
上智大学 文学部 ドイツ文学科の将来像の考え方|推薦入試で伝える進路と学びのつながり
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、
「上智大学 文学部 ドイツ文学科の将来像の考え方」です。
将来の職業が決まっていなくても大丈夫です
推薦入試の準備をしていると、「大学卒業後に何をしたいですか」「将来どのような人になりたいですか」と聞かれることがあります。
そのため、「今の段階で具体的な職業を決めなければならない」と不安になる高校生も少なくありません。
しかし、高校生のうちから将来の仕事を一つに決めている必要はありません。大学で学ぶ中で、新しい分野に出会い、進みたい方向が変わることも自然なことです。
大切なのは、職業名を無理に決めることではなく、大学で何を学び、その学びを通してどのような力を身につけたいのかを考えることです。
将来像は職業名だけではありません
将来像という言葉を聞くと、「出版社で働きたい」「教員になりたい」「国際的な仕事に就きたい」といった職業を思い浮かべるかもしれません。
もちろん、具体的な職業への関心がある人は、それを大切にしてよいでしょう。
ただし、将来像は仕事の名前だけで考えるものではありません。「異なる文化を持つ人の考えを理解できる人になりたい」「言葉を通して人と人をつなげたい」「一つの見方に決めつけず、丁寧に考えられる人になりたい」といった姿も将来像です。
上智大学文学部ドイツ文学科では、ドイツ語や文学、文化、歴史、思想などを通して、人間や社会を多面的に捉える力を育てます。
そのため、将来像を考えるときも、学科で身につけたい力から考えると整理しやすくなります。
まずは「どのようなことに関わりたいか」を考える
具体的な職業が思い浮かばない場合は、「将来、どのようなことに関わりたいか」から考えてみましょう。
例えば、本や文章が好きな人であれば、出版、編集、翻訳、教育など、言葉を扱う仕事に関心を持つかもしれません。
異文化に興味がある人であれば、国際交流、観光、企業の海外部門、外国人支援などの分野が考えられます。
芸術や映画に関心がある人なら、文化事業、広告、メディア、イベントの企画などにつながる可能性もあります。
この段階では、一つに絞る必要はありません。自分が関心を持つ分野をいくつか挙げ、その共通点を探してみましょう。
「どれも人に何かを伝える仕事だ」「異なる文化や考え方をつなぐことに興味がある」と気づけば、自分が大切にしたい方向性が見えてきます。
高校生活の経験から将来像を考える
将来像は、特別な経験から考えなければならないわけではありません。学校生活の中にもヒントがあります。
例えば、文化祭でパンフレットの文章を考えることが楽しかった人は、情報を分かりやすく伝えることに関心があるのかもしれません。
部活動で後輩に教えることにやりがいを感じた人は、教育や人の成長を支える仕事に興味がある可能性があります。
外国から来た生徒と話した経験から、言葉や文化の違いを越えて関係を築くことに魅力を感じた人もいるでしょう。
こうした経験を振り返り、「自分はどのような場面でやりがいを感じたのか」「何をしているときにもっと学びたいと思ったのか」を考えると、将来像につながる軸が見つかります。
ドイツ文学科の学びから身につく力を考える
将来像を考えるときは、大学でどのような力を身につけられるかも整理してみましょう。
ドイツ文学科では、ドイツ語を学ぶだけでなく、文学作品を丁寧に読み、背景にある歴史や社会を考え、自分の解釈を言葉にする力を育てます。
また、同じ作品に複数の読み方があることを知り、他者の意見を聞きながら自分の考えを見直す経験も重ねます。
そこで身につくのは、外国語の力だけではありません。文章を読み取る力、情報を整理する力、多面的に考える力、異なる価値観を理解する力、自分の考えを伝える力などです。
これらの力は、出版や教育だけでなく、企業、行政、観光、広報、国際交流など、幅広い分野で活かすことができます。
「学びたいこと」と「将来」を一本につなげる
推薦入試では、大学で学びたいことと将来像が自然につながっていることが大切です。
例えば、「将来は翻訳に関わりたい」とだけ伝えても、なぜドイツ文学科で学ぶ必要があるのかが十分に伝わらないことがあります。
そこで、「翻訳によって作品の印象が変わることに関心があり、ドイツ語の表現と日本語訳の違いを学びたい。その学びを将来、言葉や文化を正確に伝える仕事に活かしたい」と説明します。
このように、興味を持ったきっかけ、大学で学びたい内容、身につけたい力、将来の方向性を順番につなげると、考えが伝わりやすくなります。
将来像だけを立派に見せるのではなく、今の自分の関心から無理なくつなげることが大切です。
曖昧な表現は具体的に言い換える
将来像について考えると、「国際的に活躍したい」「社会に貢献したい」という言葉を使いたくなることがあります。
これらの言葉が悪いわけではありませんが、そのままでは何をしたいのかが分かりにくくなります。
「国際的に活躍したい」であれば、「異なる文化的背景を持つ人の間に入り、考えを分かりやすく伝えられる人になりたい」と具体化できます。
「社会に貢献したい」であれば、「外国にルーツを持つ人が情報を受け取りやすい環境づくりに関わりたい」など、自分が関心を持つ相手や課題を示してみましょう。
大きな言葉を使うより、自分がどのような場面で誰の役に立ちたいのかを考えるほうが、自分らしい将来像になります。
将来像は変化してもかまいません
大学に入学した後、授業や留学、友人との出会いによって興味が変わることはよくあります。
最初は翻訳に関心があった人が、文化政策や国際交流に興味を持つこともあります。文学作品を学ぶ中で、教育や心理、メディアに関心が広がることもあるでしょう。
そのため、推薦入試で将来像を伝えるときも、「この職業以外は考えていません」と言い切る必要はありません。
「現時点ではこの分野に関心がありますが、大学で幅広く学びながら、自分の進路をさらに具体化したい」と伝えることもできます。
将来像とは、今後絶対に変えてはいけない約束ではなく、現在の関心をもとに描く方向性です。
推薦入試で見られるのは将来への向き合い方
上智大学文学部ドイツ文学科の推薦入試では、有名な企業や特別な職業を目指していることが評価されるわけではありません。
大切なのは、自分の経験や興味を振り返り、大学での学びと将来を自分なりに結びつけて考えているかどうかです。
提出書類や面接で問われる志望理由では、「将来こうなりたい」と結論だけを述べるのではなく、なぜそう考えるようになったのか、そのために大学で何を学びたいのかを説明しましょう。
推薦入試は、完成された将来計画を持つ人だけを選ぶ試験ではありません。自分の問いを持ち、さまざまな可能性を考えながら、将来について考え続けられる人を見る試験です。
迷いがあること自体は問題ではありません。迷いながらも、自分の関心に丁寧に向き合っていることが大切です。
まとめ
上智大学文学部ドイツ文学科を志望する際の将来像は、具体的な職業名だけで考える必要はありません。
まずは、どのような分野に関わりたいのか、どのような人になりたいのか、大学でどのような力を身につけたいのかを考えてみましょう。
高校生活で印象に残っている経験や、興味を持った文学作品、文化、社会問題を振り返ると、自分が大切にしたい方向性が見えてきます。
将来像は、今の自分の興味と大学での学びをつなぐものです。最初から完璧な答えを出す必要はありません。
まずは、「自分はどのようなことに関わるとやりがいを感じるのだろう」「ドイツ文学科で身につけた力を、誰のために使いたいのだろう」と考えてみてください。
その問いを重ねることで、自分らしい将来像と、上智大学文学部ドイツ文学科で学ぶ意味が少しずつ見えてくるでしょう。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


