上智大学外国語学部ドイツ語学科で日本とドイツの社会や言語文化を比較して学ぶイメージ

上智大学 外国語学部 ドイツ語学科|似ているのに答えが違う!木村護郎クリストフ教授の日独社会研究

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。今回のテーマは、上智大学外国語学部ドイツ語学科の木村護郎クリストフ教授についてご紹介します。

皆さんは、同じような社会問題を抱えている国同士でも、その解決方法が大きく異なることを不思議に思ったことはありませんか。

例えば、日本とドイツは、どちらも第二次世界大戦後に復興を進め、経済発展を遂げてきた国です。現在も、少子高齢化やエネルギー問題、外国人労働者の受け入れなど、共通する課題を抱えています。

しかし、こうした問題への対応は必ずしも同じではありません。

ドイツは2023年に国内の最後の原子力発電所の運転を終了しました。一方、日本では原子力発電の利用をめぐって、異なる政策判断が行われています。

また、移民や難民の受け入れ、外国にルーツを持つ人々への言語支援などについても、両国では異なる制度や議論がみられます。

なぜ、似た課題を抱える国が違う選択をするのでしょうか。その違いを知ることで、日本社会について新しい発見ができるかもしれません。

上智大学外国語学部ドイツ語学科の木村護郎クリストフ教授は、ヨーロッパの言語と社会、ドイツ語圏の社会を専門とする研究者です。提供された教員紹介資料では、外国語学部長としても紹介されています。

