
上智大学 経済学部 経済学科|Schlegl Matthias准教授に学ぶ「国際金融」と貨幣・国の借金の仕組み
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、
「上智大学 経済学部 経済学科・Schlegl Matthias准教授の研究から考える、国際金融と貨幣・国の借金の仕組み」です。
ニュースを見ていると、「円安」「金利」「国債」「金融政策」といった言葉をよく目にします。しかし、それぞれの言葉は知っていても、「なぜ円の価値が変わるのか」「国はなぜ借金をするのか」「金利が変わると私たちの生活にどのような影響があるのか」まで説明するのは簡単ではありません。
上智大学の最新公式情報によると、Schlegl Matthias准教授は経済学部経済学科に所属し、マクロ経済学、国際金融、貨幣経済学、ソブリン・デット、つまり政府が負う債務などを主な研究分野としています。特に近年は、長期的な経済停滞や資産価格の動きなどについても研究しています。 :contentReference[oaicite:0]{index=0}
国際金融とは世界を動く「お金」を考える学問
国際金融とは、国境を越えてお金がどのように動き、為替や金利などが各国の経済にどのような影響を与えるのかを考える分野です。
例えば、日本の企業がアメリカから商品を輸入するときには、円をドルに交換する必要があります。日本から海外へ旅行するときにも同じです。このとき重要になるのが為替レートです。
1ドルを交換するために必要な円の金額が変化すれば、海外の商品を買うために必要なお金も変わります。そのため、為替の変化は海外旅行だけではなく、輸入食品やエネルギー、企業の原材料費などにもつながっていきます。
「円安は良いのか悪いのか」という問いにも、一つの答えがあるわけではありません。輸出企業、輸入企業、海外旅行をする人など、立場によって影響が異なるからです。
そもそも「お金」にはなぜ価値がある?
Schlegl准教授の研究分野には貨幣経済学も含まれています。貨幣経済学では、お金が経済の中でどのような役割を果たし、金利や金融政策が経済活動にどのような影響を与えるのかを考えます。 :contentReference[oaicite:1]{index=1}
普段は当たり前のように使っている紙幣も、紙そのものに表示額と同じ価値があるわけではありません。多くの人が「このお金は商品やサービスと交換できる」と認めているからこそ、貨幣として機能しています。
さらに、現代では現金だけではなく、銀行預金や電子決済なども経済活動を支えています。ここから、「お金とは何なのか」「お金の量や金利が変わると経済はどう動くのか」という大きな問いにつながります。
金利が変わると何が起きる?
金利は、お金を借りたり預けたりするときの条件に関係します。ニュースで中央銀行の金融政策が大きく取り上げられるのは、金利の変化が企業や家計の行動に影響するからです。
例えば、企業が新しい工場を建てるためにお金を借りる場合、金利が高ければ借入れの負担も大きくなります。住宅ローンなどを利用する家庭にとっても、金利は重要です。
反対に、金利が低ければ企業や家計がお金を借りやすくなる可能性があります。ただし、「低ければ低いほど必ず良い」と単純に考えることもできません。
Schlegl准教授は、日本で長く続いた低金利・ゼロ金利環境を背景として、従来のモデルでは分析しにくい経済の動きを研究しています。 :contentReference[oaicite:2]{index=2}
国の借金は家計の借金と同じなのか
Schlegl准教授の研究テーマには、ソブリン・デットがあります。これは簡単にいえば、政府が負っている債務、つまり国の借金について考える研究分野です。 :contentReference[oaicite:3]{index=3}
政府は税金などを財源にさまざまな支出を行いますが、必要な支出を税収だけですべてまかなえない場合、国債を発行して資金を調達することがあります。
ここで、「借金なら全部すぐ返したほうがよい」と考える人もいるかもしれません。しかし、国の財政を一般家庭の家計とまったく同じように考えることはできません。政府は税を集めたり国債を発行したりしながら、経済全体との関係の中で財政を運営しています。
一方で、借金がどこまで増えても問題がないというわけでもありません。将来の税負担、金利、国債を購入する人々の信頼など、多くの要素を考える必要があります。
「国の借金が多い=すぐ危険」と決めつけない
国債のニュースを見ると、「国の借金が増えている」という数字だけに目が向きがちです。しかし、経済学では金額だけではなく、その国の経済規模、金利、成長率、誰が国債を保有しているかなど、さまざまな条件を見ながら考えます。
また、不況や災害などが起きたときには、政府が支出を増やして家計や企業を支えることが必要になる場合もあります。
大切なのは、「借金は悪い」「政府はもっと使うべきだ」と最初から結論を決めるのではなく、なぜその支出が必要なのか、現在と将来にどのような影響があるのかを整理して考えることです。
高校までの学びと大学での国際金融の違い
高校の公共や政治・経済では、為替、金融政策、国債などの基本的な仕組みを学びます。大学では、その知識を土台にして、「なぜその現象が起きたのか」「条件が変わると経済はどう動くのか」を理論的に考えていきます。
上智大学経済学部経済学科では、経済学の基礎に加え、数学や統計などを用いながら、金融、国際経済を含む現代社会のさまざまな経済問題を理論的・実証的に分析する力を養う教育が行われています。 :contentReference[oaicite:4]{index=4}
つまり、「円安だから輸入品が高くなる」と覚えるだけではなく、「なぜ円安になったのか」「金利はどう関係しているのか」「海外の政策は日本にどう影響するのか」と問いを広げていくことになります。
推薦入試に向けて経済ニュースを「問い」に変えよう
上智大学経済学部経済学科の推薦入試を考えている人も、最初から国際金融の専門的な理論を理解している必要はありません。まずは日々のニュースから、自分が気になったことを見つけてみてください。
例えば、「なぜアメリカの金利が日本の為替に関係するのだろう」「円安で得をする人と困る人は誰だろう」「国債を発行し続けると何が起こるのだろう」といった疑問があります。
その際、「円安は悪い」といった一つの見方だけで終わらず、消費者、企業、政府、海外の人など、異なる立場から考えてみることが大切です。他者の意見にも触れながら、自分の考えを修正していくことで、問いはより深くなります。
出願書類や面接で問われる志望理由を整理するときにも、「金融に興味があります」で終わらせず、どの出来事から疑問を持ち、なぜその仕組みを経済学で学びたいのかまで自分の言葉で整理してみてください。
普段使っている「お金」から世界経済を考えてみよう
国際金融というと、金融機関や投資家だけに関係する難しい世界のように感じるかもしれません。しかし、為替、物価、金利、政府の財政は、私たちの生活ともつながっています。
海外の商品を買うこと、銀行にお金を預けること、ニュースで国債や金利について見ること。その一つひとつから、経済学の問いを見つけることができます。
次に「円安」「金利」「国債」という言葉をニュースで見たときには、単語だけを覚えるのではなく、「なぜ今こうなっているのだろう」「誰にどのような影響があるのだろう」と考えてみてください。
身近なお金への疑問を世界経済の仕組みへ広げていくことが、国際金融やマクロ経済学を学ぶ第一歩になります。
もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。
※本記事は、記事作成時点で上智大学公式サイト、上智大学経済学部公式サイト、上智学院教員教育研究情報データベース等に掲載されている情報を確認したうえで作成しています。教員の所属、職位、研究分野、担当科目、カリキュラム、入試制度などは今後変更・更新される場合があります。受験を検討している方は、本記事の情報だけで判断せず、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご自身で確認してください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。

