上智大学 外国語学部 ロシア語学科を志望する前に知っておきたいこと|学びの特徴と推薦入試の考え方

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、
「上智大学 外国語学部 ロシア語学科を志望する前に知っておきたいこと」です。


「ロシア語を学びたい」だけで決めなくても大丈夫

上智大学外国語学部ロシア語学科に興味を持ったものの、「本当に自分に合っているのだろうか」「ロシア語を学んだ経験がなくても大丈夫なのだろうか」と迷っている高校生もいるでしょう。

志望校や学科を決めるときに、最初から強い確信を持っている必要はありません。まずは学科で何を学ぶのかを知り、自分の関心と重なる部分を探していくことが大切です。

ロシア語学科は、ロシア語の単語や文法だけを学ぶ学科ではありません。言語を入り口として、ロシアやロシア語圏の歴史、文化、文学、社会、政治、国際関係などについて幅広く考えます。

そのため、語学そのものに興味がある人だけでなく、社会や人間、異文化、国際情勢に関心がある人にも学びが広がっています。


ロシア語は多くの学生が大学から始める

ロシア語学科を志望するにあたって、「高校までにロシア語を勉強していないと不利なのでは」と心配する人もいるかもしれません。

しかし、ロシア語は多くの高校生にとって大学で初めて本格的に学ぶ言語です。入学前から流暢に話せることが前提ではありません。

大切なのは、最初からできることではなく、新しい文字や発音、文法に粘り強く向き合う姿勢です。

英語とは異なる文字を覚える必要があるため、最初は戸惑うこともあるでしょう。それでも、少しずつ読める言葉が増え、文章の意味が分かるようになる過程には大きな達成感があります。

部活動や勉強でも、最初は苦手だったことを練習によって身につけた経験がある人なら、その粘り強さを語学学習にも活かせます。


語学は日々の積み重ねが大切

ロシア語を身につけるためには、授業を受けるだけではなく、日常的に復習することが必要です。

単語や文法は、一度覚えただけですべて身につくわけではありません。声に出して読んだり、短い文章を書いたり、繰り返し見直したりすることで、少しずつ使える知識になっていきます。

