上智大学外国語学部英語学科で世界の英語と多様な文化を学ぶイメージ

上智大学 外国語学部 英語学科|英語圏はアフリカにもある!キニュア キティンジ講師と世界を「周縁」から見る

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。今回のテーマは、上智大学外国語学部英語学科のキニュア キティンジ講師についてご紹介します。

皆さんは、「英語が話されている国」と聞いて、どの国を思い浮かべますか。

アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダなどを思い浮かべる人が多いかもしれません。

しかし、英語はアフリカのさまざまな国でも使われています。例えば、ケニア、ナイジェリア、ガーナ、南アフリカなどでは、英語が公用語や教育、行政、ビジネスなどで使われる言語の一つとなっています。

そして、アフリカで使われる英語には、それぞれの地域の歴史や文化、多様な言語との関わりがあります。

キニュア講師は、現代アフリカ地域研究やグローバル・スタディーズ、比較政治学などを専門とし、アフリカの視点から英語と世界を捉え直す学びを重視しています。

今回は、キニュア講師の研究分野や担当授業を通して、英語学科で学べる世界の広がりをご紹介します。


キニュア キティンジ講師のプロフィール

キニュア キティンジ講師は、上智大学外国語学部英語学科に所属し、現代アフリカ地域研究、グローバル・スタディーズ、アフリカの比較政治学などを専門とする教員です。

アフリカ地域研究とは、アフリカの国々や地域について、政治、経済、社会、文化、歴史などのさまざまな側面から理解を深める学問です。

また、グローバル・スタディーズでは、国境を越えてつながる社会の仕組みや、世界各地で生じている問題について考えます。

キニュア講師の教育活動では、こうした分野を結びつけながら、アフリカの社会や文化を世界との関係の中で捉えることが重視されています。

英語学科というと、アメリカやイギリスの文学や文化を中心に学ぶイメージがあるかもしれません。

しかし、英語が使われている地域は世界中に広がっています。

アフリカの視点から英語や国際社会について考えることは、英語学科での学びの幅広さを知るきっかけになるでしょう。

大学で世界の文化や国際社会について学ぶ学生

研究テーマ① 英語圏はアメリカとイギリスだけではない

英語は、現在、世界のさまざまな地域で使われています。

その広がりには、イギリス帝国による植民地支配や、国際的な経済活動、教育制度などの歴史的な背景があります。

アフリカでも、英語が公用語や行政、教育などに使われている国があります。

例えば、ケニアでは英語とスワヒリ語が公用語として位置づけられています。

また、ナイジェリアでは英語が公用語として使われる一方、国内には数多くの言語が存在しています。

このように、英語が使われているからといって、その国の人々が英語だけを話しているわけではありません。

家庭や地域社会では別の言語を使い、学校や仕事では英語を使うなど、複数の言語を使い分ける人々もいます。

こうした言語の多様性を知ることは、英語を世界共通の言語として単純に捉えるのではなく、それぞれの地域の歴史や社会と結びつけて理解することにつながります。


研究テーマ② World Englishesとは?世界の多様な英語を考える

キニュア講師の教員紹介資料では、World Englishesという概念が重要なテーマとして挙げられています。

World Englishesとは、世界各地で使われている多様な英語のあり方を捉える考え方です。

英語には、アメリカ英語やイギリス英語だけでなく、インド英語、シンガポール英語、ナイジェリア英語など、地域によってさまざまな特徴があります。

発音や語彙、表現方法には、それぞれの地域の歴史や文化、ほかの言語との接触が反映されることがあります。

例えば、同じ英語であっても、地域によって使われる単語や言い回しが異なる場合があります。

こうした違いを、単に標準的な英語からのずれとして考えるのではなく、それぞれの社会で発展してきた英語の特徴として理解することが重要です。

キニュア講師の教育活動では、アフリカの多様な言語的・政治的な現実を通して、世界の英語を捉え直すことが重視されています。

英語を学ぶことは、アメリカやイギリスの英語を理解することだけではありません。

