上智大学神学部神学科 小山英之教授とは?「平和学」とキリスト教から共生を考える

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、
「上智大学神学部神学科の小山英之教授と、平和学・カトリック社会思想から考える人間の共生」です。

上智大学神学部神学科に興味を持っている高校生の中には、「平和や国際問題に関心があるけれど、それが神学とどうつながるのだろう?」と疑問に感じている人もいるかもしれません。

そんな人に知ってほしいのが、小山英之教授です。現在、上智大学神学部神学科の教授として紹介されており、研究テーマには平和学、民族関係論、カトリック社会教説、アイルランド研究が挙げられています。また、キリスト教人間学、愛と平和の人間学、平和学、民族関係論、カトリック社会思想、アイルランド研究などの科目を担当しています。


小山英之教授が研究する「平和」とは?

「平和」と聞くと、まず戦争がない状態を思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、小山教授が担当する平和学では、それよりも広い視点から平和を考えます。

上智大学の公式紹介では、平和学について、戦争や紛争がない状態だけでなく、貧困、抑圧、差別などの構造的な問題が取り除かれた状態まで視野に入れることが説明されています。また、小山教授はキリスト教の観点から平和について考え、聖書における平和の意味にも目を向けています。

これは高校生にも身近なテーマです。例えば、学校でいじめが起きていないからといって、全員が安心して過ごせているとは限りません。表面的には問題がなくても、誰かが孤立していたり、声を上げにくかったりすることがあります。

「争いがないこと」と「誰もが尊重されていること」は同じなのか。こうした問いから考え始めることも、平和学への入口になります。


民族関係論やアイルランド研究から他者理解を考える

小山教授の研究には、民族関係論やアイルランド研究もあります。神学部の公式カリキュラムでは、平和学の授業で北アイルランドに暮らすさまざまな人々の経験や見解を読みながら、対立する立場の人々について理解を深める内容が紹介されています。

ここで大切なのは、どちらが正しいかをすぐに決めることではありません。同じ出来事でも、育ってきた環境、歴史、宗教、民族などによって見え方が異なることがあります。

例えば学校生活でも、一つのトラブルについて友人Aと友人Bで全く説明が違うことがあります。そのとき、一方だけを見て判断するのではなく、「なぜこの人にはこう見えているのだろう?」と考えてみる。それも他者理解の一つです。

大学での学びでは、このように複数の立場や歴史的背景まで調べながら、簡単には答えの出ない問題について考えていきます。


「愛と平和の人間学」を自分の日常から考えてみる

小山教授の担当科目には「愛と平和の人間学」という科目もあります。

「愛」や「平和」という言葉は、一見すると分かりやすく感じます。しかし、深く考えてみると簡単ではありません。

自分と考え方が合わない人も大切にできるのか。困っている人を助けるとき、相手が本当に求めていることを理解できているのか。社会の中で弱い立場に置かれている人を支えるために、個人の善意だけで十分なのか。

こうした問題を、人間について考える神学の視点と社会の仕組みを考える視点の両方から探究できるところに、小山教授の研究分野の面白さがあります。

実際、小山教授は難民についても発信しており、平和への貢献を考えるうえで、まず当事者や社会の状況について知ることの重要性を示しています。


高校での経験を大学の学びにつなげるには

推薦入試の準備として教授について調べるときは、「小山教授の平和学を学びたい」と書くだけで終わらせないことが大切です。

まず、自分自身がなぜ平和や共生に関心を持ったのかを振り返ってみましょう。

例えば、国際交流活動で文化の違いに戸惑った経験があるかもしれません。ボランティアを通して、支援する側とされる側という関係について疑問を持った人もいるでしょう。世界の紛争についてニュースで知り、「なぜ対立は簡単には終わらないのだろう」と考えた人もいると思います。

そこから「違いを持つ人同士がともに生きるためには何が必要なのか」「平和とは戦争がないことだけなのか」と、自分自身の問いへ変えていきます。

そして小山教授の平和学や民族関係論、カトリック社会思想を調べながら、「自分が持っている問いを、このような学問からさらに考えてみたい」と大学での学びへつなげていくことができます。


推薦入試では教授名より「自分が何を考えたか」を大切に

教授の研究内容を詳しく調べることは、上智大学神学部神学科の学びを理解するうえで役立ちます。しかし、教授の名前や専門用語をたくさん出せば、推薦入試で評価されるというものではありません。

大切なのは、「なぜ?」を持つことです。

なぜ自分は平和について学びたいのか。なぜ政治学や国際関係だけではなく、神学からも考えてみたいのか。キリスト教の人間観を学ぶことで、自分が考えてきた問題をどのように深められるのか。

さらに、自分とは異なる立場にも目を向けてみてください。自分の意見だけを正しいものとするのではなく、別の立場から見るとどうなのかと問い直すことは、多面的に考える練習になります。

推薦入試は、最初から社会問題への完璧な解決策を持っている人だけのためのものではありません。問いを持ち、知識を得ながら考えを更新し、異なる考えを持つ人とも対話していく姿勢を大切にしてほしいと思います。


上智大学神学部神学科を目指すあなたへ

小山英之教授の研究を見ていくと、神学と平和、民族問題、難民、社会のあり方が決して別々のテーマではないことが分かります。

神学は、キリスト教について覚えるだけの学問ではありません。人間をどのように捉えるのか、他者の尊厳をどう守るのか、違いを持つ人々がどうすればともに生きられるのかという問いを、宗教や倫理、歴史、社会などさまざまな方向から考えることができます。

まずは身近なところから、「自分にとって平和とは何だろう?」と考えてみてください。ニュースを一つ読んでみる、学校生活での経験を振り返ってみる、小山教授の公式プロフィールや授業紹介を読んでみる。それだけでも、新しい問いが見えてくるかもしれません。

その問いを急いで完成させる必要はありません。大学でさらに学びたいと思える問いを育てていくことが、上智大学神学部神学科での学びを考える第一歩になります。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。

※本記事は、記事作成時点で上智大学神学部公式サイト、上智学院教員教育研究情報データベース(REDB)等に掲載されている情報を確認したうえで作成しています。小山英之教授の所属・研究テーマ・担当科目、神学部神学科のカリキュラム、推薦入試の制度、出願条件、提出書類、学科試問などは今後変更・更新される場合があります。受験を検討している方は、本記事の情報だけで判断せず、必ず上智大学の公式サイト、神学部神学科の公式ページ、REDBおよび対象年度の最新の入学試験要項をご自身で確認してください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。