こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、「国際関係法学科を志望する前に知っておきたいこと」です。
上智大学法学部国際関係法学科に興味を持ったとき、
「どのような学びになるのだろう」
「自分に向いているのだろうか」
と考える人も多いと思います。
国際関係法学科は、世界で起きている問題を法やルールの視点から考える学科です。
国際問題に関心がある人にとって、とても魅力的な学びができる一方で、単に「海外に興味がある」「世界のニュースが好き」というだけでは、学びの中身を十分に理解しにくいこともあります。
大切なのは、国際社会の出来事を一つの答えで決めつけず、さまざまな立場や背景から考え続ける姿勢です。
今回は、国際関係法学科を志望する前に知っておきたいポイントを、高校生にも分かりやすく解説します。
国際社会は単純ではない
国際問題を考えるとき、一つの出来事でも立場によって見方が変わります。
例えばある国にとって必要な政策が、別の国にとっては不利益になることがあります。
環境問題でも、環境保護を優先したい国がある一方で、経済発展を急ぎたい国もあります。
難民問題でも、支援を必要とする人の立場と、受け入れる国や地域の立場があります。
このように国際社会では、「どちらが正しいか」をすぐに決めることが難しい場面が多くあります。
国際関係法学科では、こうした複雑な問題を、法律や制度、国際社会のルールから考えていきます。
自分の意見を持つことは大切ですが、それと同じくらい、異なる立場の背景を理解しようとする姿勢が求められます。
法律は社会の仕組みを作るものでもある
法律というと、裁判や犯罪をイメージする人もいるかもしれません。
しかし法学の役割はそれだけではありません。
法律は、社会の仕組みを作り、人と人、国と国の関係を整理するためのものでもあります。
国際社会では、貿易のルール、人権を守る制度、環境保護の仕組み、海や空の利用に関するルールなど、さまざまな分野で法が関わっています。
例えば、海外から届く食品やスマートフォン、衣服なども、国際貿易のルールと無関係ではありません。
また、環境問題や人権問題も、国際的な約束や制度の中で考えられています。
国際関係法学科で学ぶ法は、遠い世界の難しい話ではなく、私たちの社会や暮らしともつながっているのです。
文章を読み、考えを整理する力が大切になる
法学の学びでは、文章を丁寧に読む力がとても大切です。
法律の条文、制度の説明、判例、論文、ニュース記事など、さまざまな文章を読みながら理解を深めていきます。
ただ読むだけではなく、「何が問題なのか」「どのような立場があるのか」「なぜその結論になるのか」を整理する力も必要です。
これは高校生活の中でも少しずつ鍛えることができます。
国語の評論文を読むとき、社会科の資料を読むとき、ニュース記事を読むときに、ただ内容を追うだけでなく、筆者の主張や背景にある考えを意識してみるとよいでしょう。
国際関係法学科を目指すからといって、最初から専門的な法律知識が必要なわけではありません。
むしろ、文章を丁寧に読み、疑問を持ちながら考える習慣が大切になります。
議論や対話を通して思考を深める
国際関係法の学びでは、議論や対話も重要です。
大学では、授業やゼミの中で自分の考えを説明したり、他者の意見を聞いたりする機会があります。
ここで大切なのは、相手を言い負かすことではありません。
自分とは違う意見を聞きながら、なぜそのような考え方になるのかを理解し、自分の考えを深めていくことです。
これは高校生活でも経験できることです。
部活動やクラスの話し合いで意見が分かれたとき、自分の考えだけを主張するのではなく、相手の立場を考えてみることがあります。
そのような経験は、国際社会の問題を多面的に考える力にもつながります。
上智大学の推薦入試でも、他者理解や対話姿勢は大切な評価ポイントになります。
国際関係法は将来の選択肢を広げる学び
国際関係法を学ぶことは、特定の職業だけに直結するわけではありません。
しかし、社会を見る力や論理的に考える力、異なる立場を理解する力は、さまざまな分野で役立ちます。
例えば、公務、企業の国際部門、報道、教育、国際協力、法律に関わる仕事など、幅広い分野で活かせる可能性があります。
もちろん、高校生の段階で将来の職業をはっきり決めておく必要はありません。
大切なのは、自分がどのような社会の問題に関心を持ち、大学でどのように学びを深めたいのかを考えることです。
推薦入試でも、将来の夢を完璧に言い切ることより、今の問題意識と大学での学びがつながっているかが見られます。
国際関係法学科を目指すあなたへ
国際関係法学科を志望する前に知っておきたいのは、この学科が単に国際問題を知るための場所ではないということです。
国際社会のルールを考え、異なる立場を理解し、答えの出にくい問題に向き合い続ける学びです。
そのため、最初から特別な知識や経験がある必要はありません。
大切なのは、社会の問題に疑問を持つ姿勢です。
ニュースを見て、
「なぜこの問題は起きるのだろう」
「国際社会のルールはどう決まるのだろう」
「立場が違う人たちは何を大切にしているのだろう」
と考えることがあるなら、その疑問は国際関係法の学びにつながる可能性があります。
推薦入試は、完璧な答えを持っている人を選ぶ試験ではありません。
考え続けられる人、大学でさらに学びを深めていける人を見つける試験です。
ぜひ今日から、自分が気になった社会の出来事について、一つ問いを立ててみてください。その問いが、上智大学法学部国際関係法学科での学びを考える第一歩になるはずです。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


