
上智大学神学部神学科 酒井陽介教授とは?「宗教心理学とキリスト教の霊性」から人間の心を考える
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、
「上智大学神学部神学科の酒井陽介教授と、宗教心理学・キリスト教の霊性から考える人間の心」です。
上智大学神学部神学科に興味を持っている高校生の中には、「人の心や生き方について学びたいけれど、それが神学とどうつながるのだろう?」と感じている人もいるのではないでしょうか。
そんな人に知ってほしいのが、酒井陽介教授です。現在の上智大学神学部公式サイトでは、酒井教授の研究テーマとして、宗教心理学、人間の成長とスピリチュアリティ、スピリチュアルケア、ナラティブ人物研究、現代におけるイグナチオ霊性などが紹介されています。また、「キリスト教人間学」「キリスト教の霊性」「キリスト教学入門」などを担当しています。
酒井陽介教授はどのようなことを研究している?
酒井教授の専門を考えるうえで重要な言葉の一つが「宗教心理学」です。
心理学というと、人間の感情や行動、心の仕組みを科学的に考える学問というイメージがあるでしょう。一方、宗教には、信じること、祈ること、生きる意味を考えることなど、人間の内面と深く関わる側面があります。
酒井教授は、こうした心理学と宗教・神学を横断しながら、人間の成長や信仰、スピリチュアリティについて研究しています。上智大学公式の教員紹介でも、心理学、神学、哲学、社会学などを横断しながらキリスト者の召命や人間学を研究してきたことが説明されています。
つまり、キリスト教についての知識だけを学ぶのではなく、「人はなぜ信じるのか」「人間はどのように成長していくのか」といった問いにも向き合うことができます。
「信じる心」は宗教を持つ人だけのもの?
酒井教授は上智大学の公式メディア「The Knot」で、人の心に宿る宗教性について語っています。そこでは、自身の専門を宗教心理学とし、人間の心の奥にある「信じる心」に関心を持っていることが紹介されています。
神学部というと、すでにキリスト教を信仰している人だけが学ぶ場所だと思うかもしれません。しかし、酒井教授は学生にキリスト教を信じることを求めるのではなく、キリスト教を一つの入口として、自分の中にある宗教心やスピリチュアルな側面に気づいてほしいと述べています。
これは、特定の信仰を持っていない高校生にとっても考えやすいテーマです。
例えば、大切な試験の前に思わず祈ったことはないでしょうか。つらい出来事があったときに「この経験には何か意味があるのだろうか」と考えたことがある人もいるでしょう。
そうした日常の中にある感覚から、人間にとって信じることや希望を持つことは何なのか、と問いを広げることができます。
「スピリチュアルケア」から他者への寄り添いを考える
酒井教授の研究テーマには「スピリチュアルケア」も含まれています。
スピリチュアルケアとは、単に誰かを励ますということではありません。病気や喪失、孤独などに直面した人が、「なぜ自分がこんな経験をするのか」「これから何を支えに生きていけばよいのか」といった深い苦しみを抱えたとき、その人の内面に寄り添うことを考えるものです。
高校生活でも、友人が悩んでいるときに、何と声をかければよいか分からなかった経験があるかもしれません。「元気を出して」と言えば本当に相手を助けられるのか。それとも、答えを出さずに話を聞くことが必要なのか。
こうした身近な経験も、「人に寄り添うとは何か」という大きな問いにつながります。
高校までの勉強と大学での学びの違い
高校では、問いに対して正しい答えを出すことが求められる場面が多いと思います。しかし、神学や宗教心理学では、一つの答えだけでは整理できない問題に向き合うことがあります。
例えば、「人間にとって宗教は必要なのか」という問いを考えてみましょう。
必要だと考える人もいれば、必要ではないと考える人もいるでしょう。では、災害や病気、身近な人との別れなど、自分の力だけではどうにもならない出来事に直面したとき、人は何を支えにするのでしょうか。
自分の意見を持ちながらも、「反対の立場ならどう考えるだろう?」「文化が違えばどうだろう?」と問い直していくことが、大学での学びにつながります。
推薦入試では教授の名前より「自分の問い」を大切に
推薦入試の準備として酒井教授について調べる場合も、「酒井教授の授業を受けたい」と書くだけで終わらせないことが大切です。
なぜ自分が宗教心理学やキリスト教の霊性に関心を持ったのかを考えてみましょう。
例えば、コロナ禍で人とのつながりについて考えた経験、身近な人が落ち込んでいるときに何もできなかった経験、ボランティアを通じて「支える側と支えられる側」という関係に疑問を感じた経験なども、一つの入口になります。
そこから、「人は孤独や不安を抱えたとき何を支えにするのか」「他者の苦しみに本当に寄り添うことはできるのか」「信じることは人間の心にどのような影響を与えるのか」と問いを深めていくことができます。
教授について調べる目的は、名前を提出書類に入れることではありません。教授の研究を手がかりに、自分が大学で考えてみたい問いを見つけることです。
上智大学神学部神学科を目指すあなたへ
酒井陽介教授の研究を見ると、神学が宗教について覚えるだけの学問ではなく、人間の心や成長、孤独、他者との関係と深く結びついていることが見えてきます。
上智大学神学部公式サイトでは、酒井教授から学生へのメッセージとして、読書や仲間との出会い、さまざまな体験を通じて、自分と他者、そして信仰について深く見つめてほしいという趣旨の言葉が紹介されています。
推薦入試に向けても、最初から完璧な答えを持つ必要はありません。「なぜ人は祈るのだろう」「人を支えるとは何だろう」「自分にとって生きる意味とは何だろう」。そんな問いを一つ持つところから始めてみてください。
そして、自分とは違う考え方にも触れながら、答えを急がずに考え続けてみましょう。その過程そのものが、大学での学びにつながっていきます。
もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。
※本記事は、記事作成時点で上智大学公式サイト、上智大学神学部公式サイト、上智学院教員教育研究情報データベース(REDB)等に掲載されている情報を確認したうえで作成しています。酒井陽介教授の所属・職位・研究テーマ・担当科目、神学部神学科のカリキュラム、推薦入試の制度、出願条件、提出書類、学科試問などは今後変更・更新される場合があります。受験を検討している方は、本記事の情報だけで判断せず、必ず上智大学の公式サイト、神学部神学科の公式ページ、REDBおよび対象年度の最新の入学試験要項をご自身で確認してください。
KOSSUN教育ラボでは、上智大学の推薦入試対策に特化した
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


