
上智大学 外国語学部 フランス語学科|文法が完璧でも誤解される?原田早苗教授に学ぶ異文化間コミュニケーション
- 1. 原田早苗教授のプロフィール|外国語教育と異文化理解を研究する
- 2. 研究内容① 文法が正しくても誤解されるのはなぜ?
- 3. 研究内容② 相づちの打ち方で印象が変わる?
- 4. 研究内容③ 視線や表情もコミュニケーションの一部
- 5. 研究内容④ 会話の沈黙は何を意味する?
- 6. フランス語を「知っている」と「使える」はどう違う?
- 7. 応用言語学とは?外国語学習の課題を研究する学問
- 8. フランス語教育の研究では何を考える?
- 9. 担当授業|フランス語の基礎から教育方法まで
- 10. ゼミの特色① 学生の関心に応じて研究テーマを決める
- 11. ゼミの特色② 発表とディスカッションを通して考えを深める
- 12. ゼミの特色③ フランス語だけでなく英語・日本語教育にも目を向ける
- 13. バイリンガリズムとは?二つの言語を使う人々の世界
- 14. 異文化適応とは?海外生活で起こる戸惑いを考える
- 15. 高校生のうちからできる異文化間コミュニケーションの学び
- 16. 推薦入試を目指す高校生へ|異文化理解への関心を志望理由につなげよう
- 17. まとめ|外国語を正しく話すだけでなく、相手に伝わる力を考える
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。今回のテーマは、上智大学外国語学部フランス語学科の原田早苗教授についてご紹介します。
皆さんは、外国語の文法や単語を正しく使えば、相手と問題なくコミュニケーションができると思いますか。
実は、文法が正しくても、相手に自分の意図が伝わらなかったり、思いがけない誤解が生まれたりすることがあります。
例えば、日本語では、相手の話を聞きながら「はい」「なるほど」と相づちを打つことがあります。しかし、相づちの頻度やタイミングが相手の慣れ親しんだ会話の習慣と異なると、意図したようには受け取ってもらえない場合があります。
また、視線の合わせ方や会話中の沈黙、意見の伝え方なども、人や社会的な環境によって異なります。
外国語を使って本当に相手と理解し合うためには、単語や文法だけでなく、言葉が使われる場面や人間関係にも目を向ける必要があるのです。
上智大学外国語学部フランス語学科の原田早苗教授は、応用言語学、フランス語教育、異文化間コミュニケーションを専門とする研究者です。
今回は、原田教授の研究内容や担当授業、ゼミの特色を通して、外国語を「正しく話す」ことと「相手に伝わるように使う」ことの違いを考えていきます。
上智大学の推薦入試を目指す高校生の皆さんは、志望理由書や面接対策の参考にしてください。
原田早苗教授のプロフィール|外国語教育と異文化理解を研究する
原田早苗教授は、上智大学外国語学部フランス語学科に所属する教授です。
主な専門分野は、応用言語学、フランス語教育、異文化間コミュニケーションです。
応用言語学とは、言語に関する研究成果を、教育やコミュニケーションなどの現実的な課題に結びつけて考える学問分野です。
例えば、外国語を効果的に教えるにはどうすればよいのか、学習者が外国語を習得する過程でどのような困難に直面するのかといった問題が研究対象になります。
また、異文化間コミュニケーションでは、異なる言語的・文化的背景を持つ人々が、どのように意思疎通を行い、どのような場面で誤解が生まれるのかを考えます。
原田教授の研究分野は、外国語を教えることと、外国語を使って他者と理解し合うことの両方に関わっています。
フランス語の知識を身につけるだけでなく、その知識を実際のコミュニケーションでどのように生かすのかを考えられる点が特徴です。
研究内容① 文法が正しくても誤解されるのはなぜ?
原田教授は、教員紹介のメッセージで、フランス語の文法・語彙・発音が正確であっても、相手の文化における言葉の使い方を理解していなければ、意図せず失礼になったり、誤解を生んだりすることがあると述べています。
これは、外国語を学ぶうえで重要な視点です。
例えば、ある人に何かをお願いするとき、文法的に正しい命令文を使ったとしても、その場面では直接的すぎる印象を与えるかもしれません。
反対に、遠回しにお願いしたつもりでも、相手には依頼であることが伝わらない場合があります。
日本語でも、「窓を閉めてください」と「少し寒いですね」では、表現の仕方が異なります。
後者は、状況によっては窓を閉めてほしいという間接的な依頼として受け取られることがありますが、単なる感想として理解される場合もあります。
つまり、言葉の意味は、文法や単語だけで決まるわけではありません。
誰が、誰に、どのような状況で話しているのかによって、伝わる意味が変わることがあるのです。
このように、言葉が実際の場面でどのように使われ、理解されるのかを考えることは、語用論と呼ばれる言語学の分野にも関わっています。
原田教授の研究が示すのは、外国語を学ぶ際に、正確さだけでなく、状況に応じた言葉の使い方を理解することの大切さです。
研究内容② 相づちの打ち方で印象が変わる?
