上智大学外国語学部英語学科の教員紹介

上智大学 外国語学部 英語学科|コーヒー1杯から世界史が見える!飯島真里子教授のグローバル・ヒストリー

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。今回のテーマは、上智大学外国語学部英語学科の飯島真里子教授についてご紹介します。

皆さんは、普段飲んでいるコーヒーが、どの国で、誰の手によって作られ、日本まで運ばれてきたのか考えたことはありますか。

何気なく手に取るコーヒー1杯にも、世界各地の人々の暮らしや労働、移民の歴史、国際的な経済活動が関係しています。

飯島教授が専門とするグローバル・ヒストリーは、こうした身近なモノや人の移動を手がかりに、国境を越えた世界のつながりを読み解く研究分野です。

今回は、飯島教授の研究内容や授業、ゼミの特色を紹介しながら、英語学科で学ぶ歴史研究の面白さを考えていきます。


飯島真里子教授のプロフィール

飯島真里子教授は、上智大学外国語学部英語学科に所属し、グローバル・ヒストリー、移民史、商品作物の生産史などを専門とする研究者です。

特に、アジア太平洋地域における日系人の移動や、コーヒーなどの商品作物をめぐる歴史に関心を持ち、人やモノが国境を越えて移動することで社会がどのように変化してきたのかを研究しています。

英語学科というと、英会話や英語の文法、英米文学を中心に学ぶイメージがあるかもしれません。しかし、英語は世界各地の歴史や社会を理解するための重要な手段でもあります。

飯島教授の研究は、英語を使って世界の歴史を調べ、異なる地域の人々の経験を結びつけて考えるという、大学ならではの学びを示しています。

大学で歴史や社会について学ぶ学生

グローバル・ヒストリーとは?国境を越えて歴史を考える

高校の世界史では、日本史、ヨーロッパ史、アメリカ史など、国や地域ごとに出来事を整理して学ぶことが多いでしょう。

一方、グローバル・ヒストリーでは、一つの国の歴史だけを見るのではなく、異なる地域がどのようにつながり、互いに影響を与えてきたのかに注目します。

例えば、日本からハワイへ渡った移民の歴史を考えてみましょう。

日本側から見れば、それは海外へ働きに出た人々の歴史です。しかし、ハワイ側から見ると、農業や地域社会を支えた労働者たちの歴史でもあります。

さらに、移民が働いていた農園で生産された砂糖などの商品は、世界各地へ流通していました。

このように、一つの出来事を複数の地域から捉えることで、国ごとの歴史だけでは見えにくかった世界のつながりが浮かび上がります。

飯島教授の研究では、こうした人の移動と経済活動の関係が重要なテーマとなっています。


研究テーマ① 日系移民の歴史から世界を読み解く

飯島教授の研究の大きな柱の一つが、アジア太平洋地域における日系人の移動の歴史です。

明治時代以降、多くの日本人が海外へ渡り、移住先で働きながら生活を築いてきました。

しかし、移民の歴史は、単に「日本人が海外へ移住した」という出来事だけでは説明できません。

なぜ海外へ渡る必要があったのか。移住先ではどのような仕事に就いたのか。現地社会の人々とはどのような関係を築いたのか。

こうした問いを考えるためには、移住先の経済状況や政治制度、労働環境、社会的な差別など、さまざまな背景を調べる必要があります。

また、移民を受け入れた社会がどのように変化したのかという視点も欠かせません。

高校生の皆さんも、現在の日本で外国人労働者や移民に関するニュースを目にすることがあるでしょう。

過去の移民の歴史を学ぶことは、現代社会における人の移動や多文化共生について考える手がかりにもなります。

歴史や国際社会について資料を読みながら学習する高校生

研究テーマ② コーヒーの歴史から世界の経済構造を考える

飯島教授のもう一つの研究テーマが、コーヒーなどの商品作物の生産史です。

商品作物とは、自分たちで消費するためだけではなく、販売して収入を得ることを主な目的として栽培される農作物のことです。

コーヒー、砂糖、綿花、カカオなどが代表的な例として挙げられます。

例えば、コーヒーは現在、世界各地で親しまれている飲み物ですが、その生産や流通の歴史には、植民地支配や国際貿易、農園で働く人々の労働などが深く関係しています。

ここで考えてみたいのは、「コーヒーを飲む人」と「コーヒーを生産する人」の関係です。

私たちは店頭でコーヒーを購入できますが、その価格がどのように決まり、生産者にどれほどの収入が届くのかを普段意識する機会は少ないかもしれません。

歴史をさかのぼると、農園の形成や労働力の確保、国際市場の拡大など、現在の経済構造につながるさまざまな出来事が見えてきます。

コーヒーという身近な商品を入り口に、世界の経済的なつながりや格差を考えられることが、この研究分野の面白さです。


担当授業ではどのようなことを学ぶ?

