ語の学習だけでなく、文学、文化、歴史、思想、社会を幅広く学ぶ学科であることを理解しておきましょう。
大学では、用意された答えを覚えるだけではなく、自分で問いを持ち、資料を読み、他者との対話を通して考えを深めていきます。
今の段階で、ドイツ語に詳しかったり、将来の職業が明確に決まっていたりする必要はありません。大切なのは、自分の興味を丁寧に見つめ、なぜ学びたいのかを考え続けることです。
まずは、ドイツ文学科について調べながら、「自分は何を知りたいのだろう」「どのような問いを大学で深めたいのだろう」と考えてみてください。
その時間を重ねることで、自分に合った学科なのかが少しずつ見えてきます。興味を持った作品や文化について、さらに一歩踏み込んで調べてみることから始めてみましょう。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


