上智大学神学部神学科 森裕子教授とは?「キリスト教音楽美学」と霊性から祈りと人間を考える

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、
「上智大学神学部神学科の森裕子教授と、キリスト教音楽美学・霊性から考える祈りと人間」です。

上智大学神学部神学科に興味を持っている高校生の中には、「音楽や芸術が好きだけれど、それが神学とどうつながるのだろう?」と感じている人もいるかもしれません。神学というと、聖書やキリスト教の歴史を学ぶイメージが強いですが、その入口は一つではありません。

そんな人に知ってほしいのが、森裕子教授です。上智学院の教員教育研究情報データベースでは、現在、上智大学神学部神学科の教授として掲載され、研究キーワードとして「音楽学、キリスト教音楽美学」「霊性神学」「キリスト教人間学」が挙げられています。研究テーマには、西欧中世のキリスト教音楽、第2ヴァチカン公会議前後の詩編唱改革、死者のための祈りとその音楽などがあります。


森裕子教授はどのような研究をしている?

森教授は、音楽学と神学が交わる領域を研究しています。国立音楽大学とカナダのオタワ大学で音楽学の修士号を取得し、エリザベト音楽大学で博士(音楽)の学位を取得していることも、現在の公式教員データベースで確認できます。

特に興味深いのが、「キリスト教音楽美学」という分野です。音楽を単に美しい音として捉えるのではなく、なぜ人は音楽によって心を動かされるのか、祈りと音楽にはどのような関係があるのか、キリスト教の中で音楽がどのような意味を持ってきたのかを考えていきます。

例えば教会で歌われてきた音楽には、長い歴史があります。その旋律や形式だけを見るのではなく、人々が何を祈り、どのような思いを音楽に託してきたのかまで考えていくと、音楽は人間の生き方や信仰とも深く結びついていることが見えてきます。


モーツァルトの音楽から「宗教性」を考える授業も

上智大学神学部の公式カリキュラムでは、森教授が担当する「キリスト教と音楽芸術Ⅰ・Ⅱ」が紹介されています。この授業では、モーツァルトの音楽を味わうことを通して、音楽の宗教性について考察するとされています。

ここが、高校までの音楽の授業との違いを考えるヒントになります。

高校では、作曲家や時代背景、楽曲の特徴を覚えることが中心になる場合があります。一方、大学では「なぜこの音楽は人の心を動かすのか」「音楽によって人は何を感じ、何を超えようとしているのか」といった問いまで掘り下げることができます。

一つの作品に対して、音楽史、美学、宗教、神学、人間の感情など、複数の角度から考える。そこに大学ならではの学びがあります。


「霊性神学」と音楽はどうつながる?

森教授の研究キーワードには「霊性神学」もあります。

霊性という言葉は少し難しく聞こえますが、自分が何を大切にして生きるのか、目に見えないものとどのように向き合うのか、人間が人生の意味や希望をどのように見いだすのか、といった問いにも関係する考え方です。

例えば、大切な人との別れを経験したとき、言葉では整理できない感情が音楽を聴くことで少し和らいだ経験がある人もいるかもしれません。合唱や吹奏楽で仲間と一つの曲を演奏したとき、自分一人では得られないつながりを感じた人もいるでしょう。

「なぜ音楽には、人を慰めたり、人と人を結びつけたりする力があるのだろう?」という問いは、音楽だけではなく、人間や霊性について考える入口になります。


「死者のための祈りと音楽」から生と死を考える

森教授の現在の研究テーマの一つとして、公式データベースには「死者のための祈りとその音楽」が挙げられています。

ここからは、音楽が単なる娯楽ではなく、人間の生と死に深く関わってきたことも見えてきます。

人はなぜ、大切な人を失ったときに祈るのでしょうか。なぜ葬送の場で音楽が奏でられてきたのでしょうか。悲しみを完全になくすことはできなくても、祈りや音楽によって、残された人が喪失と向き合うことにはどのような意味があるのでしょうか。

簡単な正解がないからこそ、こうした問いを歴史、宗教、芸術、人間の感情などから多面的に考えていくことができます。


高校での音楽経験を大学の学びにつなげるには

森教授の研究に興味を持ったとき、「吹奏楽部だったから音楽を研究したい」「ピアノを続けてきたからキリスト教音楽を学びたい」というだけで終わらせないことが大切です。

例えば合唱部で、同じ歌詞でも歌う人によって受け止め方が違うことに気づいた経験があるなら、「音楽はなぜ人によって異なる意味を持つのだろう」という問いにつなげられます。

演奏会で聴衆の反応を見て、「音楽は演奏する人だけで完成するものなのか」と考えることもできます。身近な人との別れや社会の出来事を通して、祈りや鎮魂の音楽に関心を持った人もいるでしょう。

重要なのは、活動実績の大きさではありません。自分の経験から何を感じ、そこからどのような問いが生まれたのかを丁寧に考えていくことです。


推薦入試では教授名より「なぜ学びたいのか」を深める

推薦入試に向けて森教授について調べる場合も、提出書類や面接で教授の名前を出すこと自体が目的ではありません。

「森教授のキリスト教音楽美学を学びたい」と考えたなら、さらに「なぜ音楽学だけではなく神学から考えたいのか」「キリスト教の祈りや霊性を知ることで、自分の問いをどう深められるのか」と考えてみてください。

そして、自分とは違う立場にも目を向けてみましょう。音楽に宗教的な意味を感じる人もいれば、そうではない人もいます。同じレクイエムを聴いても、その受け止め方は人によって異なるでしょう。

一つの考えを正解と決めるのではなく、「別の立場から見たらどうだろう?」と問い直していくことは、大学で学ぶための大切な姿勢につながります。


上智大学神学部神学科を目指すあなたへ

森裕子教授の研究を見ると、音楽、芸術、祈り、霊性、そして生と死が、一つの大きな人間の問いとしてつながっていることが見えてきます。

音楽が好きだから神学には関係がない、と考える必要はありません。むしろ、「なぜ自分はこの音楽に心を動かされたのだろう」「祈りと音楽はなぜ長い歴史の中で結びついてきたのだろう」「芸術は苦しむ人に何ができるのだろう」と考えるところから、神学への入口が見つかることがあります。

推薦入試は、最初から専門家のような答えを持っている人だけのためのものではありません。問いを持ち、調べ、異なる考え方に触れながら、自分自身の考えを少しずつ深めていくことが大切です。

音楽や芸術が好きな人は、ぜひ一度、自分が心を動かされた曲について「なぜこの曲が自分にとって特別なのだろう?」と考えてみてください。その小さな問いが、上智大学神学部神学科で探究したいテーマへとつながるかもしれません。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。

※本記事は、記事作成時点で上智大学公式サイト、上智大学神学部公式サイト、上智学院教員教育研究情報データベース(REDB)等に掲載されている情報を確認したうえで作成しています。森裕子教授の所属・職位・研究テーマ・担当科目、神学部神学科のカリキュラム、推薦入試の制度、出願条件、提出書類、学科試問などは今後変更・更新される場合があります。受験を検討している方は、本記事の情報だけで判断せず、必ず上智大学の公式サイト、神学部神学科の公式ページ、REDBおよび対象年度の最新の入学試験要項をご自身で確認してください。


KOSSUN教育ラボでは、上智大学の推薦入試対策に特化した 上智大学合格プロジェクト を完全定員制(先着10名限定)にて設け、専門性の高い個別サポートを行っています。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。