今回は、木村教授の研究内容や担当授業、ゼミの特色を通して、ドイツ語圏を学ぶことが日本社会を考える学びにつながる理由をご紹介します。


木村護郎クリストフ教授のプロフィール

木村護郎クリストフ教授は、上智大学外国語学部ドイツ語学科に所属する教授です。

主な専門分野は、ヨーロッパ言語社会論とドイツ語圏社会研究です。

ヨーロッパ言語社会論では、ヨーロッパのさまざまな言語が、社会や文化、政治、歴史とどのように関わっているのかを考えます。

また、ドイツ語圏社会研究では、ドイツ語が使われている地域の社会について、歴史や文化、現代の課題などを含めて理解を深めます。

木村教授の研究の特徴は、言語を単なるコミュニケーションの道具として捉えるのではなく、社会の仕組みや人々の生活と結びつけて考える点にあります。

例えば、ある地域で複数の言語が使われている場合、それぞれの言語が学校や行政、家庭などでどのように使われているのかという問題があります。

また、社会の中で少数派の言語を話す人々が、自分たちの言語や文化をどのように守っているのかという問題も重要です。

さらに、日本とドイツ語圏の社会を比較することで、それぞれの国の特徴や課題について考えることもできます。

ドイツ語を学びながら、社会や文化のあり方を多角的に考えられる点が、木村教授の研究分野の魅力です。


研究テーマ① 日本とドイツはなぜ似た課題に違う答えを出すのか

木村教授の教員紹介メッセージでは、日本とドイツ語圏は国際的な立ち位置が似ており、多くの課題を共有している一方で、異なる対応をとることが多いと説明されています。

例えば、日本とドイツは、どちらも第二次世界大戦後に復興を進め、経済発展を遂げてきました。

また、現在では、少子高齢化やエネルギー問題、外国人労働者の受け入れなど、共通する社会的な課題を抱えています。

しかし、こうした問題に対する政策や社会的な考え方には違いがあります。

例えば、エネルギー政策では、ドイツは原子力発電からの撤退を進めてきました。

一方、日本では、原子力発電の利用をめぐって異なる政策判断が行われています。

また、移民や難民の受け入れについても、両国では制度や歴史的な背景が異なります。

こうした違いを考える際には、単にどちらの政策が優れているのかを判断するのではなく、なぜそのような選択が行われたのかを理解することが重要です。

例えば、歴史的な経験や政治制度、社会の価値観、経済状況などが、政策の決定に影響している可能性があります。

日本とドイツ語圏を比較することは、日本社会の当たり前を問い直し、異なる可能性を考えることにつながります。

大学で日本とドイツの社会や文化の違いについて学ぶ学生のイメージ

研究テーマ② ヨーロッパ言語社会論とは?言葉と社会の関係を考える

木村教授の専門分野の一つが、ヨーロッパ言語社会論です。

言語社会論とは、言語と社会の関係について考える研究分野です。

私たちは普段、言語を使って会話をしたり、文章を読んだり、情報を伝えたりしています。

しかし、言語は単に情報を伝えるための道具ではありません。

どの言語を使うのか、どのような場面で使うのかという問題は、社会や文化と深く関わっています。

例えば、ある国で複数の言語が使われている場合、学校ではどの言語で授業が行われるのでしょうか。

また、行政機関の窓口では、どの言語で手続きをすることができるのでしょうか。

さらに、家庭で使われている言語と、学校や職場で使われている言語が異なる場合、人々の生活にはどのような影響があるのでしょうか。

こうした問題を考えることは、言語と社会の関係を理解することにつながります。

ヨーロッパには、ドイツ語やフランス語、英語などの広く使われる言語だけでなく、地域ごとに使われているさまざまな言語があります。

また、国境を越えて同じ言語が使われている場合もあります。

そのため、言語の分布と国境が必ずしも一致するわけではありません。

ヨーロッパ言語社会論では、こうした言語の多様性を通して、社会や文化のあり方を考えることができます。


研究テーマ③ 少数言語とは?地域の言葉を守る意味

木村教授の研究分野を理解するうえで、少数言語というテーマも重要です。

少数言語とは、ある社会や地域の中で、比較的少数の人々によって使われている言語を指す言葉です。

ヨーロッパには、国の公用語とは異なる言語を、地域社会の中で使い続けている人々がいます。

例えば、ポーランド北部で話されているカシュブ語は、その一つです。

カシュブ語は、ポーランド語と同じスラヴ語派に属する言語ですが、独自の言語としての特徴を持っています。

地域の言語を守ることには、どのような意味があるのでしょうか。

言語は、人々が日常生活で使うだけでなく、地域の歴史や文化、伝統を伝える役割も担っています。

例えば、地域の言葉で語られる昔話や歌、伝統的な表現などには、その地域ならではの文化が反映されていることがあります。

また、言語は人々のアイデンティティとも深く関わっています。

自分が生まれ育った地域の言葉を使うことが、その地域への帰属意識につながる場合もあります。

一方、少数言語を使う人々が、学校や職場などで多数派の言語を使う必要がある場合、世代を重ねる中で地域の言語が使われなくなることもあります。

そのため、少数言語をどのように継承するのかという問題は、文化や教育、社会政策とも関わっています。


木村教授とカシュブ語研究|少数言語への関心

提供された記事案によると、上智大学外国語学部の公式サイトでは、2026年10月に木村教授がポーランドのカシュブ・ポモジェ連合からベルナルド・フシャノフスキ記念メダルを受賞したことが紹介されています。

カシュブ語は、ポーランド北部で使われている地域言語です。

こうした少数言語について考えることは、ヨーロッパの言語と社会の関係を理解するうえで重要です。

例えば、ある地域で少数言語が使われている場合、学校教育の中でその言語をどのように扱うのかという問題があります。

また、行政や公共サービスで少数言語をどこまで使用できるようにするのかという問題もあります。

さらに、若い世代が地域の言語を学び続けるためには、どのような環境が必要なのかを考えることもできます。

少数言語の研究は、言語そのものの特徴を調べるだけでなく、言語を使う人々の生活や文化、社会的な立場を理解することにもつながります。

こうした視点は、日本の方言や地域文化、外国にルーツを持つ人々の言語について考える際にも役立ちます。

なお、受賞に関する詳細や最新の活動については、上智大学の公式発表をご確認ください。


研究テーマ④ 多言語社会とは?複数の言語が共存する社会

ヨーロッパの言語と社会を研究する際には、多言語社会という考え方も重要です。

多言語社会とは、複数の言語が社会の中で使われている状態を指します。

例えば、スイスでは、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語が国の言語として位置づけられています。

