
上智大学 総合グローバル学部 総合グローバル学科 齊藤孝祐教授とは?国際政治学・安全保障論から科学技術を考える
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、
「齊藤孝祐教授の研究と、総合グローバル学科で学べる科学技術と安全保障について」です。
AI、半導体、5G、宇宙技術など、私たちの生活を便利にする科学技術が、国際政治とも深く関係していることを知っていますか。上智大学 総合グローバル学部 総合グローバル学科で、こうした科学技術と安全保障の関係を研究しているのが齊藤孝祐教授です。現在は国際政治論領域の教授で、専門は国際政治学、安全保障論、イノベーション、技術管理です。
齊藤孝祐教授は何を研究している?

齊藤教授が研究しているのは、科学技術が国内でどのように開発・推進・規制され、その動きが国際安全保障にどのような影響を与えるのかという問題です。特に近年は、日本やアメリカを中心に、イノベーションを生み出す環境をどのようにつくり、同時に重要な技術や知識をどのように守るのかという政策について研究しています。
科学技術は、人々の暮らしを豊かにする一方で、国と国との力関係を変えることがあります。例えば、通信技術やAIは民間企業のサービスにも利用されますが、安全保障や軍事にも関係する可能性があります。このように、民間と安全保障の両方に使われる可能性がある技術は「デュアルユース」と呼ばれています。
スマートフォンの技術も国際政治につながっている
科学技術と安全保障というテーマは、決して高校生の日常から遠いものではありません。例えばスマートフォンで利用する通信技術、AIサービス、半導体なども、国際政治の重要なテーマになっています。
ある技術をどの国から購入するのか、重要な部品を海外にどこまで依存するのか、最先端技術を他国へ輸出してよいのか。こうした判断には、価格や性能だけではなく、安全保障上の問題も関係します。
齊藤教授の研究から考えると、普段使っている製品の背景にも、企業、政府、研究機関、海外の取引先など多くの主体が関わっていることが見えてきます。「便利な技術だから広めればよい」「危険な可能性があるから禁止すればよい」という二択ではなく、さまざまな利害を考えながら政策を決める必要があるのです。
経済安全保障とは何だろう?
齊藤教授の研究キーワードには「経済安全保障」もあります。これは、経済活動と国の安全保障を別々の問題として考えるのではなく、そのつながりに注目する考え方です。
例えば、ある重要な半導体を一つの国からしか輸入できない状態だった場合、国際情勢が変化して輸入できなくなれば、産業や社会に大きな影響が出る可能性があります。反対に、技術を守ることを重視しすぎれば、企業の自由な研究開発や国際的な共同研究を妨げてしまうことも考えられます。
安全保障、経済、産業、研究のどれか一つだけを見ればよいわけではありません。複数の立場がどこで対立し、どこで協力できるのかを考えることが重要になります。
安全保障は軍事だけを学ぶ分野ではない

安全保障という言葉を聞くと、戦争、軍隊、防衛政策を思い浮かべる人も多いでしょう。もちろんそれらは重要なテーマですが、現代の安全保障はさらに広い問題と結びついています。
齊藤教授は、国家間の軍事的な対立だけではなく、経済、産業、学術など、さまざまな政策領域や関係者を踏まえて考える必要性を示しています。実際、現在の研究キーワードには新興技術、研究セキュリティ、防衛産業、デュアルユース、技術協力などが挙げられています。
科学技術の発展によって国際社会のルールや力関係も変わるため、安全保障そのものの意味も時代とともに広がっているのです。
高校生ならAIや半導体のニュースから考えられる
齊藤教授の研究に関心を持ったら、毎日のニュースから問いをつくってみるのもおすすめです。例えば、「なぜ半導体が国家間の重要な争点になっているのだろう」「AIの開発を政府が規制する必要はあるのだろうか」「大学の研究成果はどこまで自由に海外と共有できるのだろう」といった問いが考えられます。
生成AIを普段使っている高校生なら、「便利なAIを発展させること」と「安全に管理すること」をどう両立すればよいのかを考えてみてもよいでしょう。
ニュースを一つ読んで終わるのではなく、企業側、政府側、研究者側、利用者側など立場を変えて考えてみると、同じ問題でも見え方が変わってきます。
総合グローバル学科の国際政治論とどうつながる?
齊藤教授は、総合グローバル学部の国際政治論領域を担当しています。総合グローバル学科で国際政治を学ぶということは、国と国の外交関係だけを見ることではありません。企業、研究機関、国際機関などさまざまな主体を含め、世界で起きている問題を考えていきます。
科学技術という具体的なテーマから国家間の競争や協力を考える齊藤教授の研究は、その一例です。AIや半導体という身近な技術から、経済安全保障、国際秩序、政策決定まで問いを広げていくことができます。
テクノロジーが好きな人でも、理系の技術そのものを開発することとは別に、「その技術を社会や国家がどう扱うのか」という国際政治の側面から研究する道があることも分かるでしょう。
推薦入試では自分の興味を一段深くしてみよう
推薦入試を考える高校生も、齊藤教授の研究テーマに自分を無理に合わせる必要はありません。教授の研究を調べることは、「自分が気になっている問題を大学ではどのような学問として研究できるのか」を知るための一つのきっかけです。
例えばAIに興味があるなら、「AIがすごい」で終わらず、なぜ国によってAIへの規制が違うのか、企業と政府はどのような関係にあるのか、技術を自由に広げることと安全を守ることは両立できるのか、と問いを深めることができます。
自分なりの疑問を持ち、複数の情報源を確認しながら考えを更新していくことで、大学で学びたい内容も具体的になっていくでしょう。
齊藤孝祐教授の研究から技術を見る目を広げよう

齊藤孝祐教授の研究を知ると、AI、半導体、通信技術など、普段は便利な製品やサービスとして見ているものが、実は国際政治や安全保障ともつながっていることが分かります。
新しい技術のニュースを見たときには、「何ができる技術なのか」だけではなく、「誰が開発しているのか」「どの国が重要視しているのか」「どのようなルールが必要なのか」まで考えてみてください。身近なテクノロジーから世界政治を考えることが、自分だけの研究テーマを見つける第一歩になるかもしれません。
もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。
※本記事は、記事作成時点で上智大学公式サイト等に掲載されている情報を確認したうえで作成しています。入試制度、出願資格、試験内容、日程、カリキュラム、教員の所属・研究分野などは変更される場合があります。受験を検討している方は、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご自身で確認してください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


