上智大学外国語学部英語学科でシェイクスピアや英文学を学ぶイメージ

上智大学 外国語学部 英語学科|400年前の言葉に今を生きるヒントが!東郷公徳教授とシェイクスピアを読む

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。今回のテーマは、上智大学外国語学部英語学科の東郷公徳教授についてご紹介します。

皆さんは、シェイクスピアの作品を読んだことがありますか。

『ロミオとジュリエット』『ハムレット』『マクベス』など、作品の名前を聞いたことがある人は多いかもしれません。

しかし、400年以上前に書かれた作品と聞くと、「言葉が難しそう」「現代の自分たちとは関係がないのでは」と感じる人もいるでしょう。

実は、シェイクスピアの作品には、恋愛や友情、嫉妬、裏切り、権力、家族との関係など、現代の私たちにも身近な問題が数多く描かれています。

例えば、好きな人との関係に悩んだり、周囲の期待と自分の気持ちの間で迷ったりする経験は、時代が変わっても人間に共通するものです。

東郷公徳教授は、シェイクスピアやエリザベス朝演劇を専門とし、作品に描かれた複雑な人間の姿や、現代社会とのつながりについて研究しています。

今回は、東郷教授の研究内容や担当授業、ゼミの特色を通して、英文学を学ぶ面白さをご紹介します。


東郷公徳教授のプロフィール

東郷公徳教授は、上智大学外国語学部英語学科に所属し、シェイクスピアやエリザベス朝演劇、英文学などを専門とする研究者です。

エリザベス朝とは、イングランドでエリザベス1世が統治した1558年から1603年までの時代を指します。

この時代には、文学や演劇などの文化が発展し、シェイクスピアをはじめとする多くの劇作家が活躍しました。

シェイクスピアは1564年に生まれ、1616年に亡くなったイングランドの劇作家・詩人です。

『ハムレット』『オセロー』『リア王』『マクベス』などの悲劇や、『夏の夜の夢』『十二夜』などの喜劇を残しました。

また、戯曲だけでなく、ソネットと呼ばれる定型詩でも知られています。

東郷教授の研究では、こうした作品を通して、人間の感情や行動、社会のあり方について考えます。

英文学を学ぶことは、英語で書かれた作品を読むだけでなく、作品が生まれた時代の歴史や文化、人々の価値観を理解することにもつながります。

大学でシェイクスピアやイギリス文学について学ぶ学生のイメージ

研究テーマ① シェイクスピアが描いた複雑な人間の姿

東郷教授の教員紹介資料では、シェイクスピアの作品に描かれた人間の複雑さが重要なテーマとして紹介されています。

私たちは普段、人を「優しい人」「悪い人」「正しい人」「間違っている人」といった言葉で説明することがあります。

しかし、実際の人間は、それほど単純な存在ではありません。

優しい人が誰かを傷つけてしまうこともあれば、間違った行動をした人にも、その人なりの事情や葛藤がある場合があります。

シェイクスピアの作品には、こうした複雑な人間の姿が描かれています。

例えば、『ハムレット』の主人公ハムレットは、父の死をめぐる疑惑に直面し、復讐すべきかどうか悩み続けます。

正しい行動を選ぼうとしても、簡単には答えを出せない人間の姿が描かれています。

また、『マクベス』では、権力への欲望が人間の判断や行動にどのような影響を与えるのかが描かれます。

登場人物の行動を単純に善悪で判断するのではなく、なぜそのような選択をしたのかを考えることで、作品への理解が深まります。

東郷教授の研究は、こうした複眼的な視点から人間や社会を理解することにつながっています。


研究テーマ② 『ロミオとジュリエット』から考える恋愛と社会

シェイクスピアの作品の中でも、特に有名なのが『ロミオとジュリエット』です。

この作品は、対立する二つの家に生まれた若い男女の恋愛を描いた悲劇です。

ロミオとジュリエットは互いに愛し合いますが、家同士の対立によって、その関係は大きな困難に直面します。

この物語を読むとき、単に悲しい恋愛の物語として捉えることもできます。

しかし、もう少し深く考えると、さまざまな問題が見えてきます。

