
上智大学 理工学部 物質生命理工学科 教員紹介|Myra Villareal特任助教の機能性食品・天然物研究とは
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、
「上智大学 理工学部 物質生命理工学科のMyra Villareal特任助教と、機能性食品・天然物を通じた健康や疾病予防の研究」です。
食品や植物などに含まれる成分が、私たちの体の中でどのように働いているのか気になったことはありませんか。普段の生活にも身近な「食」と「健康」を、細胞や分子のレベルまで掘り下げて研究しているのがMyra Villareal特任助教です。
Myra Villareal特任助教の研究テーマ

上智大学理工学部の公式サイトによると、Myra Villareal特任助教は物質生命理工学科に所属し、機能性食品に含まれる生理活性成分が細胞内のシグナル伝達経路にどのような影響を与えるのかを研究しています。健康の促進や、がんなどの疾病予防につながる仕組みを理解することが大きな研究テーマです。
研究キーワードとしては、Functional Food(機能性食品)、Aging(老化)、Natural Products(天然物)、Bioprospectingなどが挙げられています。Bioprospectingとは、自然界に存在する生物や天然物などから、人間の生活や医療などに役立つ可能性を持つ成分を探していく考え方です。
「この食品は体によさそう」というイメージだけで判断するのではなく、その成分が細胞にどのような変化を与え、どのような経路を通して作用するのかを科学的に調べていく点がポイントです。
天然物から細胞の働きを探る
Villareal特任助教は、天然物を利用した細胞の表現型の変化や細胞分化、がんや糖尿病の予防に関係する機能性食品、皮膚の色素沈着などについて研究しています。上智大学の研究情報では、天然物による細胞シグナルの調節が研究分野として紹介されています。
ここで出てくる「シグナル伝達」とは、細胞が外から受け取った情報を細胞内部へ伝え、それに応じた反応を起こす仕組みのことです。高校の生物で学ぶ細胞や遺伝子、タンパク質などの知識も、大学ではこうした生命現象の仕組みを考える研究へと発展していきます。
2026年の上智大学理工学振興会の資料でも、天然物が疾病予防につながるシグナル伝達経路にどのように作用するのかという研究が紹介されており、腸の細胞などを用いながら、がんの予防につながる仕組みを分子レベルで探究しています。
海外の研究機関でも経験を積んだ研究者
Villareal特任助教は、フィリピン大学ロスバニョス校で微生物学の修士号、筑波大学で農学の博士号を取得しています。その後、筑波大学で博士研究員、助教、准教授として研究に携わり、2024年から上智大学で教育・研究に取り組んでいます。
また、フランスのモンペリエ大学でErasmus Mundus Teaching Mobility Programによる研究活動を行ったほか、イギリスのオックスフォード大学にあるLudwig Institute for Cancer Researchでも客員研究員として研究経験を積んでいます。フィリピン科学技術省関連のプログラムにも参加しており、複数の国で研究経験を重ねている点も特徴です。
科学研究は一つの国や研究室だけで完結するものではありません。世界各地の研究者が協力しながら、新しい知識を積み重ねています。将来、国際的な環境で科学研究に関わりたい高校生にとっても、こうした研究者の歩みは大学での学び方を考えるきっかけになるでしょう。
物質生命理工学科の学びとのつながり
上智大学 理工学部 物質生命理工学科では、物理学、化学、生物学、環境科学、材料工学などを複合的に学び、自然界にある物質と生命を幅広い視点から探究します。物質生命理工学科では「物質とナノテクノロジー」「環境と生命の調和」「高機能材料の創成」をキーテーマとして専門教育が行われています。
Villareal特任助教の研究も、単純に「食品について調べる」というものではありません。天然物、細胞、生理活性成分、疾病予防など複数の視点を組み合わせながら、生命現象を細胞や分子のレベルで明らかにしていきます。物質と生命の境界を越えて考える物質生命理工学科らしい研究の一つといえるでしょう。
高校で化学と生物を別々の科目として学んでいても、大学の研究では複数の分野の知識が結びつきます。「化学反応を学ぶことが生命研究とどうつながるのだろう」「食品に含まれる成分は細胞にどう作用するのだろう」といった疑問も、大学で研究テーマへ発展する可能性があります。
高校生なら身近な「食」から問いを広げてみよう

機能性食品の研究は、高校生にとっても自分の生活から疑問を見つけやすい分野です。たとえば、同じ食品でも含まれる成分によって働きが異なるのはなぜなのか、食品の成分が体内に入った後どのように細胞へ影響するのか、と考えてみることができます。
大切なのは、「健康に良い食品を研究したい」というところで止めないことです。「なぜ健康に影響するのか」「どの成分が作用するのか」「その働きをどのような実験で確かめられるのか」と問いを一段ずつ深めていくことで、大学で学ぶ理工学とのつながりが見えてきます。
学校の生物や化学の授業、実験、探究活動などで気になったことがあれば、その疑問を調べてみるのもよいでしょう。特別な研究経験がなければ関心を持ってはいけないわけではありません。身近な疑問から考え始めることも、学問への入口になります。
推薦入試を考えるなら「なぜ知りたいのか」を深める

上智大学 理工学部 物質生命理工学科の推薦入試を考えている場合も、「生物が好きです」「健康に興味があります」という説明だけで終わらせず、自分がどのような現象に疑問を持ち、大学で何を学んでみたいのかまで考えてみましょう。
たとえば、「食品と病気の関係に興味がある」という関心があるなら、なぜ興味を持ったのか、これまで何を調べたのか、その中で新たにどのような疑問が生まれたのかを整理していきます。そのうえで物質生命理工学科の教育内容や教員の研究を調べると、自分の関心と大学での学びを具体的につなげやすくなります。
Myra Villareal特任助教の研究をきっかけに、普段何気なく口にしている食品と生命科学とのつながりを考えてみてはいかがでしょうか。高校で学んでいる化学や生物の先に、どのような研究の世界が広がっているのかを調べることで、物質生命理工学科で学びたいことも少しずつ具体的になってくるはずです。
もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。
※本記事は、記事作成時点で上智大学公式サイト等に掲載されている情報を確認したうえで作成しています。入試制度、出願資格、試験内容、日程、カリキュラム、教員の所属・研究分野などは変更される場合があります。受験を検討している方は、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご自身で確認してください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