また、ベルギーでは、オランダ語、フランス語、ドイツ語が公用語として使われています。

このように、ヨーロッパには、一つの国の中で複数の言語が使われている例があります。

複数の言語が共存する社会では、学校教育や行政、政治など、さまざまな場面で言語の問題が生まれます。

例えば、学校ではどの言語を使って授業を行うのか、公共機関ではどの言語で情報を提供するのかといった問題があります。

また、異なる言語を使う人々の間で、どのようにコミュニケーションを取るのかという問題も重要です。

多言語社会を研究することは、言語の違いを単なる障害として捉えるのではなく、社会の多様性として理解することにつながります。

さらに、日本でも、外国にルーツを持つ人々がさまざまな言語を使って生活しています。

ヨーロッパの多言語社会について学ぶことは、日本の多文化共生について考えるうえでも参考になるでしょう。


研究テーマ⑤ 言語と宗教はどのように関わっているのか

木村教授の担当科目として紹介されているヨーロッパの言語と宗教は、言語と宗教の関係を考えるうえで注目したい授業です。

ヨーロッパの歴史では、宗教が社会や文化に大きな影響を与えてきました。

また、宗教に関する文書や儀式、教育などでは、言語が重要な役割を果たしてきました。

例えば、キリスト教の歴史では、聖書の翻訳が言語や文化に大きな影響を与えたことが知られています。

ドイツ語圏では、マルティン・ルターによる聖書のドイツ語訳が、宗教改革だけでなく、ドイツ語の歴史を考えるうえでも重要な出来事となりました。

聖書が人々にとって理解しやすい言語で読めるようになることは、宗教的な知識の広がりにも関わります。

また、宗教的な伝統や儀式の中で、特定の言語が使われ続けることもあります。

このように、言語と宗教は、歴史や社会の中で互いに影響し合ってきました。

言語と宗教の関係を学ぶことは、ヨーロッパの文化や社会を理解するための重要な手がかりになります。

ヨーロッパの言語や宗教、歴史について資料を調べる高校生のイメージ

研究テーマ⑥ ドイツの環境・エネルギー政策から日本を考える

木村教授のゼミで扱われるテーマの一つに、環境やエネルギーの問題があります。

日本とドイツは、どちらもエネルギーの安定供給や環境保護について考える必要がある国です。

しかし、エネルギー政策には違いがあります。

例えば、ドイツは原子力発電からの撤退を進め、2023年に国内の最後の原子力発電所の運転を終了しました。

一方、日本では、原子力発電の利用をめぐって、異なる政策判断が行われています。

また、再生可能エネルギーの導入や、温室効果ガスの排出削減などについても、両国でさまざまな政策が進められています。

こうした政策の違いを考える際には、単にどちらの政策が正しいのかを判断するのではなく、それぞれの国の歴史や社会的な背景を理解することが重要です。

例えば、エネルギー政策には、経済活動や産業構造、国民の意識、政治制度など、さまざまな要因が関わっています。

また、政策を進める際には、地域社会や企業、住民など、異なる立場の人々の意見を調整する必要があります。

日本とドイツの環境・エネルギー政策を比較することは、社会問題に対して複数の選択肢が存在することを理解するきっかけになります。


研究テーマ⑦ 移民・難民と多文化共生

木村教授のゼミで扱われるテーマには、移民や難民、多言語・多文化の問題も含まれています。

移民や難民をめぐる問題は、ヨーロッパの社会や政治にとって重要なテーマです。

例えば、ドイツでは、さまざまな国や地域から移住してきた人々が暮らしています。

そのため、学校教育や地域社会、労働市場など、さまざまな場面で多文化共生が課題となっています。

