こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、「推薦入試で評価される問いとは」です。


探究テーマは特別なものでなくていい

「教育に関係する探究テーマって、どんなものですか?」

受験生からよく聞かれる質問です。

結論から言うと、特別に難しいテーマや、立派に見えるテーマである必要はありません。

教育学は、身の回りの“当たり前”を問い直すところから始まる学問です。

つまり、日常の中で感じた違和感や疑問こそが、探究の出発点になります。


身近な疑問がテーマになる

たとえば、学校生活の中で次のようなことを感じたことはないでしょうか。

  • なぜ発言する人はいつも同じなのか
  • なぜテストの点数で評価されることが多いのか
  • なぜ部活動で役割が自然に分かれていくのか
  • なぜ「普通」という基準に違和感を持つ人がいるのか

これらは一見すると小さな疑問に見えるかもしれません。

ですが、こうした問いの中には、教育の仕組みや環境、人との関わり方など、さまざまな要素が含まれています。

教育学科では、こうした日常の疑問を深く考えていくことが重要になります。


良い探究テーマの考え方

探究テーマを見つけるときには、いくつかのポイントがあります。

  • 自分の経験や違和感から出発していること
  • 個人だけでなく、仕組みや環境にも目を向けていること
  • すぐに答えが出ない問いであること

たとえば、「授業で発言する人が限られている」と感じた経験があったとします。

そこから、「性格の問題なのか」「評価方法が影響しているのか」「教室の雰囲気が関係しているのか」と考えを広げていくことができます。

このように、一つの出来事をさまざまな角度から考えることが、教育学的な視点につながります。


大きなテーマよりも「自分とのつながり」

探究テーマを考えるとき、「大きな問題を扱わなければいけない」と思う人もいるかもしれません。

たとえば、「教育格差をなくしたい」「すべての人が平等に学べる社会をつくりたい」といったテーマです。

これらはとても重要なテーマですが、自分とのつながりが弱いと、どうしても表面的に見えてしまうことがあります。

それよりも、「部活動で感じた役割分担の違和感」や「クラスで発言しにくい雰囲気」といった、自分の経験に根ざしたテーマのほうが、深く考えやすくなります。

自分が実際に感じたことだからこそ、「なぜだろう」と考え続けることができるからです。


推薦入試で見られていること

上智大学の推薦入試では、テーマの大きさや専門性の高さよりも、「どのように考えてきたか」が見られています。

出願書類や面接で問われる志望理由でも、「なぜその問いを持ったのか」「どのように考えを深めてきたのか」が重要になります。

また、面接では「別の立場から見るとどうですか」といった問いが出ることもあります。

そのときに、すぐに正解を答える必要はありません。

大切なのは、「確かに別の見方もあるかもしれない」と受け止めながら、自分なりに考えようとする姿勢です。

推薦入試は、完璧な人を選ぶ試験ではありません。考え続けられる人を見ている試験です。


最後に

探究テーマは、どこか遠くにあるものではありません。

あなたの毎日の学校生活の中に、すでにたくさんのヒントがあります。

まずは、「なぜだろう」と感じた出来事を一つ思い出してみてください。

そして、その出来事について、「他にどんな見方があるだろうか」「背景にはどんな仕組みがあるのだろうか」と考えてみましょう。

その小さな問いが、あなたらしい探究テーマになります。

答えを出すことを急がず、問いを持ち続けることを大切にしてみてください。

その姿勢こそが、推薦入試で評価される力につながっていきます。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。