
上智大学 経済学部 経営学科|竹之内秀行教授に学ぶ「国際経営」と海外子会社のマネジメント
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、
「上智大学 経済学部 経営学科・竹之内秀行教授の研究から考える、国際経営と海外子会社のマネジメント」です。
日本の企業が海外に工場をつくったり、海外の企業を買収したりするニュースを見たことがある人も多いのではないでしょうか。企業が国境を越えて活動することは、現在では珍しくありません。しかし、海外に拠点をつくれば、そのまま日本と同じ方法で経営できるわけではありません。
上智大学経済学部経営学科の竹之内秀行教授は、企業のグローバル化と海外子会社のマネジメントを研究しています。上智大学の公式情報では、現在、経済学部経営学科の教授であり、研究テーマとして小売業のグローバル化や海外直接投資と不確実性なども示されています。
竹之内秀行教授が研究する「国際経営」とは
国際経営とは、企業が複数の国や地域で事業を行うときに、どのように組織を運営し、競争し、成長していくのかを考える分野です。
上智大学経済学部の公式サイトでは、竹之内教授の研究分野を「企業のグローバル化と海外子会社のマネジメント」としています。また、担当科目として国際経営論、国際経営論特講、国際経営論研究が掲載されています。
例えば日本企業が中国や東南アジア、欧米などに進出するときには、「どの国に進出するのか」「現地でどのような会社をつくるのか」「日本本社と海外拠点の役割をどう分けるのか」といった多くの判断が必要になります。
つまり国際経営は、単に「海外で商品を売る方法」を学ぶのではなく、企業そのものを国境を越えてどのように動かしていくのかを考える学問なのです。
海外子会社とはどのような存在?
企業が海外で事業を行う方法の一つに、海外子会社を設ける方法があります。海外子会社は、企業が外国で事業を行うための重要な拠点になります。
例えば日本に本社があるメーカーが海外に子会社を設立し、そこで商品を生産・販売するとします。その場合、日本本社の考え方をどこまで海外子会社に取り入れるのかが問題になります。
日本本社では当たり前だった仕事の進め方が、海外では受け入れられないかもしれません。反対に、海外子会社にすべてを任せてしまうと、企業全体として目指している方向と現地の判断がずれてしまう可能性もあります。
「本社が決めるべきことは何か」「現地に任せるべきことは何か」という問いは、海外子会社のマネジメントを考えるうえで重要なテーマです。
文化が違えば「当たり前」も変わる
海外で組織を運営するときには、言葉の違いだけでなく、仕事や人間関係に対する価値観の違いとも向き合う必要があります。
例えば、上司から細かく指示されることを安心だと感じる人もいれば、「自分の判断をもっと尊重してほしい」と感じる人もいます。また、会議で積極的に自分の意見を主張することが評価される文化もあれば、周囲との調和を重視する文化もあります。
高校生活でも、留学生や異なる地域で育った人と話していて、自分にとって普通だと思っていたことが、相手にとっては普通ではなかったと気づくことがあるでしょう。
国際経営では、その違いを単純に「どちらが正しいか」で判断するのではなく、異なる背景を持つ人々が一つの組織でどう協力できるのかを考えていきます。
企業はなぜその国を選んで進出するのか
竹之内教授の研究では、企業の海外進出や立地選択についても扱われています。研究キーワードには、直接投資、中国市場、立地選択、地域企業、不確実性などが挙げられています。企業の海外進出と国際経験や、中国市場への進出における立地選択についての研究も発表されています。
企業が海外進出を考えるとき、「市場が大きいから」という理由だけで進出先を決めるとは限りません。人材、取引先、物流、制度、競合企業の存在など、多くの条件を検討する必要があります。
さらに、海外事業には不確実性があります。将来の市場規模や経済状況、制度の変化を完全に予測することはできません。それでも企業は、限られた情報の中から進出するかどうかを判断します。
ここから、「なぜこの企業はこの国を選んだのだろう」「経験のある企業と初めて海外進出する企業では判断が違うのだろうか」といった問いを考えることができます。
高校までの学びと大学での国際経営の違い
高校では、地理や政治・経済の授業で各国の産業や貿易について学ぶことがあります。大学の国際経営では、それらの知識を土台として、実際の企業がどのような意思決定をしているのかを考えていきます。
例えば「日本企業が海外進出した」という事実を覚えるだけではなく、「なぜその国だったのか」「なぜ現地企業との提携ではなく自社の拠点をつくったのか」「海外子会社にはどれくらいの権限を持たせるべきなのか」と問いを深めます。
同じ経営方法でも、国、業界、企業の経験によって結果が変わる可能性があります。そのため、一つの成功事例を正解として覚えるのではなく、理論や実際の事例、データなどをもとに複数の可能性を検討していくことが大学での学びになります。
推薦入試に向けて「文化の違い」を問いに変えてみよう
上智大学経済学部経営学科の推薦入試を考えている人も、海外生活の経験がなければならないわけではありません。
例えば、海外企業の商品を利用した経験、外国の文化について調べた探究活動、留学生との交流、語学学習などから感じた疑問も出発点になります。
「なぜ同じ企業なのに国によって商品が違うのだろう」「日本企業は海外でも日本式の経営を続けるべきなのだろうか」「異なる価値観を持つ社員をまとめるには何が必要だろう」といった問いを考えてみるのもよいでしょう。
部活動や委員会活動で、自分とは違う意見を持つ人と協力した経験から考えることもできます。自分の考えを通すだけでは組織が動かないことや、相手の背景を理解することで解決策が見えてきた経験は、国際経営を考えるヒントにもなります。
出願書類や面接で問われる志望理由を整理するときには、「海外で働きたいから国際経営を学びたい」で終わらせず、どのような出来事から疑問を持ったのか、その問いを大学でどのように深めたいのかまで考えてみてください。
異なる価値観を持つ人と組織をつくるということ
国際経営の面白さは、企業の利益や海外進出だけではなく、異なる文化や価値観を持つ人たちが、どのように一つの組織として活動できるのかを考えられる点にもあります。
日本本社の立場から見れば効率的に思えるルールでも、海外子会社で働く人には納得しにくい場合があります。反対に、現地の考え方だけを優先すれば、企業全体として必要な連携が難しくなるかもしれません。
だからこそ、「本社にとってどうか」「現地で働く人にとってどうか」「顧客から見るとどうか」と視点を変えながら考えることが大切です。異なる意見を知り、対話を通じて自分の考えを見直すことも、国際経営を学ぶうえで大きな意味を持ちます。
海外進出する日本企業のニュースを見かけたら、「なぜこの国なのだろう」「現地では誰がどのように会社を動かすのだろう」と考えてみてください。その小さな疑問から、国際経営という学問への興味が広がっていくかもしれません。
もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。
※本記事は、記事作成時点で上智大学公式サイト、上智大学経済学部公式サイト、上智学院教員教育研究情報データベース等に掲載されている情報を確認したうえで作成しています。教員の所属、研究分野、担当科目、カリキュラム、入試制度などは今後変更・更新される場合があります。受験を検討している方は、本記事の情報だけで判断せず、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご自身で確認してください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