例えば、外国にルーツを持つ子どもが学校で学ぶ際、言語の違いが学習に影響する場合があります。

また、行政手続きや医療サービスなどで、十分に情報を理解できるようにすることも重要です。

さらに、移民や難民をめぐる社会的な議論では、経済や労働、文化、政治など、さまざまな問題が関わっています。

こうした問題を考える際には、制度や政策だけでなく、実際に生活している人々の経験にも目を向けることが大切です。

日本でも、外国にルーツを持つ人々がさまざまな地域で暮らしています。

ドイツの経験を学ぶことは、日本の多文化共生について考えるうえでも重要な視点を与えてくれます。


担当授業|ドイツ語の基礎から言語と社会の研究まで

木村教授の教員紹介資料では、ドイツ語の基礎やドイツ語圏の社会、ヨーロッパの言語と宗教などに関する科目が紹介されています。

主な担当科目として、次のようなものが挙げられます。

  • 基礎ドイツ語
  • ドイツ語圏研究
  • 演習(日独社会研究)
  • ヨーロッパの言語と宗教
  • ドイツ語圏の社会と言語

基礎ドイツ語では、ドイツ語を学ぶための基本的な知識や技能を身につけます。

ドイツ語圏研究では、ドイツ語が使われている地域の社会や文化について理解を深めることができます。

演習(日独社会研究)では、日本とドイツ語圏の社会を比較しながら、さまざまな課題について研究します。

また、ヨーロッパの言語と宗教では、ヨーロッパの言語と宗教の関係について学ぶことができます。

ドイツ語圏の社会と言語では、ドイツ語が使われている地域の社会と、言語の関係について考えることができます。

このように、木村教授の担当科目には、ドイツ語の基礎から、言語と社会の関係を専門的に学ぶ授業まで含まれています。

なお、担当科目や開講状況、具体的な授業内容は年度によって変更される場合があります。最新のシラバスを確認してください。


ゼミの特色① 日独共通の社会問題を比較する

木村教授のゼミ(日独社会研究)では、日本とドイツ語圏に共通する社会的な課題について学びます。

提供されたゼミ紹介資料によると、毎年、共通のテーマを選び、そのテーマに関する文献を読みながら研究を進めます。

扱われるテーマには、次のようなものがあります。

  • 歴史
  • 環境
  • エネルギー
  • 移民・難民
  • 多言語・多文化

これらは、日本とドイツ語圏の両方に関係する重要な社会的なテーマです。

例えば、環境やエネルギーの問題について研究する場合、両国の政策や社会的な議論を比較することができます。

また、移民や難民の問題について研究する場合、受け入れ制度や社会参加の仕組みなどを比較することができます。

さらに、多言語・多文化の問題では、学校教育や地域社会における言語支援などについて考えることができます。

こうした比較を通して、同じ問題に対しても、国や地域によって異なる対応が行われていることを理解できます。

また、その違いが生まれた背景を調べることで、社会の仕組みについてより深く考えることができます。


ゼミの特色② 日本語とドイツ語の文献を使って研究する

木村教授のゼミでは、日本語とドイツ語の文献を読みながら研究を進めることが紹介されています。

日本とドイツ語圏の社会を比較するためには、両方の社会について理解する必要があります。

例えば、ドイツの環境政策について調べる場合、日本語で書かれた解説書や研究資料から基礎的な知識を得ることができます。

一方、ドイツ語で書かれた新聞記事や政策資料を読むことで、現地でどのような議論が行われているのかを知ることができます。

また、同じ問題について、日本とドイツでどのような言葉が使われているのかを比較することもできます。