原田教授が注目する異文化間コミュニケーションの問題には、相づちのような、普段あまり意識しない行動も含まれます。
日本語の会話では、相手の話を聞きながら「はい」「うん」「なるほど」などの相づちを打つことがあります。
相づちは、相手の話を聞いていることを示したり、理解していることを伝えたりする役割を持っています。
しかし、相づちの頻度やタイミング、相づちに込められる意味は、すべての人に共通しているわけではありません。
例えば、話し手がまだ説明を続けている途中で頻繁に反応すると、聞き手は熱心に聞いているつもりでも、話し手には会話の流れを妨げられているように感じられる場合があります。
反対に、聞き手が静かに話を聞いていると、本人は集中しているつもりでも、話し手には関心がないように見えることもあります。
もちろん、こうした違いを「日本人は相づちが多い」「フランス人は相づちが少ない」といった単純な決めつけで理解することは適切ではありません。
実際の会話の仕方は、個人の性格や相手との関係、会話の目的などによっても変わります。
大切なのは、自分にとって自然な会話の習慣が、相手にとっても同じ意味を持つとは限らないと理解することです。
こうした視点を持つことで、相手の反応を一方的に判断せず、互いの意図を確かめながら会話できるようになります。
研究内容③ 視線や表情もコミュニケーションの一部
コミュニケーションは、言葉だけで行われるものではありません。
視線や表情、身ぶり、姿勢、相手との距離なども、意思疎通に影響します。
こうした言葉以外の手段による情報のやり取りは、非言語コミュニケーションと呼ばれます。
例えば、相手の目を見て話すことは、関心や誠実さを示す行動として受け取られる場合があります。
しかし、視線を合わせる時間が長すぎると、相手によっては圧迫感を覚えるかもしれません。
反対に、視線を合わせないことが、必ずしも無関心や不誠実さを意味するわけでもありません。
相手との関係や会話の場面、個人の習慣によって、視線の意味は変わります。
また、笑顔や身ぶりについても、受け取り方が一致するとは限りません。
外国語で会話するとき、私たちは単語や文法を正しく使うことに集中しがちです。
しかし、相手がどのような表情をしているのか、会話の流れが自然かどうかにも目を向ける必要があります。
原田教授が指摘するように、異文化間の誤解は、こうした細かな部分に潜んでいることがあります。
だからこそ、外国語の学習では、言語そのものと、それを使う人々のコミュニケーションのあり方を合わせて考えることが重要なのです。
研究内容④ 会話の沈黙は何を意味する?
会話の中で沈黙が生まれたとき、皆さんはどのように感じますか。
気まずいと感じる人もいれば、相手が考えている時間だと受け止める人もいるでしょう。
沈黙の意味は、会話の状況によって変わります。
例えば、質問をされた後に少し考えてから答える人もいれば、すぐに反応することを大切にする人もいます。
また、意見が異なる場面では、すぐに反論する人もいれば、相手の話を最後まで聞いてから自分の考えを伝える人もいます。
こうした違いを知らないと、相手が考えているだけなのに「答えたくないのだろうか」と誤解してしまうかもしれません。
反対に、相手が早く返事を求めている場面で長く沈黙すると、戸惑わせてしまう場合もあります。
外国語でのコミュニケーションでは、こうした違いを理解することが大切です。
そして、相手の反応が自分の予想と違ったときには、すぐに否定的な意味を与えるのではなく、状況を確認する姿勢が求められます。
異文化理解とは、相手の行動をすべて文化の違いで説明することではありません。
文化的な背景も一つの可能性として考えながら、目の前の相手を理解しようとすることが重要です。

フランス語を「知っている」と「使える」はどう違う?
