上智大学 外国語学部 ロシア語学科の推薦入試|多様性をどう書くか

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、
「上智大学 外国語学部 ロシア語学科の推薦入試で多様性をどう書くか」です。


「多様性を大切にしたい」だけでは伝わりにくい

上智大学外国語学部ロシア語学科の推薦入試を考える中で、「多様性について書きたい」「異文化理解に関心があることを伝えたい」と思う高校生も多いでしょう。

ロシア語学科では、言語だけでなく、ロシアやロシア語圏の歴史、文化、社会、人々の価値観について学びます。そのため、多様性への関心は学科での学びにつながる大切な視点です。

ただし、提出書類や面接で問われる志望理由に「多様性を尊重したい」「さまざまな価値観を理解したい」と書くだけでは、自分自身の経験や考えが十分に伝わらないことがあります。

大切なのは、多様性という言葉を使うことではありません。自分がどのような違いに出会い、その経験を通して何を感じ、どのように考えたのかを具体的に示すことです。


多様性とは外国人との交流だけではない

多様性と聞くと、海外留学や外国人との交流を思い浮かべる人が多いかもしれません。

もちろん、異なる国や文化を持つ人との交流は、多様性について考えるきっかけになります。しかし、多様性は国籍や言語の違いだけを指すものではありません。

同じクラスや部活動の中にも、性格、得意なこと、家庭環境、考え方、物事の進め方など、さまざまな違いがあります。

例えば、文化祭の準備で、完成度を重視する人と、全員が楽しめることを重視する人が対立した経験も、多様な価値観に向き合った経験といえます。

身近な学校生活の中にも、自分とは異なる考え方を知り、理解しようとした場面がないか振り返ってみましょう。


「違いがある」と書くだけで終わらせない

多様性について書く際に、「人にはそれぞれ違いがあります」「さまざまな価値観を認めることが大切です」とまとめるだけでは、内容が抽象的になりやすくなります。

そこで考えたいのが、「自分はその違いに出会ったとき、どう感じたのか」という点です。

最初は相手の意見が理解できなかった、考え方の違いに戸惑った、自分の考えが正しいと思っていたなど、正直な気持ちから振り返って構いません。

そのうえで、相手の話を聞く中で何に気づいたのか、自分の考えがどのように変わったのかを整理します。

多様性を理解するとは、最初からすべての違いを受け入れられることではありません。分からない相手に対して、理解しようと対話を続けることが大切です。


具体的な経験から書き始める

多様性について自分らしく書くためには、まず具体的な経験を一つ選びましょう。

例えば、部活動で練習方針について意見が分かれた経験、グループ学習で役割分担に差が生まれた経験、転校生や留学生と関わった経験などがあります。

ほかにも、読書や映画、ニュースを通して、自分とは異なる文化や価値観に触れた経験も使えます。

経験を選んだら、「何が起きたのか」「自分は最初にどう考えたのか」「相手の立場を知って何に気づいたのか」「その後の行動がどう変わったのか」という順番で整理してみましょう。