例えば、移民や難民をめぐる議論では、使われる言葉によって、問題の捉え方や強調される点が異なる場合があります。

そのため、原文に触れることは、社会問題を理解するうえで重要な意味を持ちます。

さらに、文献を読むだけでなく、調査や研究の方法を身につけることも目指されています。

研究の問いを立て、必要な資料を集め、内容を分析し、自分の考えをまとめることは、大学での学びに欠かせない力です。

木村教授のゼミでは、こうした活動を通して、日本とドイツ語圏の社会への理解を深めていきます。


ゼミの特色③ ドイツの協定校との交流

木村教授のゼミでは、学外との交流も重視されています。

提供されたゼミ紹介資料によると、ドイツの協定校との遠隔合同ゼミや、学外のセミナー、講演会への参加などが行われています。

例えば、ドイツの大学生と意見を交換することは、日本とドイツの社会について考えるうえで貴重な経験になります。

同じ社会問題について議論しても、日本の学生とドイツの学生では、注目する点が異なる場合があります。

例えば、環境政策について議論する場合、それぞれの国のエネルギー事情や社会的な背景によって、重視する課題が異なるかもしれません。

また、移民や多文化共生について議論する場合、身近な経験や社会の状況によって、問題の捉え方が異なることもあります。

こうした違いに触れることで、自分が当たり前だと思っていた考え方を見直すことができます。

さらに、ドイツ語を使って意見を交換する経験は、語学力を実際のコミュニケーションに生かす機会にもなります。

教科書や文献だけでなく、実際に異なる社会で暮らす人々の考え方に触れられることは、大学での学びを深める重要な経験になるでしょう。

なお、交流活動の実施状況や参加方法は年度によって異なる場合があります。最新の案内をご確認ください。


ドイツ語を学ぶことで日本社会の見方はどう変わるのか

木村教授の研究分野に関心がある高校生の中には、「日本社会について考えるのであれば、なぜドイツ語を学ぶ必要があるのだろう」と疑問に思う人もいるかもしれません。

確かに、日本の社会問題については、日本語の資料から多くの情報を得ることができます。

しかし、ドイツ語を学ぶことで、ドイツ語圏の人々が社会問題をどのように考えているのかを、現地の言葉を通して理解できるようになります。

例えば、ドイツの新聞記事や政策資料を読むことで、現地でどのような議論が行われているのかを知ることができます。

また、日本とドイツで同じ問題が扱われていても、使われる言葉や議論の進め方が異なる場合があります。

その違いを理解することで、社会問題に対する考え方が一つではないことに気づくことができます。

さらに、ドイツ語を学ぶことは、ドイツ語圏の文化や歴史について理解を深めることにもつながります。

言語を学ぶことは、単に外国語を話せるようになることだけではありません。

異なる社会の考え方に触れ、自分自身の社会を新しい視点から見直すための重要な手段にもなるのです。


高校生のうちからできる日独社会比較の方法

木村教授の研究分野に関心がある高校生の皆さんは、普段のニュースや学校の授業をきっかけに、日本とドイツの社会を比較してみるとよいでしょう。

例えば、環境やエネルギーの問題について学ぶ際には、次のような問いを立てることができます。

  • 日本とドイツでは、エネルギー政策にどのような違いがあるのか
  • その違いは、どのような歴史や社会的な背景から生まれたのか
  • 環境政策を進める際に、どのような課題があるのか
  • 日本とドイツでは、移民や難民の受け入れについてどのような議論が行われているのか
  • 外国にルーツを持つ人々への言語支援には、どのような違いがあるのか
  • 少数言語や地域文化を守るために、どのような取り組みが行われているのか

