上智大学 総合人間科学部 心理学科|齋藤慈子准教授の研究紹介 発達心理学で「一生涯の心の変化」を学ぶ

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、「発達心理学で『一生涯の心の変化』を学ぶ」です。


発達心理学ってどんな学問?

上智大学総合人間科学部心理学科の齋藤慈子准教授は、発達心理学を専門としています。発達心理学と聞くと、赤ちゃんや子どもの成長をイメージする人も多いかもしれませんが、実際には、赤ちゃんの時期から大人になり、高齢期を迎えるまでの、一生涯を通じた心の変化を研究する分野です。齋藤准教授は、基礎科学と臨床応用の両面から発達心理学に取り組んでおり、心理学科には基礎系と臨床系の教員がバランスよく配置されていることで、発達心理学を「様々な分野と結びつけつつ、広く深く学んでもらえる」環境が整っていると述べています。

齋藤准教授は東京大学で教養の学士、学術の修士・博士を取得し、東京大学での助教職や武蔵野大学での講師職を経て、2018年から上智大学に着任しました。基礎的な研究手法を土台としながら、臨床への応用も視野に入れて発達心理学を探究してきた経歴を持っています。


高校までの学びとの違い

高校までの学びでは、「子どもの発達」というと、一般的な成長の目安として学ぶことが多いかもしれません。しかし大学の発達心理学では、なぜそのような発達の道筋をたどるのか、個人差がなぜ生じるのかを、観察や実験、データ分析を通して明らかにしていきます。ひとつの正しい発達の姿があるわけではなく、一人ひとり異なる発達のあり方を尊重しながら考える視点が、大学での学びの特徴です。


具体的な学びの例

たとえば、小さないとこや近所の子どもの行動を見て、「なぜこんなことをするのだろう」と不思議に思った経験がある人もいるかもしれません。発達心理学では、こうした子どもの行動の背景にある心の発達のメカニズムを学ぶだけでなく、高齢になるにつれて心や記憶がどのように変化していくのかについても学びます。心理学科では、こうした知識を通して、保育・教育・福祉など幅広い分野への応用も考えることができます。

また、発達心理学は人間だけでなく、他の動物の行動と比較しながら研究が進められることもあります。たとえば、赤ちゃんが人の顔をじっと見つめる行動には、生まれつき備わっている能力と、生まれてからの経験の両方が関わっていると考えられています。「生まれつき」と「育ち方」の関係を考えることも、この分野の面白さの一つです。


推薦入試とのつながり

上智大学の推薦入学試験(公募制)では、心理学科の出願にあたり「自分にとって心理学を学ぶことの意味」を述べるレポート課題(A4用紙1200字程度)が課されます。発達心理学に関心がある場合、自分自身が成長する中で感じた変化や、年下のきょうだい・親戚との関わりの中で気づいたことをもとに、具体的なエピソードを交えて書いてみるとよいでしょう。

なお、学科試問の具体的な出題内容は大学から公式には公表されていないため、断定的な情報として扱うことはできません。出願を検討する際は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。


推薦入試に向けて意識したいこと

推薦入試では、知識量よりも、身近な人の成長や変化を、自分なりに観察し、考えたことを言葉にできるかどうかが大切にされます。ボランティアや子どもと関わる活動の経験があれば、その中で感じた気づきを丁寧に振り返ってみましょう。

また、自分自身の小さい頃の写真や作文を見返してみると、「このころはこんなことを考えていたのか」と、成長による変化に気づくことがあります。自分自身の歩みを振り返ることも、発達心理学への関心を深める良いきっかけになります。


まとめ

発達心理学は、子どもから高齢者まで、一生涯を通じた心の変化を見つめる学問です。自分自身の成長を振り返ることも、身近な人の変化を理解することも、この分野を学ぶ大きなヒントになります。人はそれぞれ違ったペースで成長していくものであり、その多様さを前提としたうえで、一人ひとりに合った関わり方を考えていく視点は、教育や福祉などさまざまな現場で役立つものです。「早い・遅い」で単純に優劣をつけるのではなく、それぞれの育ちのペースを尊重しながら、必要なときにそっと手を差し伸べられる視点を持つことが、この分野を学ぶ大きな意義の一つといえるでしょう。ぜひ、家族や身近な人との関わりを通して、この学問への関心を深めてみてください。

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※本記事は、記事作成時点の上智大学公式情報をもとに作成しています。最新情報や入試の詳細は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。