
上智大学神学部神学科 原敬子教授とは?「令和の日本にイエスがいたら」から実践神学を考える
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、
「上智大学神学部神学科の原敬子教授と、現代社会の中でキリスト教を考える実践神学」です。
上智大学神学部神学科に興味を持っている高校生の中には、「約2000年前のキリスト教を、現代の自分たちが学ぶ意味は何だろう?」と感じている人もいるかもしれません。
そんな問いを考えるうえで知ってほしいのが、現在、上智大学神学部長を務める原敬子教授です。上智大学の公式情報では、原教授は神学部神学科の教授で、実践基礎神学、宣教学、カテキズム、公共圏におけるキリスト教の意義などを研究しています。神学部公式サイトでも、現在の神学部長として原教授が紹介されています。
原敬子教授が研究する「実践神学」とは?
神学というと、聖書を読んだり、キリスト教の歴史や教えを覚えたりする学問を想像するかもしれません。しかし、原教授の研究を知ると、それだけではないことが分かります。
原教授は、現代社会の中でキリスト教信仰がどのように生きられているのか、人々の語りや実践に注目しながら研究しています。公式の教員データベースでは、「人の語りと啓示」の関係について、フィールドワークや解釈を通して考えていることが説明されています。
つまり、過去の教えをそのまま覚えるだけではなく、「この教えは今を生きる人にどのような意味を持つのか」と考えるのです。
例えば、孤独、貧困、生きづらさ、人間関係の分断など、現代社会にはさまざまな問題があります。そうした問題を前にしたとき、キリスト教は何を語ることができるのか。そこを考えることも、実践神学への入口になります。
「令和の日本にイエスがいたら」と考えてみる
原教授について特に印象的なのが、上智大学公式メディア「The Knot」で紹介されている「令和の日本にイエスがいたら――。現代的な視点でキリスト教を読み解く」というテーマです。公式記事では、原教授が宣教師へのインタビューなどを通して、現代におけるキリスト教のあり方を研究していることが紹介されています。
「令和の日本にイエスがいたら」という問いは、高校生でも考えやすいのではないでしょうか。
もし現代にイエスがいたら、学校で孤立している人にどのように接するでしょうか。SNSで誰かが激しく批判されている状況を見たら、何を語るでしょうか。経済的な格差や戦争、難民などの問題にどう向き合うでしょうか。
もちろん、簡単に正解を出せる問いではありません。だからこそ、聖書に書かれたことを過去の話として終わらせず、「現代だったらどう考える?」と問い直すことに意味があります。
高校までの学びと大学の神学は何が違う?
高校の授業では、教科書に書かれていることを理解し、正しい答えを求める場面が多いでしょう。一方、大学では「なぜそう言えるのか」「別の立場から見るとどうなのか」と問いを深めていきます。
例えば「困っている人を助けることは大切」という考えについても、大学ではそこで終わりません。
助けるとは何をすることなのか。相手の希望を聞かずに行動することは、本当に支援なのか。支援する側とされる側という関係そのものを考え直す必要はないのか、と問いを重ねていきます。
原教授が専門とする宣教学や実践神学も、人々の具体的な生活や語りと向き合いながら考える学問です。上智大学神学部の現在のカリキュラムでも、原教授が担当する「宣教学」は、教会が自らを語るという創造的な行為について現代的な理解を深める科目として紹介されています。
高校生活の経験も実践神学への入口になる
実践神学に関心を持つために、特別な宗教経験が必要なわけではありません。
例えば、文化祭で意見の違う人たちをまとめる難しさを経験したことがある人なら、「人と人をつなぐとはどういうことだろう」と考えられます。
子ども食堂や地域活動などのボランティアを経験した人なら、「支援するとは一方的に何かを与えることなのか」「相手の声を聞くとはどういうことなのか」という問いが生まれるかもしれません。
友人から悩みを相談され、何と答えればよいか分からなかった経験も同じです。答えを教えることより、相手の話を聞くことが大切な場合もあります。
こうした日常の経験を「良い経験だった」で終わらせず、「なぜ自分はそう感じたのだろう?」と問い直すことが、大学での学びにつながっていきます。
神学部長が伝える「生きるとは何か」という問い
現在の上智大学神学部公式サイトで、原教授は神学部を「生きるとは何か」を学ぶ場所として紹介しています。神学部ではキリスト教の教義だけでなく、いのちの倫理、歴史、儀礼、諸宗教との対話、文学、音楽、美術など幅広い領域から学べることも示されています。
さらに原教授は、机の上で知識を得るだけではなく、人との関わりの中で学ぶことの大切さにも触れています。他者の声を聞き、それを踏まえて自分自身の考えをまとめていくことも、神学の学びに含まれます。
これは推薦入試に向けて考えるうえでも大切なヒントになります。
自分の意見を強く主張できることだけが思考力ではありません。自分とは異なる考えに触れ、それによって自分の考えを修正したり、さらに問いを深めたりすることも大切です。
推薦入試では教授の言葉を借りるだけにしない
原教授について調べて、「令和の日本にイエスがいたら」というテーマに興味を持ったとしても、その言葉を提出書類に入れること自体を目的にしないようにしましょう。
大切なのは、そのテーマをきっかけに自分が何を考えたのかです。
例えば、教育に関心がある人なら、「現代の学校で孤立している子どもに対して、キリスト教の人間観から何を考えられるだろう」と問いをつくれます。社会問題に関心がある人なら、「自己責任という考え方が強くなる社会で、他者とともに生きるとは何だろう」と考えることもできます。
そこから原教授の実践神学や宣教学について調べ、自分が大学で何をさらに学びたいのかを深めていくことができます。
教授の研究を自分を立派に見せるための材料にするのではなく、自分の問いを育てるための手がかりにする。その姿勢を大切にしてください。
上智大学神学部神学科を目指すあなたへ
原敬子教授の研究やメッセージから見えてくるのは、神学が約2000年前のキリスト教だけを研究する学問ではなく、「今を生きる私たちはどう生きるのか」を考える学問でもあるということです。
推薦入試だからといって、最初から難しい神学の答えを持っている必要はありません。「生きるとは何だろう」「他者の声を聞くとはどういうことだろう」「今の社会にイエスがいたら何を語るだろう」。まずは、自分が本当に気になる問いを一つ持ってみてください。
そして、自分だけの考えで終わらせず、聖書を読んだり、社会について調べたり、異なる考えを持つ人と話したりしながら、少しずつ考えを深めてみましょう。
推薦入試は、最初から完璧な人だけを選ぶ試験として考える必要はありません。問いを持ち、学び、他者と対話しながら考え続けられる自分を育てることが、その先の大学での学びにもつながります。
もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。
※本記事は、記事作成時点で上智大学公式サイト、上智大学神学部公式サイト、上智学院教員教育研究情報データベース(REDB)等に掲載されている情報を確認したうえで作成しています。原敬子教授の所属・職位・役職・研究分野・担当科目、神学部神学科のカリキュラム、推薦入試の制度、出願条件、提出書類、学科試問などは今後変更・更新される場合があります。受験を検討している方は、本記事の情報だけで判断せず、必ず上智大学の公式サイト、神学部神学科の公式ページ、REDBおよび対象年度の最新の入学試験要項をご自身で確認してください。
KOSSUN教育ラボでは、上智大学の推薦入試対策に特化した
上智大学合格プロジェクト
を完全定員制(先着10名限定)にて設け、専門性の高い個別サポートを行っています。
限られた時間の中でも本気で上智大学合格を掴み取りたい方は、今すぐ 無料個別相談会 にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


