
上智大学 文学部 ドイツ文学科の推薦入試|多様性を出願書類でどう書くか
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、
「上智大学 文学部 ドイツ文学科の推薦入試における多様性の書き方」です。
多様性は大きな経験がなければ書けないものではありません
推薦入試の出願書類で、多様性や異文化理解について書こうとすると、「海外留学の経験がない」「外国人の友人がいないから書けない」と悩む人がいます。
しかし、多様性は海外経験だけを意味するものではありません。考え方、育った環境、得意なこと、価値観、立場、世代など、人と人との間にはさまざまな違いがあります。
学校生活の中で、自分とは異なる意見を持つ人と話し合った経験も、多様性について考えるきっかけになります。
大切なのは、珍しい経験を示すことではなく、違いに出会ったときに何を感じ、どのように向き合ったのかを自分の言葉で伝えることです。
「多様性は大切です」だけでは伝わりにくい
出願書類では、「多様性を尊重したい」「異文化理解が重要だと思う」と書く人が少なくありません。
もちろん、その考え自体は大切です。ただし、言葉だけでは、なぜそう思うようになったのかが伝わりません。
例えば、「文化祭の企画についてクラス内で意見が分かれた際、最初は自分の案が最もよいと思っていました。しかし、話し合う中で、目立つ企画を重視する人と、参加しやすさを重視する人では目的の捉え方が異なると気づきました」と具体的に書きます。
そのうえで、「相手の意見を受け入れるとは、ただ賛成することではなく、その考えが生まれた背景を理解しようとすることだと学びました」と続ければ、自分の経験と思考の変化が伝わります。
違いに戸惑った経験も大切な材料になります
多様性について書くとき、最初から相手を理解できたように見せる必要はありません。
むしろ、自分とは違う考え方に戸惑った経験や、うまく対応できなかった経験から始めてもよいのです。
例えば、部活動で練習への取り組み方が違う仲間に対して、「もっと真剣に参加してほしい」と不満を感じた経験があったとします。
しかし、話を聞く中で、その人は勉強や家庭の事情と両立しながら参加していたことを知り、自分の基準だけで相手を判断していたと気づくことがあります。
このように、最初の思い込み、対話のきっかけ、気づいたこと、考えの変化を順番に書くと、他者理解に向き合った過程が伝わります。
ドイツ文学科の学びと多様性は深くつながっています
上智大学文学部ドイツ文学科では、ドイツ語や文学作品を通して、日本とは異なる文化、歴史、社会、価値観に触れます。
文学作品に登場する人物の行動や考え方が、自分には理解しにくいと感じることもあるでしょう。
そのとき、「自分とは違うからおかしい」と結論づけるのではなく、その人物が生きた時代や社会的な立場、文化的背景を調べながら考えます。
例えば、過去の作品に現代とは異なる家族観や男女の役割が描かれていた場合、今の価値観だけで判断するのではなく、当時の社会の中でどのような意味を持っていたのかを考えることが必要です。
このように、自分の常識をいったん離れ、異なる立場から物事を捉え直すことが、ドイツ文学科での学びにつながります。
外国語を学ぶことも多様性を知る方法です
言語には、その言葉を使う人々の文化や考え方が表れています。
日本語では自然な表現でも、ドイツ語では同じように表せないことがあります。反対に、ドイツ語の言葉を日本語に訳そうとすると、一つの言葉では意味を十分に伝えられない場合もあります。
こうした違いに触れると、自分が普段使っている言葉や考え方が、すべての人に共通するものではないと気づきます。
出願書類では、「ドイツ語を学んで外国人と話したい」と書くだけでなく、「言葉の違いを通して、自分が当たり前だと思っている価値観を見直したい」と考えを深めることもできます。
外国語学習を、会話のための技術だけではなく、異なる文化を理解するための学びとして捉えてみましょう。
多様性を書くときに相手を一括りにしない
多様性について書く際には、「ドイツ人はこのような考え方をする」「外国人は自己主張が強い」といった決めつけに注意が必要です。
同じ国や文化の中にも、さまざまな考え方を持つ人がいます。国籍や文化だけで相手の性格や価値観を判断することは、多様性を理解する姿勢とは反対になってしまいます。
