上智大学文学部史学科|探究活動をどう深めるか
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、「探究活動をどう深めるか」です。
上智大学文学部史学科の推薦入試を考えている高校生の中には、探究活動に取り組んでいる人も多いと思います。
最近は高校でも探究学習が重視されるようになり、自分でテーマを決めて調査や発表を行う機会が増えています。
しかし、探究活動を進める中で「テーマは決まったけれど深まらない」「調べ学習で終わってしまう」という悩みを持つ人も少なくありません。
実は、探究活動と歴史研究には共通点があります。
どちらも問いを立て、その問いについて考え続けることが大切だからです。
今回は、史学科を目指す人に向けて、探究活動をどのように深めていけばよいのかを考えていきましょう。
調べることと探究することは違う
探究活動で最も多いのが、「調べて終わる」というパターンです。
例えば、地域の歴史について調べたとします。
その地域の成り立ちや有名な出来事をまとめることはできます。
しかし、それだけでは調べ学習で終わってしまいます。
探究はそこから先が重要です。
なぜその地域は発展したのだろう。
なぜ今もその文化が残っているのだろう。
他の地域と何が違うのだろう。
このように、自分なりの問いを持ち続けることで探究は深まっていきます。
史学科の学びも同じです。
出来事を知ることよりも、その背景や意味を考えることが重視されます。
「なぜ」を一歩先まで考える
探究活動を深めるためには、「なぜ」を一回で終わらせないことが大切です。
例えば、「なぜ城下町が発展したのか」という疑問があったとします。
そこで「交通の要所だったから」という答えが見つかったとしましょう。
探究はそこで終わりません。
なぜ交通の要所になったのか。
なぜ他の地域ではなくその場所だったのか。
その結果、人々の暮らしはどう変わったのか。
さらに問いを重ねていくことで、考察の深さが生まれます。
大学での歴史研究も、このような問いの積み重ねによって進んでいきます。
異なる視点を取り入れる
探究活動を深めるためには、一つの見方だけで考えないことも重要です。
例えば、ある歴史的な出来事を調べる場合でも、立場によって見え方は変わります。
政治を動かした人の視点。
一般の人々の視点。
地域ごとの視点。
海外から見た視点。
こうした複数の角度から考えることで、テーマはより深くなります。
推薦入試で重視される多面的な視点も、このような考え方につながっています。
大学は一つの正解を持っている人ではなく、多様な視点から考えられる人を求めています。
自分とのつながりを考える
探究活動が深まる人には共通点があります。
それは、テーマと自分自身の関わりを意識していることです。
例えば地域の歴史を調べる場合でも、ただ情報を集めるだけではなく、自分がその地域で暮らしている意味を考えてみる。
文化について調べるなら、自分の生活との共通点や違いを考えてみる。
このように、自分との接点を見つけることで探究への関心は高まります。
推薦入試でも、「なぜそのテーマに興味を持ったのか」がよく問われます。
その答えは、自分自身の経験の中にあることが多いのです。
資料を比較してみる
史学科の学びでは、複数の資料を比較することが大切です。
探究活動でも同じことが言えます。
例えば、一冊の本だけを読んで結論を出すのではなく、異なる資料にも目を通してみる。
新聞記事と専門書を比較する。
地域資料と全国的な資料を比較する。
そうすることで、同じテーマでも異なる見方があることに気づけます。
情報を比較する力は、大学での学びだけでなく社会に出てからも役立つ力です。
推薦入試で評価される探究活動とは
推薦入試では、探究テーマの大きさや珍しさだけが評価されるわけではありません。
例えば世界規模の問題を扱っていても、内容が浅ければ評価につながりにくいことがあります。
一方で身近なテーマでも、自分なりに深く考えていれば大きな魅力になります。
大学が見ているのは、その人の思考です。
どのような問いを持ったのか。
どのように調べたのか。
何を考えたのか。
そして、その先にどのような疑問が生まれたのか。
こうした思考の流れが伝わることが重要です。
推薦入試は、完璧な答えを持つ人を選ぶ試験ではありません。
考え続ける人を見ようとする試験なのです。
史学科の学びとの共通点
史学科では、過去の出来事について問いを立て、資料を読み、考察を重ねていきます。
探究活動も同じです。
問いを立てる。
調べる。
考える。
さらに新しい問いを見つける。
この繰り返しが学問の本質です。
だからこそ、高校での探究活動は史学科での学びにつながっています。
今のうちから考える習慣を身につけておくことは、大学での大きな財産になるでしょう。
最後に
探究活動を深めるために必要なのは、特別な知識ではありません。
大切なのは、「なぜだろう」という問いを持ち続けることです。
調べて終わりではなく、その先を考える。
一つの視点だけではなく、多面的に見る。
自分とのつながりを意識する。
そうした積み重ねが、探究活動をより深いものにしてくれます。
上智大学文学部史学科の推薦入試でも、知識量より問いを持つ姿勢や思考の深さが重視されます。
ぜひ、自分の探究テーマについてもう一歩深く考えてみてください。
その問いの先に、大学での新しい学びが待っているかもしれません。
史学科についてもっと知りたい、自分の興味を深めてみたいと思ったら、その気持ちを大切にしてください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。