世界各地の人々が、英語をどのように使い、自分たちの考えや文化を表現しているのかを知ることも、英語学科での重要な学びです。


研究テーマ③ 英語は植民地支配の言語から創造の言語へ

アフリカで英語が使われるようになった背景には、植民地支配の歴史があります。

イギリスによる植民地支配を受けた地域では、行政や教育などの場で英語が広められました。

その歴史を考えると、英語は必ずしも中立的な言語として広がったわけではありません。

一方、現在では、アフリカの人々が英語を使って文学作品を発表したり、政治的な意見を表明したり、世界に向けて情報を発信したりしています。

つまり、英語は歴史的に支配と結びついてきた言語であると同時に、人々が自分たちの経験や考えを表現するための手段にもなっています。

例えば、英語で書かれたアフリカの文学作品には、植民地支配の歴史や独立後の社会、移民、文化的なアイデンティティなどを扱うものがあります。

こうした作品を読むことで、英語という言語が、それぞれの地域でどのような意味を持っているのかを考えることができます。

言語の歴史を知ることは、その言語を使う人々の社会や文化を理解することにもつながるのです。

世界の英語や国際社会について資料を読みながら学習する高校生

研究テーマ④ 世界を「周縁」から見るとはどういうこと?

キニュア講師の教育活動を理解するうえで重要なのが、世界を「周縁」から見るという考え方です。

周縁とは、社会や国際関係の中で、中心から離れた位置に置かれてきた地域や人々を指す際に使われる言葉です。

例えば、世界のニュースでは、アメリカやヨーロッパの政治や経済が大きく取り上げられることがあります。

しかし、同じ国際的な問題でも、アフリカの国々から見れば、異なる課題や関心が見えてくる場合があります。

例えば、気候変動について考えるとき、先進国の温室効果ガス削減目標だけでなく、干ばつや洪水などの影響を受ける地域の暮らしにも目を向ける必要があります。

また、国際経済について考える場合にも、資源の輸出や雇用、地域社会への影響など、さまざまな視点があります。

世界を周縁から見るとは、特定の地域を一方的に弱い立場として捉えることではありません。

これまで十分に注目されてこなかった人々の経験や考えに目を向け、世界の問題を多角的に理解しようとする姿勢です。

キニュア講師の授業では、アフリカの人々の語りや地域社会との関わりを通して、私たちが当然だと思っている世界の見方を問い直すことが重視されています。


担当授業|英語圏アフリカの文化・社会・文学を学ぶ

キニュア講師の教員紹介資料では、アフリカの文化や社会、英語による創作文学、英語での発信力などに関する科目が紹介されています。

主な担当科目として、次のようなものが挙げられます。

  • Cultures and Societies of Anglophone Africa
  • English Creative Writing from Africa
  • Critical Thinking in Academic Speaking
  • Cultures of the English Speaking World
  • Composition/English Skills

Cultures and Societies of Anglophone Africaでは、英語が使われるアフリカの国々の文化や社会について学ぶことができます。

また、English Creative Writing from Africaでは、アフリカの英語による創作文学を通して、地域の歴史や社会、人々の経験について考えることができます。

Critical Thinking in Academic Speakingでは、情報や意見を批判的に検討し、自分の考えを英語で伝える力を高めることが期待されます。

さらに、英作文や英語運用力に関する授業も担当科目として紹介されています。

英語を使う力を身につけながら、英語が使われている社会や文化について理解を深められる点が特徴です。

なお、担当科目や開講状況は年度によって変更される場合があります。最新の履修情報を確認してください。


アフリカの文学から世界を読み解く

キニュア講師の担当科目として紹介されているEnglish Creative Writing from Africaは、英語圏アフリカの文学に関心がある高校生にとって興味深いテーマです。