例えば、ドイツの社会や文化について調べた場合も、「ドイツではこのように考えられている」と言い切るのではなく、「この作品ではこのような価値観が描かれている」「この資料からはこのような社会背景が読み取れる」と、根拠を限定して書くことが大切です。
一人ひとりの違いを意識し、簡単に一般化しない姿勢も、多面的に考える力として伝わります。
自分と違う意見を受け入れることは賛成することではありません
多様性を尊重するとは、すべての意見に賛成することではありません。
自分と異なる意見を聞いたうえで、納得できない部分について理由を考え、自分の考えも丁寧に伝えることが大切です。
例えば、クラスで話し合いをしたとき、相手の意見を理解しようとした結果、自分の考えが変わらないこともあります。
それでも、「なぜ意見が違うのか」を理解しようとした経験には意味があります。
出願書類では、「相手の意見を受け入れました」ときれいにまとめるよりも、「相手の考えの背景は理解できましたが、自分は別の理由から異なる結論を持ちました」と書くほうが、対話する姿勢や思考の深さが伝わる場合もあります。
多様性の経験を大学での学びにつなげる
推薦入試では、学校生活で経験したことを書くだけでなく、それを大学でどのように深めたいのかまで考えることが大切です。
例えば、「部活動で価値観の異なる仲間と話し合った経験から、言葉だけでは相手の背景を十分に理解できないと気づいた」とします。
そこから、「文学作品に描かれた人物の言葉や行動を、文化的・歴史的背景とともに読み解き、異なる立場の人間を理解する方法を学びたい」とつなげることができます。
経験、気づき、大学で学びたいことが自然につながれば、ドイツ文学科を志望する理由にも説得力が生まれます。
大切なのは、多様性という言葉を入れることではなく、自分の経験とドイツ文学科の学びがどこで重なるのかを考えることです。
推薦入試で伝えたいのは完成された理解ではありません
多様性について、何でも理解できる人のように見せる必要はありません。
異なる考え方に出会ったとき、すぐには理解できなかったことや、今も答えが出ていないことがあっても大丈夫です。
推薦入試は、完璧な人や、すべての価値観を理解している人を選ぶ試験ではありません。
自分の思い込みに気づき、相手の背景を知ろうとし、対話を通して考えを見直せる人かどうかが大切です。
「まだ十分に分からないからこそ、大学で学びたい」という姿勢も、問いを持ち続ける力として伝えることができます。
多様性を書くときの基本的な流れ
出願書類で多様性について書く場合は、次の流れを意識すると内容を整理しやすくなります。
- 自分とは異なる考え方や価値観に出会った経験
- そのときに感じた戸惑いや自分の最初の考え
- 対話や調査を通して知った相手の背景
- 自分の考えがどのように変化したか
- その経験をドイツ文学科でどう深めたいか
この流れをそのまま形式的に並べる必要はありません。自分の経験に合わせて、考えの変化が伝わるように書いてみましょう。
まとめ
上智大学文学部ドイツ文学科の推薦入試で多様性を書くときは、海外経験や特別な活動が必要なわけではありません。
学校生活や日常の中で、自分とは異なる意見や価値観に出会い、どのように考え、向き合ったのかを振り返ることが大切です。
多様性を尊重するとは、違いをきれいな言葉で肯定することではありません。相手の背景を知ろうとし、自分の思い込みを見直しながら、対話を続けることです。
まずは、最近自分と意見が違った人との出来事を一つ思い出してみてください。そして、「自分はなぜそう考えたのか」「相手はなぜ違う考えを持ったのか」と問い直してみましょう。
その小さな振り返りから、他者理解への姿勢や、上智大学文学部ドイツ文学科で深めたい学びが見つかるかもしれません。
もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。
KOSSUN教育ラボでは、上智大学の推薦入試対策に特化した
上智大学合格プロジェクト
を完全定員制(先着10名限定)にて設け、専門性の高い個別サポートを行っています。
限られた時間の中でも本気で上智大学合格を掴み取りたい方は、今すぐ 無料個別相談会 にお申し込みください。
※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


