
上智大学 総合グローバル学部 総合グローバル学科 李承赫准教授とは?国際政治史・日韓日朝関係史から東アジアを考える
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、
「李承赫准教授の研究と、総合グローバル学科で学べる国際政治史・東アジアの国際関係について」です。
上智大学 総合グローバル学部 総合グローバル学科で、東アジアの国際関係を歴史的な視点から研究しているのが李承赫(リ・スンヒョク)准教授です。専門は、国際政治史、アジア太平洋の国際関係、日韓・日朝関係史です。特に日本と朝鮮半島の関係を中心に、国家間の問題を政府だけでなく、市民社会や世論、メディアなどさまざまな立場から考えています。
李承赫准教授は何を研究している?

李准教授の研究を理解するポイントは、国際関係を「国と国の交渉」だけで考えないことです。
外交では政府の判断が大きな役割を持ちますが、実際の国際関係には世論やメディア、市民社会なども関わります。ある外交問題について国民がどのように受け止めるか、新聞やテレビがどのように報じるか、市民団体がどのような活動をするかによって、政治の動きが変わることもあります。
李准教授は、こうした複数の主体に目を向けながら、東アジアの国際政治を歴史的に研究しています。
日韓・日朝関係を歴史から考える
日本と韓国、日本と北朝鮮の関係は、現在のニュースでも頻繁に取り上げられます。しかし、現在起きている出来事だけを見ていては、なぜ対立や交渉が生まれているのかを十分に理解できないことがあります。
李准教授の専門である国際政治史では、現在の国際問題を過去の外交や政治の積み重ねから考えます。
例えば、同じ出来事でも日本側から見た記録と韓国側から見た記録では、注目する点や解釈が異なる場合があります。どちらか一方の説明だけを覚えるのではなく、複数の資料や立場を比較しながら考えることが重要になります。
国際問題には「一つの見方」しかないわけではない
李准教授は、国際政治史の出来事について、どの国の立場から見るのか、どの主体に注目するのかによって見え方が変わることを重視しています。
例えば、ある外交政策について、日本政府から見れば安全保障上必要な判断でも、他国の政府や市民からは異なる意味を持つ可能性があります。さらに、同じ国の中でも政府と市民、メディアによって意見が一致するとは限りません。
これは「どの意見も同じように正しい」という意味ではありません。異なる立場があることを理解したうえで、資料や根拠を確かめながら自分なりに分析していく姿勢が大切です。
自分自身の立場も国際問題の見方に影響する
李准教授は、私たち自身のアイデンティティも国際関係の理解に影響すると説明しています。
日本で育った人であれば、学校教育や日本のメディアを通して国際問題を知ることが多いでしょう。一方、韓国やほかの国で育った人は、異なる教科書やニュースに触れているかもしれません。
そのため、「自分はなぜこの出来事をこのように見ているのだろう」と考えてみることも重要です。自分の考えを捨てる必要はありませんが、自分とは異なる立場から同じ問題を見ることで、これまで見えていなかった背景に気づくことがあります。
メディアや世論も外交を動かす

高校生にとって身近なのが、ニュースやSNSと国際政治の関係です。
例えば日韓関係についてニュースを検索すると、日本語の記事と韓国語や英語の記事では、見出しや取り上げる発言が異なる場合があります。SNSではさらに、短い言葉や印象的な動画だけが広く共有されることもあります。
こうした情報が積み重なることで世論が形成され、政治家の判断にも影響する可能性があります。李准教授の研究分野から考えると、「外交問題がどう報道されるか」も国際関係を理解する大切なテーマになります。
高校生なら同じニュースを複数の視点から見てみよう
李准教授の研究に興味を持ったら、同じ国際ニュースを複数の情報源で読み比べてみてください。
例えば日韓関係について、日本のメディアだけでなく、海外メディアの記事も探してみると、強調されている部分の違いに気づくかもしれません。そのとき、「どちらが間違っているのか」とすぐに決めるのではなく、「なぜこの違いが生まれるのだろう」と考えてみましょう。
歴史、国内政治、世論、メディアなどを調べていくと、一つのニュースの背後に複数の要因があることが見えてきます。
安全保障も東アジアを考える重要なテーマ
李准教授は、日本と朝鮮半島の関係に加えて、安全保障についても研究しています。
安全保障というと軍事だけを思い浮かべるかもしれませんが、国同士の外交関係や同盟、周辺国との関係、国内世論なども深く関わります。東アジアでは、日本、韓国、北朝鮮だけでなく、アメリカや中国など複数の国の関係を視野に入れる必要があります。
一つの二国間関係だけを見るのではなく、アジア太平洋全体の国際関係の中で考えることが重要です。
総合グローバル学科の国際政治論とどうつながる?
李准教授は、総合グローバル学部の国際政治論領域に位置づけられています。国際政治史を通して、現在の国際社会がどのような歴史の積み重ねによって形成されてきたのかを考えることができます。
総合グローバル学科では、世界全体の国際関係を見るだけでなく、日本や朝鮮半島といった具体的な地域について深く調べる視点も重要です。
東アジアという地域を詳しく研究しながら、安全保障や世論、メディア、市民社会といった幅広いテーマへつなげていくことで、グローバルな問題と地域社会の双方を見ることができます。
推薦入試では「どちらが正しいか」の先を考えてみよう

推薦入試を考えている高校生も、李准教授の研究内容に自分の関心を合わせる必要はありません。教授の研究を知ることで、自分が国際問題をどのように見ているのかを振り返ってみてください。
例えば、「日韓関係に興味がある」なら、「なぜ対立が繰り返されるのか」「政府と市民の考えは同じなのか」「報道の違いは世論にどう影響するのか」と問いを具体化できます。
異なる立場の資料を読み、自分とは違う考え方にも触れながら、根拠を持って自分の考えを整理することが、大学で研究したいテーマを見つけるきっかけにもなります。
李承赫准教授の研究から東アジアを多角的に見てみよう
李承赫准教授の研究を知ると、国際関係は政府同士の外交だけで動いているのではなく、歴史、市民社会、世論、メディア、そして私たち自身のものの見方ともつながっていることが分かります。
次に東アジアのニュースを見たときは、「相手の国ではこの問題はどう見えているのだろう」「なぜ今の関係になったのだろう」と考えてみてください。一つのニュースを複数の角度から見ることが、国際政治史を学ぶ第一歩になるかもしれません。
もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。
※本記事は、記事作成時点で上智大学公式サイト等に掲載されている情報を確認したうえで作成しています。入試制度、出願資格、試験内容、日程、カリキュラム、教員の所属・研究分野などは変更される場合があります。受験を検討している方は、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご自身で確認してください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


