上智大学 外国語学部 フランス語学科を志望する前に知っておくこと|学びの特徴や向き合い方を解説
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、
「上智大学 外国語学部 フランス語学科を志望する前に知っておくこと」です。
フランス語を学ぶだけの学科ではありません
上智大学外国語学部フランス語学科に興味を持つ人の中には、「フランス語を話せるようになりたい」「フランスの文化が好き」という思いを持っている人も多いでしょう。
その気持ちは、学科を志望する大切なきっかけになります。ただし、フランス語学科は、フランス語の会話や文法だけを学ぶ場所ではありません。
言葉を入り口として、フランスやフランス語圏の歴史、文化、文学、政治、社会、人々の価値観などを幅広く学びます。
例えば、フランス語が使われている地域はフランスだけではありません。カナダやベルギー、スイス、アフリカの国々など、異なる歴史や文化を持つ地域でも使われています。
そのため、フランス語を学ぶことは、一つの国について知ることではなく、多様な社会や人間の生き方について考えることにもつながります。
語学は毎日の積み重ねが欠かせません
フランス語学科を志望する前に知っておきたいのが、語学は短期間で一気に身につくものではないということです。
単語や文法を覚えるだけでなく、聞く、話す、読む、書くという力を少しずつ伸ばしていく必要があります。
授業を受けるだけではなく、授業後に復習したり、分からない表現を調べたり、実際に声に出して練習したりすることも大切です。
高校まで英語が得意ではなかった人でも、フランス語を学ぶことはできます。入学前からフランス語を話せる必要もありません。
ただし、「授業だけ受ければ自然に話せるようになる」というわけではないため、地道に続ける姿勢は必要です。
毎日少しずつ取り組むことが苦にならず、できることが増える過程を楽しめる人にとっては、大きな成長を感じられる学科でしょう。
「フランスが好き」から一歩深めて考える
フランスの映画や音楽、料理、芸術、ファッションなどに興味があることは、学びを始める十分なきっかけです。
しかし、大学では「好き」で終わらず、その背景について考えていきます。
例えば、フランス映画が好きな場合、「なぜ日本の作品とは会話の進み方が違うのか」「作品にはどのような社会問題が描かれているのか」と問いを深めることができます。
フランス料理に興味があるなら、食文化と地域の気候、歴史、宗教、階級などとの関係を調べることもできます。
自分の興味を入り口として、「なぜだろう」「もっと知りたい」と考えられることが、大学での学びには欠かせません。
高校の勉強とは学び方が変わります
高校では、教科書の内容を理解し、決められた問題に答えることが中心になる場面が多いと思います。
一方、大学では、与えられた答えを覚えるだけではなく、自分で問いを見つけることが求められます。
例えば、「フランスでは自分の意見をはっきり伝える文化がある」と学んだとき、それをそのまま覚えるだけではありません。
「すべてのフランス人に当てはまるのだろうか」「歴史や教育はどのように関係しているのか」「日本との違いを単純に比べてよいのか」と考えていきます。
一つの説明をそのまま受け入れず、複数の資料や立場を確かめることも大切です。
大学では、すぐに正解が出ない問いと向き合う時間が増えます。そのような学びを面白いと感じられるかどうかも、志望前に考えておきたいポイントです。
異文化理解は「違いを覚えること」ではありません
フランス語学科では、異なる文化や価値観について学ぶ機会が多くあります。
ただし、異文化理解とは、「日本人はこう、フランス人はこう」と違いを単純に分類することではありません。
同じ国の中でも、育った地域や家庭環境、年代、考え方によって人は異なります。
そのため、相手を国籍だけで判断せず、その人自身を理解しようとする姿勢が必要です。
これは高校生活にも通じます。部活動や文化祭で自分と違う意見が出たとき、すぐに否定するのではなく、「なぜそのように考えたのだろう」と相手の背景を想像することも、他者理解の一歩です。
フランス語学科で学ぶ上では、自分の常識を見直し、異なる考え方と対話する柔軟さが大切になります。
将来の進路は一つに決まっているわけではありません
「フランス語学科を卒業したら、通訳や翻訳の仕事に就くのですか」と考える人もいるかもしれません。
もちろん、語学力を直接生かす仕事を目指す人もいます。しかし、卒業後の進路はそれだけではありません。
企業、観光、航空、教育、出版、行政、国際協力など、さまざまな分野につながる可能性があります。
大学で身につけるのは、フランス語の力だけではなく、情報を読み解く力、異なる立場から考える力、自分の意見を伝える力、相手と対話する力だからです。
今の段階で将来の職業が決まっていなくても問題ありません。ただし、大学で何に関心を持ち、どのような力を身につけたいのかは少しずつ考えておきましょう。
推薦入試では学科への理解も大切です
推薦入試では、フランスへの憧れや語学への興味だけではなく、学科の学びを理解した上で志望しているかが見られます。
提出書類や面接で問われる志望理由では、「なぜフランス語を学びたいのか」「なぜ言葉の背景にある文化や社会まで学びたいのか」を自分の経験と結びつけて説明することが大切です。
また、「なぜ上智大学外国語学部フランス語学科なのか」という点も整理しておく必要があります。
推薦入試で評価されるのは、完成された知識を持つ人だけではありません。
問いを持つ姿勢、深く考える力、多面的な視点、他者を理解しようとする姿勢、対話を続ける姿勢が大切です。
推薦入試は完璧な人を選ぶ試験ではなく、入学後も考え続けながら学びを深められる人を見る試験です。
まとめ
上智大学外国語学部フランス語学科は、フランス語を身につけながら、言葉の背景にある文化や歴史、社会、人々の価値観について学ぶ学科です。
語学学習には地道な積み重ねが必要であり、大学では自分で問いを見つけ、答えが一つではない問題について考えることが求められます。
フランスへの憧れがきっかけでも構いません。そこから、「自分は何に興味があるのか」「なぜそれを学びたいのか」を少しずつ深めてみてください。
学科について知ることは、向いているかどうかを決めつけるためではありません。自分が大学で過ごす姿を具体的に想像し、納得して進路を選ぶための準備です。
ぜひ授業内容や学科の特徴を調べながら、自分の興味とどのようにつながるのかを考えてみましょう。その時間が、推薦入試の準備だけでなく、大学での学びの第一歩にもなります。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


