上智大学 総合グローバル学部 総合グローバル学科 山口昭彦教授とは?中東地域研究・近代史から少数派問題を考える

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、

「山口昭彦教授の研究と、総合グローバル学科で学べる中東地域研究・少数派問題について」です。

上智大学 総合グローバル学部 総合グローバル学科で、中東の歴史や社会を研究しているのが山口昭彦教授です。専門は、中東地域研究、近代史、少数派問題です。現在起きている政治や紛争だけを見るのではなく、過去の史料を読み解きながら、中東の社会がどのように形づくられてきたのかを研究しています。


山口昭彦教授は何を研究している?

山口教授の研究で重要なテーマの一つが、中東に暮らす少数派の人々の歴史です。

私たちは世界地図を見ると、トルコ、シリア、イラク、イランなどをそれぞれ一つの国家として捉えます。しかし、人々の民族や言語、宗教、文化の境界が、現在の国境と一致しているとは限りません。

山口教授は、こうした国家の境界だけでは捉えきれない人々の歴史を、中東の近代史の中から明らかにしようとしています。


クルド人の歴史から「国境」を考える

山口教授が研究している代表的なテーマの一つが、クルド人とクルディスタンの歴史です。

クルド人は、現在のトルコ、シリア、イラク、イランなどにまたがる地域に暮らしてきた人々です。そのため、クルド人について考えると、「民族と国家は必ず一致するのか」「国境はどのようにつくられたのか」といった問いが生まれます。

山口教授は2025年度に、「クルディスタン」という概念そのものが歴史の中でどのように形成されてきたのかを研究する課題にも取り組んでいます。

現在当たり前のように使われている地域名や民族のまとまりも、長い歴史の中で形づくられてきた可能性があります。その過程を調べることが、現代の中東を理解する手がかりになります。


「昔の史料」を読むことが現在の理解につながる

山口教授が研究の方法として重視しているのが歴史学です。過去に残された文書や記録を読み、これまで十分に使われてこなかった史料から新しい歴史像を描いていきます。

歴史というと、すでに分かっている出来事を覚える学問だと思う人もいるかもしれません。しかし、実際の歴史研究では、新しい史料が見つかったり、既存の資料を別の視点から読み直したりすることで、それまでとは違う見方が生まれることがあります。

「誰が書いた史料なのか」「なぜこの記録が残されたのか」「別の立場から見ればどう見えるのか」と考えることも歴史研究では重要です。


中東の問題を一つの原因だけで説明しない

中東のニュースでは、民族や宗教の対立が取り上げられることがあります。しかし、現在の政治的な問題を「民族が違うから」「宗教が違うから」と単純に説明すると、大切な背景を見落としてしまいます。

国家が形成された歴史、国境の変化、政治制度、周辺国との関係など、さまざまな要因が現在の状況につながっています。

山口教授の研究テーマから考えると、現在の対立を見るときにも、「いつからこの問題があるのか」「国家の仕組みはどのように生まれたのか」と過去へさかのぼって考えることが大切です。


多数派と少数派という分け方も問い直せる

少数派問題を学ぶとき、「人数が少ない人たちが少数派」と考えがちです。しかし、社会の中で誰が多数派で誰が少数派になるのかは、政治制度や地域、歴史によって変わることがあります。

ある国全体では少数派でも、特定の地域では多く暮らしている場合があります。また、民族、宗教、言語など複数の要素が重なって人々の立場が形成されることもあります。

そのため、固定的なイメージで人々を分類するのではなく、「なぜこの集団は少数派と位置づけられてきたのか」と歴史的に考える必要があります。


高校生なら世界史とニュースをつなげてみよう

山口教授の研究は、高校の世界史や地理、公共の学習からもつなげることができます。

例えば、中東のニュースでクルド人について目にしたら、「どの国に暮らしているのだろう」「なぜ複数の国にまたがっているのだろう」「現在の国境はいつつくられたのだろう」と調べてみてください。

教科書で学ぶオスマン帝国や近代国家の成立と、現在のニュースを結びつけると、歴史は過去の出来事ではなく、現在の社会を理解するための手がかりとして見えてきます。


地域研究では「自分の常識」を問い直す

山口教授は、地域研究について、異なる文化や社会に触れたときに感じる驚きや違和感を、知的に分析することが重要だとしています。

自分にとって当たり前の制度や価値観が、別の地域では当たり前ではないことがあります。そこで「変わっている」と判断して終わるのではなく、「なぜこの社会ではこの仕組みになっているのだろう」と考えることが地域研究の入口です。

異文化を理解することは、相手を知るだけでなく、自分自身の社会や価値観を見直すことにもつながります。


総合グローバル学科の中東・アフリカ研究とどうつながる?

山口教授は、総合グローバル学部の中東・アフリカ研究に関わる教員です。

総合グローバル学科では、世界規模の政治や国際関係を見るだけでなく、一つの地域の歴史や社会を深く研究します。山口教授の研究も、中東という具体的な地域を歴史的に掘り下げながら、国家、民族、国境、少数派といった広い問題へつながっています。

ローカルな歴史を深く知ることが、現在の国際問題を理解することにつながる。その点に地域研究の面白さがあります。


推薦入試ではニュースの背景まで調べてみよう

推薦入試を考えている高校生も、山口教授の研究テーマに自分の関心を合わせる必要はありません。教授の研究を知ることを、自分が関心を持っている問題を深めるきっかけとして活用してみてください。

例えば、「中東の紛争に関心がある」なら、「なぜ現在の国境になったのか」「そこで暮らす人々はどのような歴史を経験してきたのか」と問いを広げることができます。

現在の出来事だけでなく、その背景にある歴史や異なる立場の資料まで調べていくことで、自分が大学で学びたいテーマもより具体的になっていくでしょう。


山口昭彦教授の研究から中東の歴史を深く見てみよう

山口昭彦教授の研究を知ると、現在の中東で起きている問題を理解するためには、ニュースだけでなく、その地域が歩んできた歴史を知る必要があることが分かります。

次に中東のニュースを見たときは、「なぜこの国境があるのだろう」「この地域の人々はどのような歴史を経験してきたのだろう」と少し過去へさかのぼってみてください。そこから、中東地域研究や近代史、少数派問題への新しい関心が生まれるかもしれません。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。

※本記事は、記事作成時点で上智大学公式サイト等に掲載されている情報を確認したうえで作成しています。入試制度、出願資格、試験内容、日程、カリキュラム、教員の所属・研究分野などは変更される場合があります。受験を検討している方は、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご自身で確認してください。


KOSSUN教育ラボでは、上智大学の推薦入試対策に特化した 上智大学合格プロジェクト を完全定員制(先着10名限定)にて設け、専門性の高い個別サポートを行っています。


限られた時間の中でも本気で上智大学合格を掴み取りたい方は、今すぐ 無料個別相談会 にお申し込みください。



※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。