上智大学 理工学部 機能創造理工学科 教員紹介|坂本織江准教授の電力系統工学とエネルギーの研究

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、

「上智大学 理工学部 機能創造理工学科の坂本織江准教授と、電力を安定して届けるための電力系統工学」です。

スマートフォンを充電する、電車を動かす、エアコンを使う。私たちは毎日当たり前のように電気を利用しています。しかし、その「当たり前」を支えるためには、発電する側から電気を使う側までを一つの大きなシステムとして考える必要があります。坂本織江准教授は、こうした電力系統の解析や制御について研究しています。


坂本織江准教授はどんな研究をしている?

坂本織江准教授は、上智大学 理工学部 機能創造理工学科に所属し、電力系統工学を専門としています。上智大学の公式教員紹介では、主な研究テーマとして「電力系統の解析技術と制御技術の高性能化」が示されています。

具体的には、電力系統の解析・制御技術の高性能化、同期発電機や誘導機のモデリング、風力発電や太陽光発電を含む電力系統の安定化などに取り組んでいます。また、東京大学で学士・修士・博士(工学)の学位を取得しています。

ここでいう「電力系統」とは、発電所だけを指す言葉ではありません。発電した電気を送る送電設備、電圧を変える変電設備、各地域へ届ける配電設備、そして電気を使用する家庭や工場などまで含めた大きな電力システムです。


電気を「安定して使える」ことも研究テーマになる

発電所で電気を作れば、そのまま家庭で自由に使えるわけではありません。電力システムでは、さまざまな設備を通じて電気を安定して供給する必要があります。

上智大学 理工学部 機能創造理工学科では「電力系統工学」という科目も設けられており、発電所・送電設備・変電所・配電設備・需要家からなるシステムを対象として、電気エネルギーを安定的に利用するための制御や、経済性・信頼性について学びます。

坂本准教授の研究では、こうした巨大なシステムを解析するために、コンピュータによるシミュレーションなども活用します。実際の電力システムでさまざまな条件を試すことには限界があります。そのため、発電機などの動きをモデルとして表現し、条件が変化したときにシステムがどのように振る舞うのかを解析することが重要になります。


太陽光・風力発電と電力系統の関係

坂本准教授の研究テーマには、太陽光発電や風力発電を含む電力系統の安定化もあります。上智大学も、機能創造理工学科における学生の研究テーマ例として「太陽光発電や風力発電の大規模利用に貢献する電力系統の安定化」を紹介しています。

太陽光や風力といった再生可能エネルギーは、持続可能なエネルギー利用を考えるうえで重要な選択肢です。一方で、太陽光は日射、風力は風の状態と関係するため、発電量を考える際には自然条件の変化も無視できません。

そこで、「再生可能エネルギーを増やせばそれだけで問題が解決する」と単純に考えるのではなく、電力システム全体をどのように安定させるのかという視点が必要になります。発電方法だけではなく、送る仕組み、制御する仕組み、需要との関係まで考えるところに、電力系統工学の面白さがあります。


高校の数学・物理はどうつながる?

高校で電気について学ぶときには、電流、電圧、抵抗、電力、電磁誘導などを扱います。問題集では一つの回路について計算することも多いでしょう。

大学では、そうした基礎を土台にしながら、より大きく複雑なシステムへと学びを発展させていきます。

たとえば、「発電機はどのように電気を生み出しているのか」「たくさんの発電設備と需要家がつながったとき、システム全体はどう動くのか」「太陽光発電や風力発電が増えたとき、どのような制御が必要になるのか」といった問いです。

数学も単に計算問題を解くためだけに使うのではありません。現実のシステムを数式で表し、条件を変えたときの変化を予測するための道具になります。高校で学んでいる数学や物理が、社会インフラを分析するための言葉へと発展していくのです。


「環境問題に興味がある」から一歩深く考えてみる

高校の探究活動で再生可能エネルギーや脱炭素について調べたことがある人もいるでしょう。その経験を大学での学びにつなげるなら、「再生可能エネルギーは環境に良い」というところだけで終わらせないことが大切です。

たとえば、「太陽光発電が増えたとき、既存の電力システムにはどのような変化が必要なのだろう」「発電量が変化する電源を含めながら、どうすれば安定した電力供給を維持できるのだろう」と考えてみると、電力系統工学につながる問いが生まれます。

また、停電のニュースを見た経験から、「電力システムはどのように異常を検知しているのだろう」と疑問を持つことも一つの出発点です。身近な出来事を工学の視点から問い直してみることで、自分の関心を具体化できます。


機能創造理工学科で広がる電気・電子工学の学び

上智大学 理工学部 機能創造理工学科は、電力だけを学ぶ学科ではありません。公式サイトでは、機械工学、電気・電子工学、物理学などを横断する教育・研究が示されており、電力系統工学のほか、パワーエレクトロニクス、光エレクトロニクス、ロボット工学、熱エネルギー変換など、さまざまな分野につながる科目が紹介されています。

そのため、高校生の段階で「将来はこの装置だけを研究する」と研究テーマを完全に決める必要はありません。電気やエネルギーに興味を持ったところから、大学で幅広い分野を学び、自分が深く研究したいテーマを探していくこともできます。


推薦入試では自分の興味との接点を考えよう

推薦入試を考えている人は、坂本准教授の研究内容を覚えて説明すること自体を目的にしないようにしましょう。重要なのは、研究内容を知ったうえで、自分が何に興味を持ったのかを掘り下げることです。

たとえば「再生可能エネルギーに興味があります」だけでは、まだ非常に広いテーマです。「探究活動で太陽光発電について調べるうちに、天候によって発電量が変化しても電気が安定して供給されていることに疑問を持った。そこで電力系統の制御についてさらに学びたいと思った」と整理すると、興味が具体的な問いへと変わっていきます。

これは、難しい専門知識を高校生のうちから身につけなければならないという意味ではありません。「なぜ疑問を持ったのか」「自分で何を調べたのか」「調べても分からなかったことは何か」「大学では何を学びたいのか」と順番に考えてみることが大切です。


身近な電気から大学での研究を考えてみよう

坂本織江准教授の研究は、毎日使っている電気を「どのように作るか」だけでなく、「どのように安定して届け、効率的に利用するか」という大きなシステムの問題を扱っています。

上智大学 理工学部 機能創造理工学科を目指している人は、数学や物理の問題を解くだけでなく、身近な電気やエネルギーについて疑問を探してみてください。太陽光パネル、風力発電、電車、家庭の電力使用など、普段の生活の中にも大学の研究につながる入り口があります。

そこから上智大学の公式サイトで教員や研究テーマ、カリキュラムを調べ、「自分は大学で何をもっと知りたいのだろう」と考えてみましょう。自分の興味と上智大学 理工学部 機能創造理工学科での学びとの接点が、少しずつ見えてくるはずです。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。

※本記事は、記事作成時点で上智大学公式サイト等に掲載されている情報を確認したうえで作成しています。入試制度、出願資格、試験内容、日程、カリキュラム、教員の所属・研究分野などは変更される場合があります。受験を検討している方は、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご自身で確認してください。


KOSSUN教育ラボでは、上智大学の推薦入試対策に特化した 上智大学合格プロジェクト を完全定員制(先着10名限定)にて設け、専門性の高い個別サポートを行っています。


限られた時間の中でも本気で上智大学合格を掴み取りたい方は、今すぐ 無料個別相談会 にお申し込みください。



※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。