
上智大学 総合人間科学部 社会学科|細木一十稔ラルフ准教授の研究紹介 国際社会学から「国境を越える人々」を考える
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、「国際社会学から『国境を越える人々』を考える」です。
国際社会学・国際移動研究ってどんな学問?

上智大学総合人間科学部社会学科の細木一十稔ラルフ准教授は、国際社会学、国際移動、社会運動、国際比較研究を専門としています。留学や海外赴任、移民、難民など、人が国境を越えて移動する理由やその後の暮らしは、経済的な事情から政治的な背景まで、実にさまざまです。細木准教授は、こうした「国際移動」という現象を、社会学的な視点から研究しています。
細木准教授はカールトン大学で社会学・文化人類学の学士を、東京大学で国際社会科学の修士を、カリフォルニア大学アーバイン校で社会科学の修士と社会学の博士を取得しました。関西外国語大学、上智大学での助教職を経て、2024年から上智大学准教授として着任しています。准教授は「社会学的想像力(sociological imagination)」を育みながら、批判的にものを読み、自分の考えを整理し、効果的かつ建設的に発信する能力を鍛えるチャンスであると、学生に呼びかけています。
高校までの学びとの違い
高校までは、移民や難民といったテーマを、ニュースで報じられる出来事として、断片的に知ることが多いと思います。しかし国際社会学では、なぜ人々が国境を越えて移動するのか、移動した先でどのようなコミュニティを築いていくのかを、複数の国や地域を比較しながら体系的に学んでいきます。一つの国の視点だけでなく、送り出す国と受け入れる国の両方の立場から物事を考える姿勢が、大学での学びの大きな特徴です。
具体的な学びの例

たとえば、クラスに海外にルーツを持つ友人がいて、日本での暮らし方に独特の工夫や苦労があることに気づいた経験はないでしょうか。国際社会学では、こうした異なる文化的背景を持つ人々が、新しい社会でどのようにコミュニティを形成し、アイデンティティを保っていくのかを研究します。海外に移住した日本人のコミュニティも、同じように研究の対象になります。
また、国際的な社会運動、たとえば環境問題や人権問題に対する国境を越えた連帯の動きも、この分野の研究テーマです。グローバル化が進む現代社会において、一つの国だけでは解決できない課題を考える視点を養うことができます。
国際移動という現象は、統計データだけでは見えてこない、一人ひとりの具体的な経験の積み重ねでもあります。細木准教授の研究では、実際に移動した人々への聞き取り調査を重視しながら、数字の裏にある個人の物語にも丁寧に目を向けていく姿勢が大切にされています。
推薦入試とのつながり
上智大学の推薦入学試験(公募制)では、社会学科の出願にあたり、関心のあるテーマについて書かれた社会学者の本を読み、その内容に言及しながら、自分が社会学で何を・なぜ・どのように学びたいかを述べるレポート課題(A4用紙2枚程度)が課されます。国際移動や多文化共生に関心がある場合、国際社会学の入門書を読んでみることで、自分の関心をより具体的な言葉で表現できるようになるでしょう。
社会学科の選考では学科試問は実施されず、面接によって総合的に判定されます。面接での具体的な質問内容は大学から公表されていないため、断定的な情報として扱うことはできません。出願を検討する際は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。
推薦入試に向けて意識したいこと

推薦入試では、知識の量よりも、異なる文化的背景を持つ人との関わりの中で感じたことを、自分なりに考え、言葉にできるかどうかが大切にされます。留学経験や国際交流の機会がなくても、身近な国際的なニュースに関心を持ち続ける姿勢が評価につながります。
海外の家族や友人がいる場合、その人たちがどのような経験をしてきたのか、話を聞いてみることも良い準備になるでしょう。海外旅行や留学の経験がなくても、ニュースや映画を通して異なる国の暮らしに触れた経験があれば、それも立派な出発点になります。
まとめ
国際社会学は、国境を越えて生きる人々の経験を通して、グローバル化する社会のあり方を考えていく学問です。一つの国の視点にとらわれず、複数の立場から物事を見つめる力は、これからの国際社会を生きていくうえで大きな財産になります。ぜひ、身のまわりの国際的なつながりについて、関心を広げてみてください。
もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。
※本記事は、記事作成時点の上智大学公式情報をもとに作成しています。最新情報や入試の詳細は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


