上智大学 文学部 ドイツ文学科の推薦入試|思考力の見せ方と評価される考え方

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、
「上智大学 文学部 ドイツ文学科の推薦入試で思考力をどう見せるか」です。


思考力とは「難しいことを知っている力」ではありません

推薦入試では、「思考力が大切です」とよく言われます。しかし、「思考力とは何だろう」と疑問に感じる人も多いのではないでしょうか。

思考力とは、難しい言葉を使ったり、専門知識をたくさん持っていたりすることではありません。

一つの出来事や作品に対して、「なぜそうなったのだろう」「別の見方はないだろうか」と問いを持ち、自分なりに考えを深めていく力です。

上智大学文学部ドイツ文学科でも、文学作品や文化、歴史について、一つの正解を覚えるのではなく、自分で考えながら学びを深めていきます。

そのため、推薦入試でも知識量より、どのように考えているかが大切にされています。


結論だけではなく「考えた過程」を伝える

思考力を伝えるうえで大切なのは、「私はこう思います」と結論だけを話さないことです。

例えば、「ドイツ文学に興味があります」と伝えるだけでは、その理由は分かりません。

「世界史の授業でドイツの歴史を学び、その時代に書かれた文学作品を読んだとき、社会の変化が人々の考え方にどのような影響を与えるのか気になりました。そのため、文学を通して社会や文化を学びたいと思いました」と説明すれば、考えた流れが伝わります。

推薦入試では、答えそのものだけではなく、どのような経験からその考えに至ったのかが評価されます。


「なぜ」を繰り返すことで思考は深まる

思考力を伸ばす一番簡単な方法は、「なぜ」という問いを何度も繰り返すことです。

例えば、「海外文学が好きです」という気持ちがあれば、「なぜ好きなのか」と考えてみます。

「日本の作品とは価値観が違うから」と答えが出たら、さらに「なぜ価値観が違うのか」「その違いは歴史や文化と関係があるのか」と問いを重ねていきます。

一つの答えで終わらず、少しずつ問いを深めることで、自分だけの視点が生まれます。

大学でも、このように問いを重ねながら学びを深めていくことになります。


一つの見方だけで終わらせない

思考力がある人は、自分の考えだけにこだわりません。

例えば、ある文学作品の主人公について、「勇気がある人物だ」と考えたとしても、「別の立場から見ると無謀だったとも考えられるかもしれない」と想像できます。

このように、一つの出来事を複数の立場から考えることが、多面的な視点につながります。

高校生活でも、文化祭や部活動で友人と意見が違った経験があるでしょう。そのとき、「自分が正しい」と考えるだけではなく、「相手はなぜそう考えたのだろう」と考えた経験はありませんか。

その姿勢は、ドイツ文学科で文学や文化を学ぶ際にも大切になります。


自分の経験と結び付けて考える

思考力を伝えるためには、自分の経験を交えることも重要です。

例えば、「異文化理解は大切だと思います」と話すだけでは抽象的です。

一方で、「部活動で新しく入ってきた後輩と考え方が違い、最初は戸惑いました。しかし、話し合う中で育ってきた環境が違うことに気づきました。この経験から、自分とは異なる価値観を理解することに興味を持つようになりました」と伝えれば、考えが生まれた背景が分かります。

大学は、立派な経験よりも、その経験をどのように受け止め、何を学んだのかを知りたいと考えています。


答えが一つではないことを受け入れる

高校までは、テストで一つの正解を答える機会が多くあります。

しかし、文学や文化を学ぶ大学では、一つの問いに複数の答えが存在することも珍しくありません。

例えば、「文学は社会を変えることができるのか」という問いにも、さまざまな考え方があります。

作品によって人の価値観が変わることもあれば、社会の変化が文学を変えることもあります。

どちらか一方だけが正しいとは限りません。

推薦入試でも、「一つの答えしか認めない人」よりも、「さまざまな可能性を考えられる人」のほうが大学で学ぶ姿勢を感じてもらいやすくなります。


面接では考えながら話しても大丈夫

面接では、予想していなかった質問をされることがあります。

そのとき、すぐに完璧な答えを言おうとする必要はありません。

少し考えてから、「私は現時点ではこのように考えています」と伝えて構いません。

また、「調べる中で考えが変わりました」「以前はこう考えていましたが、今は別の見方もあると思っています」と話すことも問題ありません。

むしろ、考えが変化した理由を説明できる人は、自分で学びを深めている印象につながります。

思考力とは、最初から正しい答えを持っていることではなく、考え続ける姿勢なのです。


探究活動でも思考力は伝えられる

探究活動について話すときも、「何を調べたか」だけでは十分ではありません。

例えば、「グリム童話を調べました」で終わるのではなく、「最初は子ども向けの物語だと思っていました。しかし、調べる中で当時の社会や教育の考え方が反映されていることを知り、文学は時代を映すものだと考えるようになりました」と伝えることができます。

このように、探究を通して自分の見方がどのように変わったのかを説明すると、思考の深まりが伝わります。

結論よりも、問い、調査、気づき、考えの変化という流れを意識すると、自分らしい内容になります。


推薦入試で見られる思考力とは

上智大学文学部ドイツ文学科の推薦入試では、ドイツ文学やドイツ語について詳しい知識を持っているかだけが評価されるわけではありません。

知識をどのように受け止め、自分で考え、多面的に物事を見ようとしているかが大切になります。

提出書類や面接で問われる志望理由では、「好きだから」「興味があるから」だけで終わらせず、「なぜそう思ったのか」「その経験から何を考えたのか」「大学でどのように学びを深めたいのか」を伝えましょう。

推薦入試は、完成された人を選ぶ試験ではありません。問いを持ち、他者の考えを受け止めながら、自分の考えを深め続けられる人を見る試験です。

思考力とは、自分だけの答えを押し通す力ではなく、考え続ける力なのです。


まとめ

上智大学文学部ドイツ文学科の推薦入試では、知識量よりも思考力が重視されます。

思考力とは、問いを持ち、「なぜ」を繰り返し、多面的な視点で考え、自分の経験と結び付けながら考えを深めていく力です。

答えが一つではない問題に向き合い、自分の考えが変わることも受け入れながら学び続ける姿勢は、大学での学びにもつながります。

まずは、自分が最近興味を持った出来事や作品について、「なぜそう感じたのだろう」「別の見方はあるだろうか」と問いかけてみてください。

その積み重ねが、推薦入試で伝わる思考力につながり、上智大学文学部ドイツ文学科での学びをより深いものにしてくれるでしょう。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。