そのため、「試験前にまとめて勉強する」という方法だけでは難しく感じることもあります。

ただし、特別に語学の才能がなければ学べないわけではありません。毎日短い時間でも学習を続ける習慣をつくることが大切です。

高校生活の中で、英単語や部活動の基礎練習を少しずつ続けてきた経験も、大学でのロシア語学習につながります。


ロシアだけを学ぶ学科ではない

「ロシア語学科」という名前から、ロシアという一つの国だけを学ぶ学科だと思う人もいるでしょう。

しかし、ロシア語はロシア国内だけで使われている言語ではありません。歴史的な背景から、ロシア周辺のさまざまな地域でも使われています。

そのため、ロシア語を学ぶことは、東ヨーロッパや中央アジアなど、多様な地域や民族、文化について考えることにもつながります。

一つの国を一つのイメージだけで捉えるのではなく、その中に暮らす人々の違いや、周辺地域との関係に目を向けることが重要です。

ロシア語学科では、単純なイメージに当てはめるのではなく、複数の視点から地域を理解しようとする姿勢が求められます。


ニュースだけでロシアを判断しない姿勢が必要

ロシアに関する情報は、国際ニュースを通して目にすることが多いでしょう。

ニュースは社会を知るための大切な入り口ですが、一つの報道だけで国や人々のすべてを理解することはできません。

同じ出来事でも、発信する国や報道機関、立場によって説明の仕方が異なることがあります。

大学では、複数の資料を読み比べ、歴史や文化的な背景も調べながら、「なぜ見方が違うのか」を考えていきます。

重要なのは、どちらか一方の考えをそのまま受け入れることではありません。異なる立場を確認し、自分なりに考えることです。

推薦入試でも、難しい国際情勢について完璧に説明できることより、一面的に決めつけず、多面的に考えようとする姿勢が大切になります。


文化や文学への興味も学びの入り口になる

ロシア語学科への関心は、国際問題だけから生まれるものではありません。

文学、音楽、映画、バレエ、美術、建築、スポーツ、食文化なども、ロシア語圏への興味を深めるきっかけになります。

例えば、小説を読んで登場人物の価値観に興味を持ったり、音楽を聴いて作品が生まれた時代を知りたいと思ったりすることもあるでしょう。

大学では、作品を楽しむだけでなく、「なぜこの表現が生まれたのか」「その時代の社会は作品にどう影響したのか」と考えます。

自分が好きなものから出発し、その背景にある言語や歴史、社会へ関心を広げることも、ロシア語学科らしい学び方です。


高校の学びと大学の学びは異なる

高校では、教科書に沿って知識を学び、試験で正しい答えを出すことが中心になります。

一方、大学では、自分で問いを立て、資料を集め、他者の意見も聞きながら考えを深めていきます。

例えば、高校では歴史上の出来事や年代を覚えることが多いかもしれません。大学では、その出来事について「人々はなぜそのように行動したのか」「現在の社会にどのような影響を残しているのか」と考えます。

歴史を暗記科目として扱うのではなく、過去を通して社会や人間を理解する学びへと変わっていくのです。

ロシア語の学習でも、単語の意味を覚えるだけでなく、言葉が使われる文化的な背景まで考えます。


将来の仕事を今すぐ決める必要はない

「ロシア語学科を卒業したら、どのような仕事に就くのだろう」と気になる人もいるでしょう。

語学力や地域への理解を活かし、国際交流、貿易、観光、航空、教育、出版、報道などに関わる道も考えられます。

一方で、ロシア語と直接関係しない企業や分野へ進む人もいます。

大学で身につけるのは語学力だけではありません。複数の情報を比較する力、異なる立場の人を理解する力、自分の考えを整理して伝える力も、幅広い仕事で活かせます。

高校生の段階で進路を一つに決めきれなくても問題ありません。大学で学びながら、自分の興味と社会とのつながりを見つけていくことができます。


推薦入試では学びへの姿勢が見られる

推薦入試では、ロシアについてどれだけ多くの知識を持っているかだけが評価されるわけではありません。

提出書類や面接で問われる志望理由を通して、なぜロシア語学科に興味を持ったのか、その関心を大学でどのように深めたいのかが見られます。

そこで大切になるのが、問いを持つ姿勢、思考の深さ、多面的な視点、他者理解、対話姿勢です。

例えば、ニュースを見て疑問を持ったときに別の資料も調べた経験や、学校生活で異なる意見を持つ人と話し合った経験は、大学での学びにつながります。

推薦入試は、すでに何でも知っている完璧な人を選ぶ試験ではありません。知らないことに向き合い、自分なりに考え続けられる人かどうかを見る試験です。


志望前に確認しておきたいこと

ロシア語学科への志望を考えるときは、大学名や学科名のイメージだけで決めず、実際の学びを確認しましょう。

  • どのような言語科目や地域研究の授業があるか
  • 自分が興味を持てる文化、歴史、社会のテーマがあるか
  • 日々の語学学習を継続できそうか
  • 大学で深めたい問いが少しでもあるか
  • 異なる価値観について学ぶことに関心があるか

すべてに自信を持って答えられなくても問題ありません。

オープンキャンパスや大学の公式情報を確認しながら、「自分は何に惹かれているのか」「どの部分をもっと知りたいのか」を考えてみてください。


まとめ

上智大学外国語学部ロシア語学科を志望する前には、ロシア語の習得だけでなく、歴史、文化、社会、国際関係などを幅広く学ぶ学科であることを理解しておきましょう。

ロシア語は大学から始める人も多いため、入学前から話せる必要はありません。ただし、語学は日々の積み重ねが大切であり、粘り強く学ぶ姿勢が求められます。

また、一つの国や出来事を単純なイメージで判断せず、複数の資料や立場から考えようとすることも重要です。

推薦入試では、完成された知識よりも、問いを持ち、考え続ける姿勢が見られています。

まずは、自分がロシア語学科のどのような学びに興味を持っているのかを書き出してみてください。言語、文学、音楽、歴史、社会、国際関係など、気になる分野から調べていくことで、自分に合う学科なのかが少しずつ見えてきます。

焦って結論を出すのではなく、学科について知りながら、自分の興味も丁寧に深めていきましょう。

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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。