こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、「国際関係法学科の推薦入試で思考力をどう伝えるか」です。

上智大学法学部国際関係法学科の推薦入試では、出願書類や面接を通して、受験生の思考力が見られます。

しかし「思考力」と言われても、

「何を書けば伝わるのだろう」

「面接でどのように話せばよいのだろう」

と迷う人も多いかもしれません。

思考力とは、難しい言葉を使うことや、専門知識をたくさん並べることではありません。

社会で起きている問題に対して問いを持ち、その背景を考え、異なる立場にも目を向けながら、自分なりに考え続ける力のことです。

国際関係法学科では、国際社会の問題を法やルールの視点から考えます。

そのため推薦入試でも、知識の量だけでなく、社会の問題をどのように見つめ、どのように考えようとしているかが大切になります。


結論だけでなく考え方を伝える

思考力を伝えるうえで大切なのは、結論だけを書かないことです。

例えば、「難民問題を解決したいです」「国際社会の平和に貢献したいです」と書くだけでは、考えの深さは十分に伝わりません。

もちろん、その思い自体は大切です。

しかし推薦入試で見られるのは、なぜその問題に関心を持ったのか、どのように考えてきたのかという過程です。

例えば難民問題に関心がある場合、

「ニュースで難民問題を知り、安全に暮らせる場所を失う人がいることに疑問を持った」

「調べる中で、難民本人の人権だけでなく、受け入れ国の制度や地域社会の課題もあることを知った」

というように、関心から問い、さらに考えの広がりまで伝えると、思考の過程が見えやすくなります。

大切なのは、立派な結論を急ぐことではなく、自分がどのように考えてきたのかを丁寧に言葉にすることです。


一つのテーマを深く考える

思考力を示そうとして、多くの国際問題を並べてしまう人もいます。

しかし、テーマの数が多ければよいわけではありません。

むしろ一つのテーマについて深く考えている方が、出願書類や面接では伝わりやすくなります。

例えば、国際紛争、環境問題、人権問題、貿易問題をすべて少しずつ書くよりも、環境問題に絞って、なぜ国によって対策に差があるのかを考えた方が、思考の深さが伝わります。

一つのテーマを深めるときは、次の流れを意識すると整理しやすくなります。

  • その問題を知ったきっかけ
  • そこで持った疑問
  • 調べたり考えたりして気づいたこと
  • 大学でさらに深めたいこと

この流れがあると、単なる知識の紹介ではなく、自分の考えとして伝わります。

推薦入試では、広く浅く知っていることよりも、一つの問いに向き合い続ける姿勢が大切です。


異なる立場を考える

国際関係法学科の学びでは、異なる立場を理解することが重要です。

国際社会の問題は、一つの視点だけでは理解できません。

ある国にとって利益になることが、別の国にとっては不利益になることもあります。

例えば環境問題では、環境保護を重視する立場もあれば、経済発展を優先せざるを得ない立場もあります。

難民問題でも、難民本人の立場、受け入れ国の立場、地域社会の立場などがあります。

出願書類や面接で自分の考えを伝えるときも、一つの立場だけで書かないことが大切です。

「私はこう考える」と伝えたうえで、「一方で別の立場ではこのような課題もある」と考えられると、多面的な視点が伝わります。

これは学校生活でも同じです。

部活動やクラスで意見が分かれたとき、相手の考えにも理由があると考えた経験があれば、それも他者理解や対話姿勢につながります。


ルールの意味を考える

国際関係法学科では、社会のルールを考える力が求められます。

法学というと、法律を覚える学問だと思う人もいるかもしれません。

しかし大切なのは、ルールを暗記することだけではありません。

「なぜそのルールが作られたのか」

「そのルールは本当に公平なのか」

「その制度で問題を解決できるのか」

と考えることが重要です。

例えば学校の校則について考えると分かりやすいかもしれません。

ただ守るだけでなく、「なぜこのルールが必要なのか」「誰にとって良いルールなのか」と考えた経験はありませんか。

国際社会のルールも同じです。

国どうしが協力するためのルールや、人権を守るための制度が、現実の問題にどこまで対応できるのかを考えることが、国際関係法の学びにつながります。


面接では対話しながら考える姿勢を見せる

面接で思考力を伝えるときは、完璧な答えを言おうとしすぎる必要はありません。

むしろ大切なのは、質問をよく聞き、自分の考えを整理しながら答えることです。

もし面接で「別の立場から見るとどう考えられますか」と聞かれた場合、すぐに正解を出そうとする必要はありません。

「私はこの点に注目していますが、別の立場から見るとこのような課題もあると思います」と、自分なりに考えを広げることが大切です。

面接は、暗記した答えを発表する場ではありません。

自分の考えを伝えながら、相手とのやり取りの中で考えを深めていく場です。

そのため、分からないことを無理に断言するよりも、今どこまで考えているのかを丁寧に話す方が、考え続ける姿勢として伝わります。


思考力は日常の疑問から育つ

思考力というと、特別な能力のように感じるかもしれません。

しかし実際には、日常の疑問から育っていくものです。

ニュースを見て、

「なぜこの問題は起きているのだろう」

「どうして国によって考え方が違うのだろう」

「ルールがあるのに、なぜ解決が難しいのだろう」

と考えることが、思考力の出発点になります。

推薦入試は、完璧な人を選ぶ試験ではありません。

考え続けられる人、大学でさらに問いを深めていける人を見つける試験です。

だからこそ、今の段階で答えが出ていなくても大丈夫です。

大切なのは、自分なりの問いを持ち、その問いに向き合い続けることです。


国際関係法学科を目指すあなたへ

上智大学法学部国際関係法学科の推薦入試で思考力を伝えるためには、難しい言葉を使う必要はありません。

大切なのは、社会の問題に対して自分がどのような疑問を持ち、どのように考えてきたのかを、自分の言葉で伝えることです。

ニュース、授業、読書、部活動や学校生活の中にも、考えるきっかけはたくさんあります。

ぜひ今日から、気になった出来事に対して「なぜだろう」と問いを立ててみてください。

その問いを少しずつ深めていくことが、出願書類や面接であなたらしさを伝える力になります。

そして、その姿勢こそが、上智大学法学部国際関係法学科での学びにつながっていくはずです。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。