上智大学 文学部 フランス文学科の将来像の考え方|推薦入試で伝わる進路の整理方法

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、
「上智大学 文学部 フランス文学科の将来像の考え方|推薦入試で伝わる進路の整理方法」です。


将来の職業が決まっていなくても大丈夫です

推薦入試の準備をしていると、「将来は何になりたいですか」と聞かれることがあります。

そのため、「具体的な職業まで決めておかなければならないのでは」と不安になる高校生もいるでしょう。

しかし、高校生の段階で将来の仕事が明確に決まっていなくても問題はありません。大学で学ぶなかで興味が広がり、進みたい方向が変わることも自然なことです。

大切なのは、職業名を無理に決めることではなく、どのようなことに関心があり、大学で何を学び、将来どのように社会と関わりたいのかを考えることです。

上智大学文学部フランス文学科の推薦入試でも、完成された将来計画だけが求められているわけではありません。今の自分なりに将来を考え、その考えを学びにつなげる姿勢が大切です。


将来像は職業名だけではありません

将来像というと、「出版社に入りたい」「教師になりたい」「国際的な仕事をしたい」といった職業名を思い浮かべるかもしれません。

もちろん、目指す職業が決まっている人は、その理由を具体的に考えてみましょう。ただし、将来像は職業名だけで表すものではありません。

「異なる文化を持つ人同士をつなげたい」「言葉を通して人の考えを伝えたい」「一つの見方にとらわれず社会を考えられる人になりたい」といった姿も、立派な将来像です。

どこで働くかだけでなく、どのような力を身につけ、どのような姿勢で人や社会と関わりたいのかを考えると、自分らしい将来像が見つかりやすくなります。


まずは自分が大切にしたいことを考える

将来像を考えるときは、いきなり仕事を一つに決めるのではなく、自分が大切にしたいことを振り返ってみましょう。

例えば、読書や映画を通して人の感情を理解することに関心がある人もいれば、文化の違いを知り、異なる価値観を持つ人と関わることに魅力を感じる人もいます。

学校生活のなかで心に残った経験も手がかりになります。

文化祭の企画で、自分のアイデアを形にすることが楽しかったのであれば、表現や発信に関わる仕事に興味があるのかもしれません。

部活動で後輩を支えることにやりがいを感じたのであれば、人の成長を支える教育や支援の仕事に関心がある可能性もあります。

経験を振り返りながら、「自分はどのようなときにやりがいを感じるのか」を考えてみましょう。


フランス文学科で身につく力から考えてみる

上智大学文学部フランス文学科では、フランス語や文学について学ぶだけではありません。

作品を丁寧に読み、時代や文化の背景を調べ、自分なりの問いを立てて考える力を養います。

また、異なる解釈や価値観に触れながら、自分の考えを言葉にし、他者と対話する経験も重ねていきます。

こうした学びを通して、文章を読み取る力、情報を整理する力、異文化を理解する力、物事を多面的に考える力、分かりやすく伝える力などが身につきます。

将来像を考えるときは、「フランス文学を学んだら何の仕事に就けるか」だけでなく、「学びを通してどのような力を身につけ、それをどう活かしたいか」という視点を持つことが大切です。


進路は文学に直接関係する仕事だけではありません

フランス文学科を卒業したあとの進路は、文学やフランスに直接関わる仕事だけではありません。

例えば、出版、教育、メディア、翻訳、観光、文化事業、国際交流などでは、言葉や文化への理解を活かせる可能性があります。

一方で、一般企業の企画、広報、営業、接客などでも、相手の考えを理解し、情報を整理して伝える力は役立ちます。

文学を学ぶなかで身につけた、複数の資料を読み比べる力や、一つの問題をさまざまな立場から考える力は、幅広い仕事につながります。

進路を一つに限定せず、大学で身につけられる力をどのような場面で使いたいのかを考えてみましょう。


「国際的に活躍したい」を具体的にする

推薦入試では、「将来は国際的に活躍したい」と話す人も多くいます。

ただし、その言葉だけでは、具体的に何をしたいのかが伝わりにくいことがあります。

国際的に活躍するとは、海外で働くことだけではありません。日本国内で外国にルーツを持つ人を支えたり、海外の文化を日本に紹介したり、日本の文化を海外へ発信したりすることも含まれます。

