上智大学 理工学部 物質生命理工学科 教員紹介|堀越智教授のマイクロ波グリーンテクノロジーとは

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、

「上智大学 理工学部 物質生命理工学科の堀越智教授と、マイクロ波や光を活用した環境保全技術」です。

「マイクロ波」と聞くと、電子レンジを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。しかし、私たちの生活に身近なマイクロ波には、化学反応や材料の加工、環境保全などへ活用できる可能性があります。今回は、マイクロ波や光を利用してさまざまな研究を展開している堀越智教授について、高校での学びや推薦入試とのつながりも含めて見ていきます。


堀越智教授はどのような研究者?

堀越智教授は、上智大学 理工学部 物質生命理工学科に所属する教授です。上智大学の公式情報では、主な研究テーマとして「マイクロ波グリーンテクノロジー・光触媒による環境保全技術」が掲げられています。

学士、修士、博士の各学位を明星大学で取得しており、専門の化学を基盤として、マイクロ波や光をエネルギーとして利用する研究を進めています。

研究対象は化学だけに限定されません。上智大学の教員紹介では、化学、生物、環境、エネルギー、食品に対してマイクロ波や光を利用し、新しい現象や応用を探究するとともに、企業との共同研究も展開していることが紹介されています。

「一つの専門を深く研究する」ことと、「その知識を別の分野へつなげる」ことの両方が見えてくる研究です。


身近な電子レンジから始まる「マイクロ波サイエンス」

マイクロ波は電磁波の一種です。家庭の電子レンジでは、マイクロ波を利用して食品を加熱しています。

高校の物理では電磁波について、高校の化学では分子の構造や化学反応について学びます。大学では、こうした知識を組み合わせ、「物質はマイクロ波をどのように吸収するのか」「マイクロ波を使うと化学反応や材料の処理はどう変化するのか」といった、さらに具体的な問いへ発展させていきます。

堀越教授の研究テーマには、マイクロ波・マイクロリアクターを用いたナノ粒子合成やマイクロ波磁場効果の解明などがあります。ナノ粒子とは、非常に小さなサイズの粒子のことです。物質は小さなスケールになることで、通常とは異なる性質を示すことがあります。

単に「マイクロ波を使えば速く加熱できる」と考えるのではなく、なぜ反応が変化するのか、その仕組みまで調べていくところに研究の面白さがあります。


光触媒を使った環境保全技術

堀越教授のもう一つの重要な研究テーマが光触媒です。光触媒とは、光を受けることで化学反応を促す働きをする物質です。

上智大学の公式情報では、新しいマイクロ波光触媒法による環境浄化、災害地におけるマイクロ波無電極ランプを用いた迅速な水処理、光触媒を利用した有機合成や二酸化炭素の固定化などが研究テーマとして紹介されています。

ここで重要なのは、「新しい技術があれば環境問題を簡単に解決できる」と考えないことです。実際に技術を社会で利用するには、処理能力だけでなく、必要なエネルギー、設備、安全性、コストなどさまざまな条件を考える必要があります。

環境保全技術を研究するということは、化学反応そのものを理解すると同時に、「どのような条件なら社会で役立てられるのか」を考えていくことでもあります。


水処理や資源循環など社会との接点も

堀越教授の研究には、環境や資源に関係するテーマも数多くあります。たとえば、マイクロ波無電極ランプを利用した水処理や、放射性物質の吸着を目指した活性炭・ゼオライト複合材料などです。

近年の研究活動を見ると、プラスチックやゴムのリサイクル、マイクロ波を用いた電源ケーブルのリサイクルなど、資源循環につながる研究も行われています。

私たちは普段、プラスチック製品や電気製品を便利に利用しています。しかし、製品を作る技術だけでなく、使用後にどう処理し、資源をどう回収するのかという視点も重要です。

こうしたテーマからは、物質生命理工学科で学ぶ化学や材料に関する知識が、環境や産業、生活の課題とどのようにつながっているのかを見ることができます。


物質生命理工学科の「物質」と「生命」を横断する研究

上智大学 理工学部 物質生命理工学科は、物質と生命を幅広い視点から探究する学科です。堀越教授の研究も、化学や材料だけに閉じているわけではありません。

公式の教員情報には、マイクロ波の生化学分野での利用が研究テーマとして掲載され、研究キーワードには酵素や植物の成長促進なども挙げられています。また、過去にはマイクロ波刺激を利用した植物育成や酵素反応についての研究も行われています。

同じマイクロ波でも、化学反応、材料、環境、生物など、対象が変われば考えるべき問題も変わります。一つの現象を複数の分野から考えることは、物質生命理工学科の幅広い学びを理解する一つの手がかりになるでしょう。


高校の授業から研究テーマへつなげてみよう

堀越教授の研究に興味を持ったからといって、高校生のうちからマイクロ波化学を専門的に研究している必要はありません。

たとえば電子レンジを使ったときに、「なぜ容器より食品のほうが温まりやすいのだろう」と疑問を持った経験でも構いません。化学実験で加熱時間によって反応結果が変わった経験から、「加熱方法そのものを変えたら反応はどう変化するのか」と考えることもできます。

環境問題に関心がある人なら、「プラスチックをリサイクルするにはどれくらいのエネルギーが必要なのか」「新しい処理方法にはどのような利点と課題があるのか」と調べてみるのもよいでしょう。

身近な経験から疑問を見つけ、調べて新しい疑問を生み出す。その積み重ねが、高校の学習と大学での研究を結びつけてくれます。


推薦入試では「研究テーマを知っている」から一歩先へ

推薦入試に向けて教員研究を調べる場合、「堀越教授はマイクロ波を研究している」と覚えるだけでは、自分自身の関心とのつながりが見えません。

大切なのは、「自分は研究のどこに興味を持ったのか」を考えることです。電子レンジという身近な技術から興味を持ったのか、環境保全に関心があるのか、化学反応を効率よく進める仕組みに興味があるのかによって、そこから生まれる問いは変わります。

たとえば、「環境問題に興味があります」で終わらず、「廃棄物を処理するときにもエネルギーが必要だと知り、環境負荷と処理効率を両立する方法に興味を持った」というところまで考えてみると、自分の問題意識が具体的になります。

出願書類や面接で問われる志望理由を整理するときも、研究テーマをそのまま借りるのではなく、自分の経験や疑問から上智大学 理工学部 物質生命理工学科で学びたい内容へつなげて考えてみましょう。


身近な技術を「なぜ?」から見直してみよう

堀越智教授の研究は、電子レンジにも使われるマイクロ波という身近な存在から、化学、生物、環境、エネルギー、食品など幅広い研究へ発展しています。

理工学の研究テーマは、必ずしも遠い世界にあるものではありません。電子レンジ、プラスチック、電源ケーブル、水処理など、普段の生活の中にも研究につながる疑問はたくさんあります。

上智大学 理工学部 物質生命理工学科を目指している人は、「身近な技術はなぜこの仕組みなのだろう」「もっと効率的な方法はないのだろう」と考えるところから始めてみてください。そして、堀越教授をはじめとする教員の研究を調べながら、自分の興味と大学での学びがどこでつながるのかを探してみましょう。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。

※本記事は、記事作成時点で上智大学公式サイト等に掲載されている情報を確認したうえで作成しています。入試制度、出願資格、試験内容、日程、カリキュラム、教員の所属・研究分野などは変更される場合があります。受験を検討している方は、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご自身で確認してください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。