例えば、家族や社会の価値観と、個人の気持ちが対立したとき、人はどのような選択をするのでしょうか。

また、周囲の人々の対立が、なぜ若い二人の人生に大きな影響を与えてしまうのでしょうか。

こうした問いは、現代社会にもつながっています。

私たちも、家族や友人、学校などの人間関係の中で、自分の気持ちと周囲の期待との間で悩むことがあります。

400年以上前の作品であっても、そこに描かれた問題を自分自身の経験と結びつけて考えることができるのです。


研究テーマ③ 『ハムレット』から考える迷いと決断

『ハムレット』は、シェイクスピアの代表的な悲劇の一つです。

主人公のハムレットは、父の死をめぐる真相を知り、復讐を決意します。

しかし、彼はすぐに行動することができず、さまざまな疑問や葛藤を抱えます。

この作品では、人間が重大な決断を迫られたときに、どのような心理状態になるのかが描かれています。

例えば、ある行動が正しいと思っていても、その結果がどのようなものになるのか不安を感じることがあります。

また、行動しなかったことを後悔する場合もあれば、行動したことで新たな問題が生まれる場合もあります。

こうした人間の迷いや葛藤は、現代の私たちにも身近なものです。

進路を決めるときや、人間関係で難しい選択を迫られたときにも、簡単には答えを出せないことがあるでしょう。

『ハムレット』を読むことは、そうした人間の心理について深く考える機会になります。

文学作品を通して、自分自身の考え方や行動を見つめ直すこともできるのです。

英文学の作品を読みながら登場人物の心理について考える高校生のイメージ

研究テーマ④ エリザベス朝演劇とは?舞台から文学を考える

東郷教授の専門分野には、エリザベス朝演劇も含まれています。

エリザベス朝のイングランドでは、演劇が重要な娯楽の一つとして発展しました。

シェイクスピアの作品も、もともとは舞台で上演されることを前提として書かれた戯曲です。

そのため、シェイクスピアを学ぶ際には、文章として読むだけでなく、舞台でどのように演じられるのかを考えることも重要です。

例えば、同じセリフでも、俳優の声の調子や表情、動きによって、観客が受け取る印象は変わります。

また、舞台の演出によって、登場人物の性格や作品のテーマが異なる形で表現されることもあります。

例えば、『ロミオとジュリエット』を現代の都市を舞台にして上演する場合、作品に描かれた家同士の対立を、現代社会の対立と結びつけて表現することもできます。

このように、古典作品は時代を越えて、さまざまな形で上演され続けています。

シェイクスピアを演劇として学ぶことは、文学作品がどのように観客に伝えられるのかを考えることにもつながります。


研究テーマ⑤ シェイクスピアのソネットを読む

シェイクスピアは戯曲だけでなく、詩人としても知られています。

その代表的な作品が『ソネット集』です。

ソネットとは、14行で構成される定型詩のことです。

シェイクスピアのソネットでは、愛や美、時間、老い、死など、人間にとって普遍的なテーマが扱われています。

例えば、時間が経つことで人間の美しさや若さが失われていくことへの不安や、愛する人への思いなどが詩の中に表現されています。

こうしたテーマは、現代の私たちにも理解できるものです。

また、ソネットでは、限られた行数の中で言葉を工夫し、比喩や対比などを使って感情や考えを表現します。

そのため、英語の表現方法を深く学ぶうえでも興味深い題材です。

詩を読む際には、単語の意味を理解するだけでなく、言葉の響きやリズム、表現の工夫にも注目することができます。

シェイクスピアのソネットを学ぶことは、英語という言語が持つ表現の豊かさを知る機会にもなるでしょう。


担当授業|シェイクスピア入門からソネットまで

東郷教授の教員紹介資料では、シェイクスピアや英文学、英作文などに関する科目が紹介されています。

主な担当科目として、次のようなものが挙げられます。

  • English Composition B-1・B-2
  • シェイクスピア入門
  • 英文学講読1・2
  • シェイクスピア演劇
  • 演習(英文学)1・2
  • シェイクスピアのソネット

