
上智大学 経済学部 経営学科|大竹恒平准教授に学ぶ「マーケティング・サイエンス」とSNSデータの活用
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、
「上智大学 経済学部 経営学科・大竹恒平准教授の研究から考える、マーケティング・サイエンスとSNSデータの活用」です。
InstagramやX、動画配信サービスなどを見ていて、「この商品、最近よく見かけるな」と感じたことはありませんか。SNSで友人やインフルエンサーが紹介していた商品が気になり、自分でも検索したり、実際に購入したりした経験がある人もいるでしょう。
こうした私たちの日常的な行動も、マーケティング研究の対象になります。上智大学経済学部経営学科でマーケティング・サイエンスを専門とする大竹恒平准教授は、ビッグデータを活用した消費者行動の分析やマーケティング戦略に関する研究に取り組んでいます。今回は、その研究を入り口に、データから消費者の行動を読み解く面白さを考えてみましょう。
大竹恒平准教授が研究するマーケティング・サイエンス
上智大学公式サイトによると、大竹恒平准教授は経済学部経営学科に所属し、マーケティング・サイエンスを専門としています。経済学部の教員紹介では、研究分野として「マーケティング・サイエンス、ソーシャルメディア情報を用いた消費者の購買行動プロセスに関する研究」が示されています。また、大学公式サイトでは、ビッグデータを活用した消費者行動分析とマーケティング戦略立案に関する実証研究も紹介されています。
マーケティング・サイエンスとは、企業のマーケティングについて、担当者の経験や感覚だけで判断するのではなく、客観的なデータや数理的な方法を用いて分析する分野です。
例えば、「どの広告を見た人が商品に興味を持ったのか」「SNSでどのような情報が広がると購買につながりやすいのか」といった問いについて、実際のデータをもとに考えていきます。
SNSは消費者行動を知る手掛かりになる
大竹准教授の研究では、ソーシャルメディア上の情報も重要な対象となっています。SNSでは、企業だけでなく消費者自身が商品について感想を投稿したり、写真や動画を共有したりしています。
例えば、新しいコスメが発売されたとします。最初は企業の広告で商品を知ったとしても、その後に友人の投稿を見たり、レビュー動画を見たりして、「自分も使ってみたい」と感じる場合があります。反対に、否定的な口コミを見て購入を見送ることもあるでしょう。
つまり、商品を知った瞬間から購入に至るまでには、さまざまな情報との接点があります。その過程をデータから読み解くことで、企業は消費者がどのように商品を知り、興味を持ち、行動するのかをより具体的に理解できるようになります。
普段何気なく見ているSNSも、「なぜこの投稿は広がったのだろう」「なぜ同じ商品でも人によって反応が違うのだろう」と問いを持って見ると、マーケティングを考える材料になります。
インフルエンサーや「視線」も研究対象になる
上智大学公式サイトで紹介されている大竹准教授の研究では、インフルエンサーの情報発信や消費者の視線データにも着目しています。
視線データとは、人が広告や商品ページを見るときに、どこを見ているのかを記録したデータです。例えばWebサイトを見たとき、商品の写真を最初に見る人もいれば、価格や口コミを先に確認する人もいます。
こうした行動を分析すると、アンケートで「何を見ましたか」と聞くだけでは分からない消費者の反応が見えてくることがあります。
マーケティングというと文章や広告のアイデアを考える仕事を想像しやすいですが、実際にはデータ分析、心理、統計など複数の分野が関わっています。数字と人間の行動の両方を考えるところに、マーケティング・サイエンスの特徴があります。
高校の探究活動ともつながるデータ分析
高校の探究活動で、アンケートを実施した経験がある人もいると思います。「高校生のSNS利用について調べる」「食品ロスへの意識を調査する」といったテーマでデータを集めることもあるでしょう。
そのとき重要なのは、回答を集めることだけではありません。「この結果から本当にその結論を出してよいのか」「回答者に偏りはないか」「別の理由でこの結果になった可能性はないか」と考えることも必要です。
大学でのマーケティング・サイエンスでは、こうした考え方をさらに発展させます。データから仮説を立て、分析し、その結果をもとに考えを修正していくという流れを繰り返しながら、消費者行動や企業のマーケティングについて理解を深めていきます。
高校までの学習では用意された問題の答えを求めることが多いですが、大学では「そもそも何を調べれば、この問いに答えられるのか」というところから考える場面も増えていきます。
データがあれば正しい答えが出るわけではない
マーケティング・サイエンスを考えるうえで大切なのは、「データが多ければ何でも分かる」と考えないことです。
例えばSNSである商品が話題になっていたとしても、それだけで「高校生全員から人気がある」とは限りません。そのSNSを使っていない人もいますし、投稿する人と見るだけの人では行動が異なる可能性があります。
また、消費者について大量のデータを扱うようになれば、プライバシーや情報の扱いについて考える必要もあります。「企業にとって役立つデータだから利用してよい」という単純な問題ではありません。
企業の立場、消費者の立場、社会全体の立場から考え、「どのようなデータ活用が望ましいのか」と問いを広げていくことも、大学での学びにつながります。
推薦入試に向けて身近な疑問を研究の問いに変えてみる
上智大学経済学部経営学科の推薦入試を考えている人も、最初から高度な統計分析ができる必要はありません。まずは自分の生活の中にある「なぜ?」を見つけてみてください。
例えば、「同じ商品なのにSNSで急に人気になるのはなぜだろう」「友達のおすすめは企業の広告より信頼したくなるのはなぜだろう」「口コミの評価は本当に購買行動を変えるのだろう」といった疑問も出発点になります。
そこから実際の企業事例を調べたり、簡単なアンケートを行ったり、複数の立場から考えたりすることで、興味は少しずつ学問的な問いへ変わっていきます。
出願書類や面接で問われる志望理由について考えるときも、「SNSが好きだからマーケティングを学びたい」で終わらせるのではなく、「SNSを使う中で何に疑問を持ったのか」「その疑問を大学でどのように深めたいのか」まで考えてみると、自分の関心がより具体的になります。
日常の行動をデータという視点から見直してみよう
マーケティング・サイエンスの面白さは、日常生活の中にある行動を、データを通して改めて考えられることです。
なぜその商品をクリックしたのか。なぜその人の口コミを信頼したのか。なぜ購入しようと思ったのに途中でやめたのか。一見すると小さな行動にも、企業と消費者の関係を考えるヒントがあります。
そして大切なのは、データから一つの答えを急いで決めるのではなく、「別の説明はできないか」「違う立場から見るとどうか」と考え続けることです。他者の意見にも耳を傾けながら、自分の仮説を見直す姿勢も学びを深める助けになります。
今日SNSを見るときに、自分がどんな投稿で立ち止まり、何をきっかけに商品を調べたのかを少し意識してみてください。そこから、マーケティング・サイエンスという学問への興味が広がるかもしれません。
もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。
※本記事は、記事作成時点で上智大学公式サイト、上智大学経済学部公式サイト、上智学院教員教育研究情報データベース等に掲載されている情報を確認したうえで作成しています。教員の所属、研究分野、担当科目、カリキュラム、入試制度などは今後変更・更新される場合があります。受験を検討している方は、本記事の情報だけで判断せず、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご自身で確認してください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


