上智大学 総合人間科学部 社会学科|猿谷弘江准教授の研究紹介 政治社会学から「社会運動」の力を考える

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、「政治社会学から『社会運動』が持つ力を考える」です。


政治社会学・社会運動論ってどんな学問?

上智大学総合人間科学部社会学科の猿谷弘江准教授は、社会運動、政治社会学、歴史社会学を専門としています。デモや署名活動、ハッシュタグを使った意思表示など、人々が声を上げて社会を変えようとする動きを「社会運動」と呼びます。猿谷准教授は、こうした社会運動がどのように起こり、広がり、実際に社会や制度を変えていくのかを、歴史的な事例をもとに研究しています。

猿谷准教授はミシガン大学と上智大学で修士号を、ミシガン大学で博士号を取得し、上智大学助教を経て、2017年から准教授として着任しました。オーストラリア国立大学での客員研究員としての経験も持っています。准教授は学生に対し「知識を単に頭で学ぶことだけでなく、さまざまな事柄について自分自身の5感を使って感じること、深く考えることを大切にしていってください」と述べ、こうした姿勢が人生における自信と力につながると考えています。


高校までの学びとの違い

高校の歴史や公民の授業では、社会運動は「過去に起きた出来事」として、結果だけを学ぶことが多いと思います。しかし政治社会学では、なぜその運動が人々の支持を集めたのか、どのような戦略やリーダーシップが運動を成功や失敗に導いたのかを、詳しく分析していきます。結果だけでなく、そこに至るまでの過程やメカニズムを丁寧に読み解いていく姿勢が、大学での学びの大きな特徴です。


具体的な学びの例

たとえば、SNS上で始まった署名活動が、実際に法律や企業の対応を変えたというニュースを目にしたことがある人もいるかもしれません。社会運動論では、こうした現代的な運動のあり方も含めて、人々がどのように連帯し、声を集めていくのかを分析します。歴史的な公民権運動やフェミニズム運動なども研究対象となり、現在の社会運動との共通点や違いを比較しながら学ぶことができます。

また、政治社会学の視点からは、選挙や政策決定の過程に、市民の声がどのように反映されていくのかも学びます。将来、ジャーナリズムや政策形成に関わる仕事を目指す人にとっても、実践的な視点を養える分野です。

社会運動は、必ずしも大きなデモや集会だけを指すものではありません。SNSでの発信や、身近な仲間との小さな話し合いも、社会を動かす力の一部です。猿谷准教授の研究は、こうした運動が生まれ、広がっていく過程を丁寧に追いながら、その背後にある人々の思いや戦略を明らかにしようとするものです。


推薦入試とのつながり

上智大学の推薦入学試験(公募制)では、社会学科の出願にあたり、関心のあるテーマについて書かれた社会学者の本を読み、その内容に言及しながら、自分が社会学で何を・なぜ・どのように学びたいかを述べるレポート課題(A4用紙2枚程度)が課されます。社会運動や政治参加に関心がある場合、政治社会学や社会運動論の入門書を読んでみることが、自分の関心を深める良い準備になるでしょう。

社会学科の選考では学科試問は実施されず、面接によって総合的に判定されます。面接での具体的な質問内容は大学から公表されていないため、断定的な情報として扱うことはできません。出願を検討する際は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。


推薦入試に向けて意識したいこと

推薦入試では、知識の量よりも、社会のニュースに対して自分なりの疑問や意見を持ち、それを言葉にできるかどうかが大切にされます。ニュースで報じられる社会運動や政治的な出来事について、賛否だけで終わらせず、その背景まで調べてみる習慣をつけておきましょう。

生徒会活動や署名活動など、自分の意見を集団の中で表明した経験があれば、そのときに感じたことも良い振り返りの材料になります。うまく意見が伝わらなかった経験も、なぜそうなったのかを丁寧に考えてみることで、大切な学びの材料になるはずです。


まとめ

政治社会学・社会運動論は、人々が声を上げて社会を動かしていく力学を、歴史的な視点から丁寧に読み解いていく学問です。一人の声が、どのようにして大きな社会の変化につながっていくのかを学ぶことは、これからの社会に関わっていくすべての人にとって意味のある経験になるはずです。ぜひ、身近な社会の動きに目を向けてみてください。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。


※本記事は、記事作成時点の上智大学公式情報をもとに作成しています。最新情報や入試の詳細は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。