例えば、「フランス語と文化への理解を活かし、観光の場で異なる背景を持つ人に分かりやすく情報を伝えたい」と考えることができます。

また、「文学作品や映画を通して、フランスと日本の価値観の違いを紹介する仕事に関わりたい」という将来像もあります。

誰に対して、どのような形で役立ちたいのかまで考えると、将来像が具体的になります。


大学で学びたいことと将来像をつなげる

将来像を伝えるときに大切なのは、大学での学びとのつながりです。

例えば、「出版に関心があります」だけでなく、「フランス文学の作品を原文と翻訳の両方から読み、言葉によって印象がどう変わるのかを学びたい。その経験を、将来は作品や文化を多くの人に伝える仕事に活かしたい」と説明すると、一貫性が生まれます。

また、「教育に関心がある」という場合は、「異文化や文学を学ぶことで、一つの価値観を押しつけず、生徒が多様な考え方に触れられる授業を行いたい」とつなげられます。

今の関心、大学での学び、将来の関わり方を一本の線で結ぶことを意識してみましょう。


将来像が変化しても問題ありません

大学に入学して新しい作品や考え方に触れると、興味が変わることがあります。

最初は翻訳に関心があったものの、学ぶうちに教育や文化交流に興味を持つこともあるでしょう。

将来像が変わることは、考えが足りなかったという意味ではありません。新しい知識や経験を得たことで、自分の可能性が広がったということです。

そのため、推薦入試の時点では、「現時点ではこの方向に関心がある」と自分の考えを整理できれば十分です。

大切なのは、一度決めた進路にこだわり続けることではなく、新しい学びに出会ったときに自分の考えを更新できることです。


提出書類や面接で将来像を伝えるポイント

提出書類や面接で将来像を伝えるときは、大きな目標だけを語るのではなく、その理由やきっかけを具体的に説明しましょう。

例えば、「文化に関わる仕事がしたいです」だけではなく、「フランス映画を観たことをきっかけに、作品を通して異なる社会の価値観を知る面白さを感じたため、文化を分かりやすく伝える仕事に関心を持っています」と話します。

さらに、大学で何を学びたいかを加えることで、将来像が単なる憧れではなくなります。

まだ職業まで決まっていない場合は、「フランス語や文学の学びを通して、多様な価値観を理解し、異なる背景を持つ人同士をつなげられる人になりたい」と伝えることもできます。

無理に立派な夢を作るより、自分の経験や関心から生まれた考えを丁寧に言葉にすることが大切です。


推薦入試で見られるのは将来への向き合い方です

推薦入試では、将来の計画が細かく決まっているかどうかだけが評価されるわけではありません。

自分の興味をどのように捉え、大学で何を学び、それを将来にどうつなげようとしているかが見られています。

また、一つの進路だけを正解だと考えず、さまざまな可能性を検討する多面的な視点も大切です。

自分と異なる価値観を理解しようとする姿勢や、対話を通して考えを深める姿勢も、社会で人と関わるうえで必要になります。

推薦入試は、完成された将来像を持つ完璧な人を選ぶ試験ではありません。大学で問いを持ち、学びながら自分の将来を考え続けられる人を見る試験です。


まとめ

上智大学文学部フランス文学科を志望する際、将来の職業が決まっていなくても焦る必要はありません。

まずは、自分が何に関心を持ち、どのような人や社会のあり方を大切にしたいのかを振り返ってみましょう。

そのうえで、フランス語や文学、文化の学びを通して身につけたい力と、将来どのように社会へ関わりたいのかをつなげていきます。

読書や映画、授業、部活動など、これまでの経験のなかに将来像を考える手がかりがあります。

まずは、「どのような仕事に就きたいか」だけでなく、「どのような人になりたいか」「誰にどのような価値を届けたいか」を考えてみてください。

その問いを持ちながらフランス文学科について調べることで、自分が大学で深めたい学びや、将来進みたい方向が少しずつ見えてくるはずです。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。