アフリカには、さまざまな言語や文化、歴史を持つ国々があります。

そのため、アフリカ文学といっても、扱われるテーマや表現方法は一つではありません。

例えば、ナイジェリア出身の作家チママンダ・ンゴズィ・アディーチェは、英語で小説やエッセイを執筆し、文化やジェンダー、移民などに関わるテーマを扱っています。

また、ケニア出身の作家ングギ・ワ・ジオンゴは、言語と植民地支配の関係について考えるうえで重要な作家の一人です。

ングギは英語で作品を書いた経験を持ちながら、アフリカの言語で創作することの意義についても論じてきました。

こうした作家の作品や考え方に触れることで、どの言語で物語を書くのかという選択にも、歴史や文化、政治が関係していることがわかります。

文学作品を読むことは、社会の出来事を知るだけでなく、その社会で生きる人々の経験や価値観に触れる方法にもなるのです。


デジタル・ストーリーテリングとは?SNSも社会を知る手がかりに

キニュア講師の教員紹介資料では、デジタル・ストーリーテリングも関心の対象として挙げられています。

デジタル・ストーリーテリングとは、動画や写真、音声、文章などのデジタル技術を使って、経験や物語を伝えることです。

例えば、SNSに投稿された動画や写真を通して、ある地域の日常生活や社会的な課題が世界中に伝わることがあります。

従来の新聞やテレビだけでなく、個人や地域のコミュニティが直接情報を発信できるようになったことは、現代社会の大きな変化の一つです。

一方で、SNSの情報を読む際には、発信者の立場や情報の正確さについて考える必要があります。

どのような経験が語られているのか、誰に向けて発信されているのか、どのような情報が省略されているのか。

こうした問いを持つことで、デジタルメディアを通して社会をより深く理解することができます。

英語を使った情報発信を学ぶことは、世界各地の人々の考えに直接触れる機会を広げることにもつながります。

大学で国際社会や多文化共生について学び議論する学生

高校英語や世界史とのつながり

キニュア講師の研究分野は、高校で学ぶ英語や世界史、公共、地理などともつながっています。

例えば、世界史でアフリカの植民地化や独立について学んだことがあるでしょう。

その歴史を知ったうえで、現在のアフリカの国々で英語がどのように使われているのかを調べると、言語と歴史の関係が見えてきます。

また、英語の授業で国際協力や環境問題に関する文章を読んだ場合にも、どの地域の視点から書かれているのかを考えることができます。

例えば、同じ環境問題について書かれた文章でも、先進国の立場と、影響を受ける地域の人々の立場では、重視する問題が異なる場合があります。

こうした違いを理解することは、国際社会について多角的に考える力につながります。

英語を学ぶことは、単に外国語を使えるようになることではありません。

英語を通して、さまざまな地域の歴史や文化、人々の考えに触れることも、大学での重要な学びです。


推薦入試を目指す高校生へ|世界への関心を具体的な問いにつなげよう

上智大学外国語学部英語学科の推薦入試を考えている皆さんは、国際社会への関心を、大学で何を学びたいのかという問いと結びつけて考えてみましょう。

例えば、アフリカの政治や社会についてのニュースを見て、なぜそのような問題が起きているのか疑問を持った経験があるかもしれません。

その場合、歴史的な背景や国際社会との関係を調べることで、関心を深めることができます。

また、アメリカやイギリス以外の地域で使われる英語に興味を持った人は、アフリカの国々で英語がどのような役割を果たしているのかを調べてみるとよいでしょう。

さらに、国際協力や異文化交流の経験がある人は、その活動を通してどのような疑問を持ったのかを振り返ることもできます。

大切なのは、「国際的な仕事がしたい」「海外に興味がある」という気持ちだけで終わらせず、具体的にどのような問題を学びたいのかを考えることです。

例えば、英語がアフリカでどのように使われているのか、地域の人々が英語を使ってどのように自分たちの経験を発信しているのか、といった問いを持つことができます。

教員の研究内容を知ることは、英語学科で学べる分野を理解するための一つの方法です。ただし、特定の教員に関心を持つことが推薦入試で有利になるわけではなく、入学後に必ずその教員の授業を履修できるとも限りません。


まとめ|アフリカから世界の英語と国際社会を考える

キニュア キティンジ講師は、現代アフリカ地域研究やグローバル・スタディーズ、比較政治学などを専門とし、アフリカの視点から英語と世界を捉え直す学びを重視しています。

アフリカの国々では、英語が歴史的な背景の中で広まり、現在では教育や行政、文学、情報発信など、さまざまな場面で使われています。

こうした現実を知ることは、英語圏をアメリカやイギリスだけで捉えず、世界の多様な文化や社会について理解を深めることにつながります。

国際社会の問題に関心がある方や、世界各地で使われる英語について学びたい方は、キニュア講師の研究分野をきっかけに、英語圏アフリカの文化や社会について調べてみてはいかがでしょうか。

KOSSUN教育ラボでは、上智大学の推薦入試を目指す高校生に向けて、出願書類の準備や面接対策などのサポートを行っています。受験準備についてお悩みの方は、お気軽に無料個別相談をご利用ください。

※本記事は、提供された記事案をもとに作成しています。教員の所属・職位・研究内容・担当科目などは変更される場合があります。受験を検討している方は、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご確認ください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。