上智大学 経済学部 経営学科|新井範子教授に学ぶ「デジタルマーケティング」と企業の目的

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、
「上智大学 経済学部 経営学科・新井範子教授の研究から考える、デジタルマーケティングと企業の目的」です。

皆さんは、SNSで紹介されていた商品が気になって購入したり、好きな人が紹介していた商品を調べたりした経験はありませんか。今のマーケティングでは、企業が広告を出して商品を知らせるだけではなく、消費者同士のつながりや共感、口コミなども大きな意味を持つようになっています。

上智大学経済学部経営学科で、こうした現代のマーケティングを研究しているのが新井範子教授です。今回は、新井教授の研究を入り口に、経営学科でマーケティングを学ぶ面白さや、推薦入試を考える高校生が日常生活の中で意識したい視点について考えていきます。


新井範子教授が研究するデジタルマーケティング

上智大学の公式情報によると、新井範子教授は経済学部経営学科に所属し、デジタルマーケティングやパーパスドリブン・マーケティングなどを研究されています。また、マーケティング・コミュニケーション論、応用マーケティング、小売マーケティングなどの科目を担当しています。

マーケティングというと、「商品を宣伝して売るための方法」というイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし、実際のマーケティングはもっと幅広いものです。消費者が何を求めているのかを考え、商品やサービスの価値をどのように生み出し、それをどのように伝え、届けるのかまで考えていきます。

特にインターネットやSNSが生活の一部となった現在では、企業から消費者への一方的な情報発信だけではマーケティングを捉えきれません。新井教授は、インターネット上での消費者行動や、消費者同士のつながりによって広がっていくマーケティングについて研究されています。


「推し活」からもマーケティングを考えられる

新井教授は上智大学公式サイトの教員紹介記事で、消費者同士のつながりによって広がる「推し活」マーケティングにも言及しています。

高校生にとっても、これは身近なテーマではないでしょうか。好きなアーティストやアイドル、キャラクターについてSNSで発信したり、友人からおすすめされた商品を購入したりすることがあります。企業が直接「買ってください」と伝えなくても、人と人とのコミュニケーションによって商品の魅力が広がっていくことがあるのです。

ここから、「なぜ人は企業の広告より友人の口コミを信頼することがあるのだろう」「なぜ同じ商品でもSNSで急に人気になることがあるのだろう」と問いを広げてみると、普段の生活がマーケティングを考える材料になります。


パーパスドリブン・マーケティングとは

新井教授の研究分野として、もう一つ注目したいのがパーパスドリブン・マーケティングです。「パーパス」とは、企業が何のために存在しているのかという社会的な存在意義や目的を考える際に使われる言葉です。

企業には利益を生み出すことが必要ですが、企業と社会との関係を考えると、それだけではありません。環境問題への対応、地域社会への貢献、誰もが利用しやすい商品やサービスの提供など、企業が社会の中で果たせる役割もあります。

新井教授は、消費者との関わりによって価値を生み出すマーケティングに加え、企業が社会的な課題の解決を目指しながらブランドやコミュニティを形成し、市場を生み出していくパーパスドリブン・マーケティングにも取り組まれています。

例えば、「環境に配慮しているからこの商品を選びたい」「この企業の活動を応援したい」と感じた経験があれば、それも企業の目的と消費者の選択との関係を考えるきっかけになります。


上智大学経済学部経営学科では何を学ぶのか

上智大学経済学部経営学科では、企業の経営活動について、「経営学系」「マーケティング系」「会計学系」の3つを軸として学びます。大学公式サイトでは、企業の意思決定に必要な経営学の知識を身につけるとともに、社会との関わりの中で企業経営のあり方や企業の役割を理解することが示されています。

マーケティングだけを切り離して考えるのではなく、企業の戦略や組織、お金の流れ、社会との関係など、複数の視点から企業活動を捉えられることが経営学科で学ぶ魅力の一つです。

「商品が売れたから成功」と単純に判断するのではなく、「なぜ売れたのか」「誰にどのような価値を提供したのか」「企業や社会にどのような影響があったのか」と問いを重ねていくことが、大学での学びにつながります。


高校までの学びとの違いは「問いをつくること」

高校までの学習では、問題に対して正しい答えを導く場面が多いと思います。一方、大学の経営学では、一つの正解に決められない問題について考える機会が増えていきます。

例えば、「企業は利益を優先するべきか、それとも社会課題への貢献を優先するべきか」という問いにも、簡単な正解はありません。社会貢献を続けるためには利益が必要ですし、短期的な利益だけを優先すれば、消費者や社会からの信頼を失う可能性もあります。

だからこそ、「企業側から見るとどうか」「消費者側から見るとどうか」「社会全体ではどうか」と視点を変えながら考えることが重要になります。データや理論、実際の企業事例などを手掛かりに、自分の考えを深めていくのが大学での学びです。


推薦入試を考えるなら身近な疑問を大切にしよう

推薦入試に向けて、いきなり難しい経営学の専門書をすべて理解しなければならないわけではありません。まずは自分の生活の中にある疑問に目を向けてみましょう。

例えば、文化祭で模擬店を運営した経験があれば、「どうすれば多くの人に来てもらえるか」「値段をどう決めるか」「SNSでどのように告知するか」と考えた経験も経営学につながります。部活動で新入部員を集めるためにSNSを工夫した経験や、探究活動で企業の環境対策を調べた経験なども、自分なりの問いを見つけるきっかけになります。

大切なのは、「マーケティングが好きです」で終わらせず、「なぜ興味を持ったのか」「どのような現象に疑問を感じているのか」「大学で何をさらに考えたいのか」まで掘り下げてみることです。

出願書類や面接で問われる志望理由を整理するときにも、自分の経験と大学での学びを無理につなげるのではなく、経験から生まれた問いを少しずつ深めてみてください。他者の立場から考えたり、自分とは異なる意見にも目を向けたりすることも、考えを深める助けになります。


日常の「なぜ?」から経営学を見つけてみよう

デジタルマーケティングは、私たちの日常生活と非常に近い場所にある学問です。SNSの広告、口コミ、推し活、ネットショッピング、企業の環境への取り組みなど、普段何気なく目にしているものから研究につながる問いを見つけることができます。

上智大学経済学部経営学科を目指している人は、まず自分が好きな企業やブランドを一つ選び、「なぜ自分はこの企業に魅力を感じるのだろう」と考えてみるのもおすすめです。そこから企業の発信、消費者との関係、社会的な目的などへ視野を広げていくと、経営学の面白さが少しずつ見えてくるはずです。

推薦入試は、最初から完璧な答えを持っている人だけのものではありません。自分なりの問いを持ち、調べ、別の立場からも考えながら、その問いを深めていくことを大切にしてみてください。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。

※本記事は、記事作成時点で上智大学公式サイト、上智大学経済学部公式サイト、上智学院教員教育研究情報データベース等に掲載されている情報を確認したうえで作成しています。教員の所属、研究分野、担当科目、カリキュラム、入試制度などは今後変更・更新される場合があります。受験を検討している方は、本記事の情報だけで判断せず、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご自身で確認してください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。