
上智大学 経済学部 経営学科|西澤茂教授に学ぶ「財務会計」と国際税務の視点
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、
「上智大学 経済学部 経営学科・西澤茂教授の研究から考える、財務会計と国際税務」です。
企業のニュースを見ていると、「増収増益」「過去最高益」「海外事業が好調」といった言葉を目にすることがあります。また、グローバル企業の税金をめぐる問題がニュースになることもあります。こうした話題を理解するうえで重要になるのが、財務会計や国際税務という分野です。
上智大学経済学部経営学科の西澤茂教授は、財務会計と国際税務を研究分野としています。大学院経営学専攻の公式情報では、グローバル企業における財務報告分析や国際課税問題に関する研究に取り組んでいることが紹介されています。経営学科では財務諸表論などを担当しています。
財務会計とは何を学ぶ分野なのか
財務会計とは、企業の経営状態や活動の結果を、株主や投資家、取引先など企業の外部にいる人へ伝えるための会計です。
その代表的な情報が「財務諸表」です。財務諸表には、企業が一定期間にどれくらい利益を上げたのか、どれくらいの資産や負債を持っているのかなど、企業を理解するための数字がまとめられています。
上智大学経済学部経営学科の公式情報でも、西澤教授の研究分野として「財務会計、グローバル企業の財務分析」が示されています。
ただし、財務会計を学ぶことは、数字を計算できるようになることだけではありません。「この数字は企業のどのような状態を表しているのか」「外部の人はこの情報をどう判断に使うのか」と考えることも重要になります。
財務諸表から企業の姿を読み取る
例えば、A社とB社がどちらも100億円の売上を上げていたとしても、それだけで二つの会社を同じように評価することはできません。
A社は利益を大きく上げているかもしれませんが、B社は将来の成長に向けて研究開発へ積極的に投資しているため、現在の利益が小さくなっている可能性があります。また、企業が持っている借入金や資産の状況も異なるでしょう。
つまり、一つの数字だけを見るのではなく、複数の情報を組み合わせて企業を理解することが必要です。
西澤教授は、財務諸表だけでは十分に把握しにくい企業価値や、証券市場における情報のあり方についても研究しています。上智大学の研究紹介では、証券市場で売り手と買い手が公平に取引するための情報という観点から、企業の情報開示を考えていることが紹介されています。
国際税務とはどのような問題を考えるのか
西澤教授のもう一つの研究分野が国際税務です。上智大学大学院の公式情報では、財務会計と国際税務を研究分野とし、国際課税問題について研究していることが確認できます。
日本国内だけで活動している企業であれば、基本的には日本の税制を中心に考えます。しかし、世界の複数の国で活動している企業の場合は事情が複雑になります。
例えば、日本に本社があり、アメリカやシンガポールなどにも拠点を持つ企業では、「どの国で生まれた利益なのか」「どの国がその利益に税金を課すのか」といった問題が生じます。
国ごとに税制が異なるため、企業の国際的な活動が広がるほど、税金をめぐる問題も複雑になります。そこで必要になるのが、国境を越えた企業活動と税制度の関係を考える国際税務の視点です。
「企業は税金を多く払えばよい」では終わらない
国際税務について考えるとき、「企業は利益を上げているのだから、できるだけ多く税金を払えばよい」と感じる人もいるかもしれません。しかし、大学で考える問題はそれほど単純ではありません。
企業には法律に従って税金を納める必要があります。一方で、国によって税率や制度が異なれば、「どの国でどの程度負担することが公平なのか」という難しい問題も生まれます。
さらに、企業だけの立場ではなく、税収を必要とする国や地域、その税金によって公共サービスを受ける人々など、複数の立場から考える必要があります。
「企業にとって有利か不利か」だけではなく、「社会全体にとって公平な仕組みとは何か」という問いまで広げられるところが、国際税務を学ぶ面白さの一つです。
高校生活にもある「公平な負担」という問い
こうした問題は、高校生にとってまったく遠い話というわけでもありません。