シェイクスピア入門では、シェイクスピアの作品や時代背景について、基礎から学ぶことができます。

また、英文学講読では、英語で書かれた文学作品を丁寧に読み、内容や表現について考える力を養います。

シェイクスピア演劇では、戯曲を舞台作品として捉え、演劇ならではの表現について学ぶことができます。

さらに、シェイクスピアのソネットでは、詩の形式や言葉の使い方に注目しながら、作品を読み解くことができます。

English Compositionでは、英語で文章を書く力を高めます。

英語で読む力と書く力を身につけながら、文学作品を専門的に研究できる点が特徴です。

なお、担当科目や開講状況は年度によって変更される場合があります。最新の履修情報を確認してください。


東郷ゼミの特色|400年前の言葉から現代の問題を考える

東郷教授のゼミでは、シェイクスピアの戯曲や『ソネット集』などを取り上げ、作品を丁寧に読みながら意見交換を行います。

提供されたゼミ紹介資料では、毎年度、シェイクスピアの戯曲の一つ、または『ソネット集』を取り上げることが紹介されています。

ゼミの特徴は、作品を遠い昔の文学として読むだけでなく、現代の私たちの気持ちや経験と結びつけて考えることです。

例えば、登場人物が嫉妬や怒りによって行動する場面を読んだとき、その感情がどのように生まれたのかを考えることができます。

また、登場人物が社会の価値観や権力関係によって苦しむ場面から、現代社会にも存在する問題について考えることができます。

さらに、ゼミでは学生同士で意見を交換することも重要です。

同じ作品を読んでも、登場人物への共感の仕方や、作品の解釈は人によって異なる場合があります。

ほかの学生の意見を聞くことで、自分では気づかなかった作品の側面を発見することができます。

文学を学ぶことは、一つの正解を覚えることではありません。

作品に描かれた言葉や行動をもとに、さまざまな解釈の可能性を考えることが重要なのです。

大学のゼミでシェイクスピア作品について意見交換する学生のイメージ

ルネサンス期の歴史と現代社会のつながり

東郷教授のゼミでは、シェイクスピアの作品だけでなく、彼が生きたルネサンス期の思想や文化、歴史的な出来事についても考えます。

ルネサンスとは、ヨーロッパで古代ギリシャ・ローマの文化を再評価し、芸術や学問などが発展した文化的な動きを指します。

イングランドでも、ルネサンスの影響を受けながら、文学や演劇などが発展しました。

また、シェイクスピアが生きた時代には、宗教や政治、科学、社会のあり方など、さまざまな分野で変化が起きていました。

こうした時代背景を理解することで、作品に描かれた価値観や人間関係をより深く読み解くことができます。

例えば、王位継承や権力をめぐる問題が描かれた作品を読む際には、当時の政治制度や社会の考え方を知ることが重要になります。

また、結婚や家族、男女の役割などについて考える場合にも、当時の社会的な価値観を理解する必要があります。

そのうえで、現代社会と比較することで、変わったことと変わらないことの両方が見えてきます。

文学と歴史を結びつけて学ぶことは、現代社会がどのように形成されてきたのかを考えることにもつながるのです。


高校の英語や世界史とのつながり

東郷教授の研究分野は、高校で学ぶ英語や世界史、国語などとも深くつながっています。

例えば、英語の授業でシェイクスピアの作品や名言に触れたことがある人もいるでしょう。

その場合、言葉の意味だけでなく、どのような場面で使われた言葉なのかを調べることで、理解を深めることができます。

また、世界史でイギリスのルネサンスやエリザベス1世の時代について学んだ経験がある人は、その歴史的な背景と文学作品を結びつけて考えることができます。

さらに、国語の授業で古典文学を学んだ際に、現代とは異なる価値観や表現に触れた経験があるかもしれません。

シェイクスピアの作品を読む際にも、当時の社会や文化を理解しながら、現代との違いや共通点を考えることができます。

また、演劇部などで活動している人は、戯曲を読むことと舞台で演じることの違いについて考えることもできるでしょう。

このように、高校でのさまざまな学びや経験が、大学での英文学研究につながっています。


推薦入試を目指す高校生へ|文学への関心を具体的な問いにつなげよう

上智大学外国語学部英語学科の推薦入試を考えている皆さんは、文学や演劇への関心を、大学で何を学びたいのかという問いと結びつけて考えてみましょう。

例えば、シェイクスピアの作品を読んだことがある人は、どの登場人物や場面が印象に残っているのかを振り返ってみるとよいでしょう。

そのうえで、なぜその場面に惹かれたのか、作品に描かれた問題が現代社会とどのようにつながっているのかを考えることができます。

また、舞台や映画でシェイクスピア作品を観た経験がある人は、演出や俳優の表現によって、作品の印象がどのように変わったのかを考えることもできます。

さらに、演劇部などで活動している人は、登場人物の気持ちを理解し、言葉や動きで表現することの難しさや面白さを振り返ることができます。

大切なのは、「シェイクスピアが好き」「英文学に興味がある」という気持ちだけで終わらせず、具体的にどのような問題を研究したいのかを考えることです。

例えば、「シェイクスピアはなぜ人間の善と悪を単純に分けずに描いたのか」「400年以上前の作品が、なぜ現代でも上演され続けているのか」といった問いを持つことができます。

また、一つの作品を実際に読んだり、舞台や映画で観たりして、自分が感じたことを具体的に整理しておくとよいでしょう。

教員の研究内容を知ることは、英語学科で学べる分野を理解するための一つの方法です。ただし、特定の教員に関心を持つことが推薦入試で有利になるわけではなく、入学後に必ずその教員のゼミに所属できるとも限りません。


まとめ|シェイクスピアから人間と社会の複雑さを学ぶ

東郷公徳教授は、シェイクスピアやエリザベス朝演劇、英文学などを専門とし、作品に描かれた人間の複雑さや、現代社会とのつながりについて研究しています。

シェイクスピアの作品には、恋愛や嫉妬、権力、家族との関係など、現代の私たちにも身近な問題が数多く描かれています。

また、登場人物の行動を単純に善悪で判断するのではなく、さまざまな立場から考えることで、人間や社会への理解を深めることができます。

東郷教授のゼミでは、シェイクスピアの作品を丁寧に読み、学生同士で意見を交換しながら、400年以上前の言葉から現代を生きるヒントを探っていきます。

英文学や演劇に関心がある方、人間の心理や社会のあり方について考えたい方は、東郷教授の研究をきっかけに、シェイクスピアの作品を読んでみてはいかがでしょうか。

KOSSUN教育ラボでは、上智大学の推薦入試を目指す高校生に向けて、出願書類の準備や面接対策などのサポートを行っています。受験準備についてお悩みの方は、お気軽に無料個別相談をご利用ください。

※本記事は、提供された記事案をもとに作成しています。教員の所属・職位・研究内容・担当科目・ゼミの活動内容などは変更される場合があります。受験を検討している方は、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご確認ください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。