こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、「上智大学総合人間科学部教育学科の志望理由はどう書く?評価される基本構造と考え方」です。


「関心がある」だけでは伝わらない理由

社会について考えた経験をもとに志望理由を書こうとすると、多くの人が「社会問題に関心があるからです」と書き始めます。

この出発点自体は間違っていませんし、とても大切です。

ただ、それだけでは少し抽象的で、「どのように考えてきたのか」が伝わりにくくなってしまいます。

上智大学総合人間科学部教育学科の推薦入試で見られているのは、関心の有無そのものではありません。

大切なのは、その関心をきっかけに、あなたがどのように問いを持ち、どのように考えを深めてきたのかという過程です。


志望理由は「考えの流れ」で伝える

志望理由を書くときは、思いついたことをそのまま並べるのではなく、「考えの流れ」を意識することが大切です。

書きやすく、かつ伝わりやすい基本の形として、次の三つの流れがあります。

  • きっかけとなった経験
  • そこから生まれた疑問
  • 大学でどのように深めたいか

この順番で整理すると、「なぜその学科を志望しているのか」が自然につながります。

読み手にとっても、あなたがどのように考えてきたのかが分かりやすくなります。


具体例で考えてみる

たとえば、あるニュースをきっかけに考え始めた場合を想像してみましょう。

「ニュースで若者の生活の厳しさについて知った」という経験があったとします。

そこから、「なぜ努力だけでは乗り越えられない状況があるのだろう」と疑問を持ったとします。

さらに、「家庭環境や社会の仕組みが関係しているのではないか」と考えを広げ、「そうした構造について学びたい」と大学での学びにつなげることができます。

このように、経験→疑問→学びたいことという流れがあると、あなた自身の思考の過程が伝わります。


よくある失敗とその改善

よくある失敗の一つは、「社会をよくしたい」という思いだけで終わってしまうことです。

この言葉はとても大切ですが、そのままだと誰にでも当てはまる表現になってしまいます。

そこで重要になるのが、「なぜそう思ったのか」を具体的にすることです。

たとえば、学校生活や部活動の中で感じた違和感や、誰かとの関わりの中で考えたことなど、自分の経験と結びつけることで、言葉に説得力が生まれます。

また、「最初はどう考えていたのか」「その後どう変わったのか」を書けると、思考の深まりがより伝わります。


考えの変化は大きな強みになる

教育や社会について考える中で、最初の考えが変わることは珍しくありません。

むしろ、その変化こそが大切です。

たとえば、「最初は個人の努力の問題だと思っていたが、環境や制度の影響も大きいと気づいた」といった変化があれば、それはとても重要な学びです。

こうした変化を書くことで、「一つの見方にとどまらず、考えを広げてきたこと」が伝わります。

上智大学総合人間科学部教育学科では、このような多面的な視点や思考の柔軟さが重視されます。


推薦入試で見られているポイント

推薦入試では、専門的な知識の多さよりも、「どのように考えてきたか」が見られています。

出願書類や面接で問われる志望理由でも、経験から問いを持ち、それをどのように深めてきたのかが重要です。

また、面接では「別の立場から見るとどうですか」といった問いが出ることもあります。

そのときに、すぐに正解を答える必要はありません。

大切なのは、「確かに別の見方もあるかもしれない」と受け止めながら考えようとする姿勢です。

推薦入試は、完璧な人を選ぶ試験ではなく、考え続けられる人を見ている試験です。


最後に

志望理由を書くときは、立派に見せようとするよりも、自分の考えの流れを丁寧にたどることが大切です。

これまでの学校生活や日常の中で、「なぜだろう」と感じた出来事を思い出してみてください。

そのとき、自分は何を感じ、どのように考え、今はどのように捉えているのか。

その過程こそが、あなたらしい志望理由になります。

焦らなくて大丈夫です。少しずつ自分の考えを言葉にしながら、「自分は何を学びたいのか」を見つめてみてください。

その積み重ねが、より深い志望理由へとつながっていきます。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。