具体的な出来事があることで、多様性についての考えが自分自身の言葉として伝わりやすくなります。


相手を一つの属性で決めつけない

ロシア語学科を目指すうえで意識したいのが、一つの国や地域の人々を同じ考え方でまとめないことです。

例えば、「ロシア人はこのように考える」「外国人は日本人より積極的だ」といった表現は、相手を一つのイメージに当てはめてしまう可能性があります。

同じ国に暮らしていても、地域、世代、家庭環境、教育、個人の経験によって考え方は異なります。

ロシア語圏にも、多様な民族、言語、宗教、文化的背景を持つ人々が暮らしています。

多様性について書くときは、国籍や文化の違いだけに注目するのではなく、その中にもさまざまな個人がいることを意識しましょう。


歴史を通して多様性を考える

現在の社会にある文化や言語の違いには、歴史的な背景が関係していることがあります。

高校の歴史では、出来事や年代を覚えることが中心になる場合もあります。しかし、大学では、過去を通して社会や人間を理解することを目指します。

例えば、ある地域で複数の言語が使われている背景には、国境の変化、人々の移動、政治や教育制度の影響があるかもしれません。

現在見えている違いだけを紹介するのではなく、「なぜその違いが生まれたのか」を歴史から考えることで、多様性への理解が深まります。

ロシア語学科でも、言語を入り口として、文化や社会が形成されてきた過程を多面的に学ぶことができます。


「受け入れる」だけでなく「対話する」と考える

多様性について書くとき、「すべての違いを受け入れたい」と表現する人もいます。

しかし、現実には、すぐには理解できない考え方や、自分とは意見が合わない相手に出会うこともあります。

大切なのは、無理に賛成することではありません。相手がなぜそう考えるのかを聞き、自分の考えも伝えながら、対話を続けることです。

例えば、部活動で練習方法をめぐって意見が違った場合、どちらか一方が我慢するのではなく、双方が大切にしていることを確認し、より良い方法を探すことができます。

多様性を尊重するとは、違いをなくすことではなく、違いがある状態でどう関わるかを考えることなのです。


自分の変化を書くと内容に深みが出る

多様性について考えた経験を書く際には、出来事の説明だけでなく、自分自身の変化にも触れましょう。

例えば、「以前は自分と違う意見を否定的に見ていたが、相手の事情を聞いてから、一つの行動にもさまざまな背景があると気づいた」という変化です。

また、「相手の話を聞くことを意識するようになった」「結論を急がず、質問するようになった」といった行動の変化も伝えられます。

推薦入試で見られているのは、最初から完璧に他者を理解できる人かどうかではありません。

違いに戸惑った経験から学び、自分の考えや行動を見直せる人かどうかが大切です。


ロシア語学科での学びにつなげる

提出書類や面接で多様性について伝える場合は、高校生活の経験だけで終わらず、大学で何を学びたいのかにつなげましょう。

例えば、留学生との交流を通して、言葉が通じても文化的な背景までは理解できないことに気づいたのであれば、ロシア語とともにロシア語圏の歴史や社会を学びたいとつなげられます。

国際ニュースの伝え方に違いを感じたのであれば、複数の立場から情報を読み取り、言語と社会の関係を考えたいという方向へ発展させられます。

ロシア語を話せるようになることだけでなく、その言葉を使う人々の背景を理解したいという姿勢が、ロシア語学科での学びにつながります。


多様性について書くときの基本の流れ

多様性について考えをまとめるときは、次のような流れを意識すると整理しやすくなります。

  • どのような違いに出会ったのか
  • そのとき自分はどう感じ、どう考えたのか
  • 相手の考えや背景を知って何に気づいたのか
  • 自分の考えや行動はどのように変わったのか
  • 大学で多様性について何をさらに学びたいのか

例えば、「文化祭で意見が対立した」という経験から、「意見の違いには、それぞれが大切にしている価値観が関係していると気づいた。大学では、言語や歴史を通して、異なる文化的背景を持つ人々の考え方を学びたい」とつなげられます。

多様性という大きな言葉を説明しようとするのではなく、自分の経験から考えを組み立てることがポイントです。


避けたい書き方

多様性について書く際には、きれいな言葉を並べることを優先しすぎないようにしましょう。

「私は誰とでも仲良くできます」「どのような考えもすべて受け入れられます」と書くと、実際の経験が見えにくくなることがあります。

また、「外国人は考え方が違う」「日本人にはない価値観を持っている」と大きくまとめる表現にも注意が必要です。

多様性について考えるからこそ、国籍や文化だけで相手を決めつけず、一人ひとりの違いを見る姿勢が求められます。

立派に見せることよりも、自分が迷ったことや、まだ十分に理解できていないことを含めて、誠実に考えを伝えることが大切です。


推薦入試で評価される多様性への姿勢

推薦入試で評価されるのは、多様性という言葉を何度も使うことではありません。

違いに対して問いを持ち、その背景を考えようとする姿勢、一つの立場だけで判断しない多面的な視点、相手の話を聞く他者理解や対話姿勢が大切です。

また、異なる意見に触れたことで、自分の考えを見直した経験も思考の深さを伝える材料になります。

推薦入試は、最初からすべての人を理解できる完璧な人を選ぶ試験ではありません。

自分とは異なる相手に出会ったとき、分からないままで終わらず、理解するために考え続けられる人を見ようとしています。


まとめ

上智大学外国語学部ロシア語学科の推薦入試で多様性について書くときは、「多様性を尊重したい」という抽象的な言葉だけで終わらせないことが大切です。

学校生活や読書、ニュース、異文化との出会いなどを振り返り、自分がどのような違いに戸惑い、相手を理解するために何を考えたのかを具体的に整理しましょう。

また、国や文化を一つのイメージでまとめず、その中にも多様な人々や考え方があることを意識する必要があります。

多様性を理解するとは、すべての意見に賛成することではありません。違いの背景を考え、相手の話を聞き、自分の考えも伝えながら対話を続けることです。

まずは、高校生活の中で「自分とは考え方が違う」と感じた経験を一つ思い出してみてください。そのとき相手は何を大切にしていたのか、自分の考えはどう変わったのかを振り返ることで、自分らしい多様性への考え方が見えてきます。

その経験を、上智大学外国語学部ロシア語学科で学びたい言語、歴史、文化、社会への関心につなげながら、さらに深めてみましょう。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。