例えば文化祭でクラスの費用を集めるとき、全員から同じ金額を集めることが公平なのか、それとも担当する役割や利用するものに応じて負担を変えることが公平なのか、考え方は一つではありません。
部活動でも、遠征費を選手だけで負担するのか、部員全員で負担するのかによって意見が分かれることがあります。
もちろん企業の国際税務とは規模も制度も異なりますが、「誰が、どれくらい負担することが公平なのか」という問いを考える点には共通する部分があります。
身近な経験から社会の大きな仕組みへと問いを広げていくことも、大学で学問を深めていく方法の一つです。
高校までの学習と大学の会計学の違い
高校までの学習では、与えられた数字を使って正しい答えを求める問題が多いと思います。一方、大学の会計学では、「なぜこの情報を示す必要があるのか」「誰がこの情報を利用するのか」といった問いも考えていきます。
例えば企業の利益が10億円だったときも、単に「10億円」という数字を覚えるのではなく、その利益がどのように生まれたのか、前年と比べてどう変化したのか、その情報を投資家はどのように評価するのかなどを考えます。
上智大学経済学部の公式情報では、西澤教授の担当科目として、財務諸表論、財務会計論特講、財務会計論研究が掲載されています。
数字を「計算する」だけでなく、「読み取り、意味を考える」ことが、大学での財務会計の学びにつながります。
推薦入試に向けて経済ニュースから問いを見つけよう
上智大学経済学部経営学科の推薦入試を考えている人も、最初から高度な会計や税務の知識を持っている必要はありません。まずはニュースを見ながら、自分なりの疑問を持ってみることから始めてみましょう。
例えば、「利益が増えた企業の株価がなぜ下がることがあるのだろう」「世界中で活動する企業はどの国に税金を払うべきなのだろう」「企業が社会に公開する情報はどこまで必要なのだろう」といった問いがあります。
一つの立場だけから答えを決めず、企業、投資家、国、そこで暮らす人など、それぞれの立場から考えてみることも大切です。
出願書類や面接で問われる志望理由を整理するときにも、「会計に興味があります」で終わらせるのではなく、どのような出来事やニュースから疑問を持ち、その問いを大学でどのように深めたいのかまで考えてみてください。
企業の数字から社会の仕組みを考えてみよう
財務会計や国際税務は、単に企業のお金を計算するための学問ではありません。企業が社会にどのような情報を伝えるのか、世界で活動する企業が各国とどのような関係を築くのかといった、社会の仕組みにもつながっています。
決算や企業の税金に関するニュースを見たときに、「数字はいくらだったのか」だけで終わらず、「なぜこの数字になったのか」「誰にとって重要な情報なのか」「別の立場から見るとどうなのか」と考えてみましょう。
最初から完璧な答えを出す必要はありません。自分なりの問いを持ち、調べ、他者の考えにも触れながら見方を深めていくことが、大学での学びにつながります。
まずは気になる企業を一つ選び、決算に関するニュースを読んでみるところから始めてみてはいかがでしょうか。そこから、財務会計や国際税務という学問への興味が広がっていくかもしれません。
もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。
※本記事は、記事作成時点で上智大学公式サイト、上智大学経済学部公式サイト、上智学院教員教育研究情報データベース等に掲載されている情報を確認したうえで作成しています。教員の所属、研究分野、担当科目、カリキュラム、入試制度などは今後変更・更新される場合があります。受験を検討している方は、本記事の情報だけで判断せず、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご自身で確認してください。
KOSSUN教育ラボでは、上智大学の推薦入試対策に特化した
上智大学合格プロジェクト
を完全定員制(先着10名限定)にて設け、専門性の高い個別サポートを行っています。
限られた時間の中でも本気で上智大学合格を掴み取りたい方は、今すぐ 無料個別相談会 にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


