こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、「国際関係法学科の志望理由でよくあるNG例」です。
上智大学法学部国際関係法学科の推薦入試を目指す人にとって、出願書類や面接で問われる志望理由はとても大切です。
しかし実際には、「国際問題に興味があります」「世界の平和に貢献したいです」といった言葉だけで終わってしまい、自分の考えが十分に伝わらないケースもあります。
もちろん、国際問題への関心や平和への思いは大切です。
ただし、上智大学の推薦入試で見られているのは、きれいな言葉を並べることではありません。
なぜその問題に関心を持ったのか。どのような疑問を持ち、自分なりにどう考えてきたのか。そこが大切になります。
今回は、国際関係法学科の志望理由でよくあるNG例をもとに、どのように考えを深めればよいのかを解説します。
NG例1「国際問題に興味があります」で終わる
最もよくあるのが、「私は国際問題に興味があります。世界の平和に貢献したいと思い、国際関係法学科を志望しました」という書き方です。
この文章は間違いではありません。
しかし、このままだと読み手には、なぜ国際問題に関心を持ったのかが伝わりません。
国際問題といっても、紛争、難民、人権、環境、貿易、開発など、テーマはとても広いです。
そのため、まずは自分がどの問題に関心を持ったのかを具体的にする必要があります。
例えば、ニュースで難民問題を知り、「なぜ安全に暮らせる場所を失う人がいるのか」と疑問を持ったのであれば、その問いが出発点になります。
推薦入試では、立派な言葉よりも、自分なりの問題意識が伝わることが大切です。
NG例2 ニュースの説明だけで終わる
国際問題について調べた内容を、そのまま説明してしまう人もいます。
例えば、「現在、世界では多くの紛争が起きています。この問題を解決するためには国際社会の協力が必要です」という文章です。
この内容自体は間違っていません。
しかし、出願書類として考えると、自分の考えが見えにくくなってしまいます。
ニュースの説明だけでは、読み手は「あなたはその問題をどう受け止めたのか」「なぜ国際関係法学科で学びたいのか」を知ることができません。
大切なのは、事実を並べることではなく、その事実に対して自分がどのような疑問を持ったかです。
例えば、「紛争を止めるには協力が必要だと考えていたが、国によって利害や立場が違うため、合意を作ることの難しさに関心を持った」と書くと、考えの深まりが伝わります。
知識を見せるのではなく、思考の流れを見せることを意識しましょう。
NG例3「世界の平和に貢献したい」だけで終わる
「将来は世界の平和に貢献したいです」という表現もよく使われます。
この目標は素晴らしいものです。
ただし、それだけでは内容が抽象的になりやすいです。
平和に貢献したいと言っても、どのような問題に関心があるのか、どのような方法で関わりたいのかによって、学びの方向は変わります。
国際関係法学科を目指すなら、「平和」という大きな言葉を、自分の関心に合わせて具体化することが大切です。
例えば、国際紛争に関心があるなら、紛争を防ぐための国際法や国際機関の役割に目を向けることができます。
人権問題に関心があるなら、国境を越えて人権を守る仕組みについて考えることができます。
大きな目標を持つことは大切ですが、そのまま書くのではなく、自分が考えたい問いまで落とし込むことが必要です。
NG例4 抽象的な言葉が多すぎる
国際関係法学科を目指す文章では、「国際社会」「平和」「協力」「貢献」といった言葉が多くなりがちです。
これらの言葉は大切ですが、使いすぎると内容がぼんやりしてしまいます。
例えば、「国際社会の問題を解決するために協力したい」と書くだけでは、どの問題を、どのような視点で考えたいのかが分かりません。
一方で、「難民問題に関心を持ち、受け入れ国と難民本人の双方の立場から、国際法がどのような役割を果たせるのかを考えたい」と書くと、関心の方向が伝わりやすくなります。
抽象的な言葉を使うこと自体が悪いわけではありません。
ただし、その言葉の後に、自分の具体的な経験や疑問を入れることが必要です。
読み手があなたの考えをイメージできるように、できるだけ具体的に書くことを意識しましょう。
良い志望理由には問いがある
国際関係法学科の志望理由で大切なのは、完璧な答えを書くことではありません。
むしろ、どのような問いを持っているかが重要です。
良い志望理由には、次のような流れがあります。
- ある出来事や問題に出会う
- そこで疑問を持つ
- 自分なりに調べたり考えたりする
- 大学でさらに深めたいことにつなげる
この流れがあると、文章に自然な説得力が生まれます。
例えば、「難民問題を知ったことをきっかけに、人が国を離れざるを得ない状況に疑問を持った。その後、受け入れ国側にも制度や負担の問題があることを知り、一つの立場だけでは考えられないと感じた。大学では国際法の視点から、人権保護と国家の責任について学びたい」という流れです。
このように書くと、関心、思考の深まり、大学での学びがつながります。
推薦入試で見られているのは考え続ける姿勢
上智大学の推薦入試では、専門知識の量だけが評価されるわけではありません。
国際関係法学科で学ぶ内容は大学に入ってから深めていくものです。
高校生の段階で大切なのは、社会の問題に対して問いを持ち、自分なりに考えようとしているかです。
また、国際社会の問題は一つの立場だけでは理解できません。
自分の考えを持ちながらも、異なる立場や価値観に目を向けられることが大切です。
推薦入試は、完璧な人を選ぶ試験ではありません。
考え続けられる人、大学で学びを深めていける人を見つける試験です。
だからこそ、出願書類や面接で問われる志望理由では、きれいな結論よりも、自分なりに考えてきた過程を大切にしましょう。
国際関係法学科を目指すあなたへ
志望理由を書くとき、最初から上手な文章にしようとしなくても大丈夫です。
まずは、自分がどんなニュースや出来事に心を動かされたのかを書き出してみてください。
そして、「なぜ気になったのか」「どこに疑問を持ったのか」を少しずつ言葉にしていきましょう。
その問いが、上智大学法学部国際関係法学科で学びたい理由につながっていきます。
国際問題を考えることは、遠い世界の話をすることではありません。
学校生活で意見が分かれたときに相手の立場を考えることや、社会のルールに疑問を持つことも、学びの入口になります。
ぜひ今日から、自分が気になった出来事に対して「なぜだろう」と問いかけてみてください。その小さな疑問が、あなたらしい志望理由をつくる第一歩になるはずです。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