飯島教授の教員紹介資料では、英語運用能力を高める授業に加えて、日系移民の歴史や食のグローバル・ヒストリーなどに関する科目が紹介されています。

代表的な科目として、次のようなものが挙げられます。

  • English Skills
  • History of Japanese Immigration 1, 2
  • 食のグローバル・ヒストリー
  • Seminar(Globalization and Migration)
  • グローバル・ヒストリー入門

これらの科目からは、英語を学ぶことと、英語を活用して専門的なテーマを探究することの両方が重要であるとわかります。

例えば、日系移民の歴史を学ぶ際には、日本語だけでなく英語で書かれた歴史資料や研究文献を読むことが、理解を深める手段となります。

英語の文章を正確に読み取り、その内容を歴史的な背景と結びつけて考える力は、大学での研究に欠かせません。

なお、担当科目や開講状況は年度によって変更される場合があるため、最新の履修情報を確認してください。


飯島ゼミの特色|英語で研究し、卒業論文を書く

飯島教授のゼミでは、グローバル化、人やモノの移動、エスニック・マイノリティなどをテーマに、学生がそれぞれの問題意識に基づいて研究を進めます。

エスニック・マイノリティとは、ある社会の中で民族的・文化的背景などによって少数派となる人々を指す言葉です。

研究テーマは、移民の歴史に限らず、食文化や社会、アイデンティティなど、グローバル化に関わる幅広い問題と結びついています。

ゼミの特色の一つが、英語での卒業論文執筆を目指すことです。

自分で問いを設定し、関連する文献や資料を調べ、根拠に基づいて考察をまとめていきます。

また、学生同士で原稿を読み合うピアリーディングや意見交換を通じて、研究を深めることも重視されています。

大学での研究は、一人で資料を読むだけではありません。他者からの質問や異なる視点に触れることで、自分では気づかなかった課題を発見することもあります。

大学で専門的な研究やゼミ活動に取り組む学生

高校英語と大学での歴史研究はどうつながる?

高校で英語を学ぶとき、単語や文法、長文読解などに取り組むことが多いと思います。

大学では、そうして身につけた英語力を使って、自分が関心を持つテーマをより深く調べることができます。

例えば、海外のニュースを英語で読んでいると、日本語の記事とは異なる視点から出来事が説明されていることがあります。

同じ歴史的な出来事でも、国や地域によって語られ方が違う場合があります。

その違いに気づき、「なぜこのような説明になるのだろう」と考えることが、大学での学びにつながります。

飯島教授の研究は、英語を単なるコミュニケーションの道具としてだけでなく、世界を多角的に理解するための手段として活用することの大切さを教えてくれます。


推薦入試を目指す高校生へ|自分の関心を研究テーマにつなげよう

上智大学外国語学部英語学科の推薦入試を考えている皆さんは、英語が好きという気持ちに加えて、英語を使って何を学びたいのかを考えてみましょう。

飯島教授の研究に関心を持った場合、身近な経験から問いを見つけることができます。

例えば、普段飲んでいるコーヒーの生産地を調べたことをきっかけに、農園で働く人々の歴史に興味を持つかもしれません。

また、地域で暮らす外国人との交流を通じて、人が国境を越えて移動する理由や、移住先で直面する課題について考えるようになることもあるでしょう。

大切なのは、関心を持ったきっかけから疑問を見つけ、自分なりに調べてみることです。

そのうえで、大学ではどのような資料を読み、何を明らかにしたいのかを考えると、学びたい内容が具体的になります。

教員の研究内容を知ることは、英語学科で学べる分野を理解するための一つの方法です。ただし、特定の教員に関心を持つことが推薦入試で有利になるわけではなく、入学後に必ずその教員の指導を受けられるとも限りません。


まとめ|英語を使って世界のつながりを読み解く

飯島真里子教授は、日系人の移動や商品作物の生産史などを通じて、人やモノが国境を越えて移動することで形成されてきた世界の歴史を研究しています。

コーヒー1杯から世界の歴史を考えるという視点は、普段の生活と大学での専門的な研究が決して無関係ではないことを示しています。

英語を使って歴史や社会を深く学びたい方は、飯島教授の研究をきっかけに、グローバル・ヒストリーという分野について調べてみてはいかがでしょうか。

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※本記事は、提供された記事案をもとに作成しています。教員の所属・職位・研究内容・担当科目などは変更される場合があります。受験を検討している方は、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご確認ください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。