こうした問いを持つことで、ニュースで紹介されている出来事を、より深く理解することができます。

また、日本とドイツを比較する際には、どちらが優れているかをすぐに判断するのではなく、それぞれの社会の背景を理解することが重要です。

例えば、同じ政策であっても、国の歴史や経済状況、政治制度などによって、異なる結果が生まれる可能性があります。

さらに、比較する際には、できるだけ信頼できる資料を使い、制度や政策がいつの時点のものなのかを確認することも大切です。

こうした調べ方は、大学で社会研究に取り組むための基礎的な姿勢につながります。


推薦入試を目指す高校生へ|日独比較への関心を志望理由につなげよう

上智大学外国語学部ドイツ語学科の推薦入試を考えている皆さんは、日本とドイツの社会への関心を、大学で何を学びたいのかという問いと結びつけて考えてみましょう。

例えば、ドイツの環境政策や脱原発に関するニュースを見て、日本との違いに関心を持った経験があるかもしれません。

その場合、なぜその違いが生まれたのかを調べてみるとよいでしょう。

また、地域の多文化共生や、外国にルーツを持つ人々との交流を通して、言語や文化の違いについて考えた経験がある人もいるでしょう。

そのような経験から、ドイツ語圏の多言語社会について学びたいという関心につなげることができます。

さらに、方言や少数言語に関心がある人は、地域の言葉が社会や文化とどのように関わっているのかを考えてみましょう。

例えば、次のようなテーマが考えられます。

  • 日本とドイツでは、環境やエネルギーの問題にどのような違いがあるのか
  • ドイツの多言語社会から、日本の多文化共生について何を学べるのか
  • 少数言語を守ることには、どのような社会的な意味があるのか
  • 日本とドイツでは、移民や難民をめぐる議論にどのような違いがあるのか
  • ドイツ語を学ぶことで、日本社会をどのように新しい視点から考えられるのか

大切なのは、「ドイツに興味がある」「ドイツ語を話せるようになりたい」という気持ちを出発点にして、大学でどのような問題を探究したいのかを具体的に考えることです。

また、ドイツ語学科を志望する場合には、なぜドイツ語を学ぶ必要があるのかについても整理しておきましょう。

例えば、ドイツ語で書かれた新聞記事や政策資料を読みたい、ドイツ語圏の社会問題について現地の視点から理解したい、日本とドイツの社会を比較したいといった目標が考えられます。

さらに、木村教授の研究分野に関心がある場合でも、ドイツ語学科全体の教育内容を理解しておくことが重要です。

なお、特定の教員の研究分野に関心を持つことが推薦入試で有利になるわけではありません。また、入学後に希望するゼミや科目を必ず履修できるとは限らないため、最新の学科案内やシラバスも確認しておきましょう。


まとめ|ドイツ語圏を通して日本社会の新しい可能性を考える

木村護郎クリストフ教授は、ヨーロッパ言語社会論とドイツ語圏社会研究を専門とし、言語と社会の関係や、日本とドイツ語圏の社会比較について研究する教員です。

日本とドイツ語圏は、多くの社会的な課題を共有している一方で、異なる対応をとることがあります。

その違いを理解することは、日本社会の当たり前を問い直し、新しい可能性を考えることにつながります。

また、木村教授の研究分野では、少数言語や多言語社会、言語と宗教の関係など、言語を社会や文化と結びつけて考えることができます。

ゼミでは、歴史や環境、エネルギー、移民・難民、多言語・多文化などのテーマについて、日本語とドイツ語の文献を使いながら研究を進めます。

さらに、ドイツの協定校との交流や学外のセミナーなど、異なる社会の考え方に触れる機会も重視されています。

ドイツ語を学ぶことは、外国語を使えるようになるだけでなく、異なる社会の考え方を理解し、自分自身の社会を新しい視点から見直すための手段にもなります。

日本とドイツの社会を比較したい方、多言語・多文化社会に関心がある方、環境や移民、少数言語などの問題について学びたい方は、木村教授の研究分野をきっかけに、ドイツ語学科で学べる内容について調べてみてはいかがでしょうか。

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※本記事は、提供された記事案をもとに作成しています。教員の所属・職位・学部長などの役職・研究内容・担当科目・ゼミの活動内容などは変更される場合があります。また、社会制度や政策も改正・変更されることがあります。受験を検討している方は、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご確認ください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。