外国語の学習では、単語を覚えたり、文法問題を解いたりすることが重要です。
しかし、実際のコミュニケーションでは、それだけでは十分でない場合があります。
例えば、フランス語で相手に依頼するとき、文法的に正しい表現を知っていても、相手との関係に応じた言い方を選ぶ必要があります。
また、友人との会話と、大学の先生に質問するときでは、適切な表現が異なることがあります。
日本語でも、友人に「これ、教えて」と言う場合と、先生に「こちらについて教えていただけますか」と尋ねる場合では、表現を使い分けます。
フランス語でも、相手との関係や会話の目的に応じた表現を学ぶことが重要です。
例えば、フランス語には「tu」と「vous」という相手を指す言葉があります。
一般的に「tu」は親しい相手などに使われ、「vous」は丁寧さや距離を示す場面などで使われます。また、「vous」は複数の相手を指す場合にも使われます。
ただし、実際の使い分けは、相手との関係や社会的な状況によって異なります。
こうした使い分けを理解することは、文法の知識を実際の会話で生かすことにつながります。
外国語を「知っている」ことから、状況に応じて「使える」ことへと発展させるためには、言葉と社会の関係を学ぶ必要があるのです。
応用言語学とは?外国語学習の課題を研究する学問
原田教授の専門分野の一つである応用言語学は、言語に関する研究成果を、教育やコミュニケーションなどの現実的な課題に結びつけて考える学問分野です。
例えば、外国語を学ぶ人が、どのように単語や文法を身につけるのかという問題があります。
また、どのような授業方法が学習者にとって効果的なのか、学習意欲をどのように維持できるのかといった問題も研究対象になります。
さらに、外国語を使ったコミュニケーションで誤解が生まれる理由や、異なる文化的背景を持つ人々がどのように理解し合えるのかという問題も重要です。
例えば、外国語の授業では、単語や文法を学ぶだけでなく、実際の会話場面を想定した練習を行うことがあります。
また、相手との関係に応じた表現を学ぶことで、より自然なコミュニケーションにつなげることもできます。
応用言語学では、こうした教育方法や学習の過程を、研究の対象として考えます。
原田教授の研究分野は、外国語を教えることと、外国語を使って理解し合うことの両方に関わっています。
フランス語教育の研究では何を考える?
原田教授は、フランス語教育も専門としています。
外国語を教える際には、単に文法や単語を説明するだけでなく、学習者がどのように理解し、使えるようになるのかを考える必要があります。
例えば、フランス語を初めて学ぶ学生に対して、どのような順序で文法を教えると理解しやすいのでしょうか。
また、発音の練習では、どのような方法が効果的なのでしょうか。
さらに、学習者が間違えたときに、どのようにフィードバックを行うと学習につながるのでしょうか。
こうした問いは、外国語教育の研究につながります。
また、外国語学習では、学習者の意欲も重要です。
例えば、フランス語を学び始めたときは楽しくても、文法が難しくなったり、思うように話せなかったりすると、学習意欲が低下することがあります。
一方、フランス語で簡単な会話ができるようになったり、映画や音楽の一部を理解できるようになったりすると、学習を続けたいという気持ちが高まるかもしれません。
こうした学習者の動機づけについて考えることも、外国語教育の重要なテーマです。
外国語を教える方法を研究することは、学習者がどのように成長していくのかを理解することにもつながります。
担当授業|フランス語の基礎から教育方法まで
原田教授の教員紹介資料では、次のような科目が担当授業として紹介されています。
- フランス語科教育法B
- フランス語科教育法D
- 基礎フランス語I
- 演習(フランス語教育と異文化コミュニケーション)
基礎フランス語Iは、フランス語を学ぶための基本的な知識や技能を身につける科目です。
フランス語には、日本語や英語とは異なる発音や文法の特徴があります。
そのため、基礎的な文法や語彙、発音などを理解しながら、少しずつフランス語を使えるようになることが重要です。
また、フランス語科教育法B・Dは、フランス語を教えるための理論や方法について学ぶ科目です。
将来、フランス語教育に関わりたい学生にとって、教育方法について考える機会になります。
さらに、演習(フランス語教育と異文化コミュニケーション)では、外国語教育や異文化間コミュニケーションに関する問題を研究します。
このように、原田教授の担当科目には、フランス語の基礎学習から、外国語教育の方法、異文化間コミュニケーションの研究まで含まれています。
なお、担当科目や具体的な授業内容、開講状況は年度によって変更される場合があります。最新のシラバスを確認してください。
ゼミの特色① 学生の関心に応じて研究テーマを決める
原田教授のゼミでは、外国語教育と異文化間コミュニケーションに関する問題を扱います。
提供されたゼミ紹介情報によると、研究テーマはゼミ生の関心に応じて決められます。
扱われる内容は幅広く、フランス語の指導法や学習者の動機づけといった教育に関するテーマから、バイリンガリズムや異文化への適応まで含まれています。
例えば、外国語教育に関心がある学生であれば、学習者が外国語を身につける過程について研究することが考えられます。
また、異文化間コミュニケーションに関心がある学生であれば、異なる文化的背景を持つ人々の会話で、どのような誤解が生まれるのかを考えることもできます。
さらに、バイリンガリズムに関心がある学生であれば、複数の言語を使う人々の言語使用や、言語習得について研究することも考えられます。
このように、外国語教育と異文化間コミュニケーションという共通の枠組みの中で、自分自身の関心を研究テーマへと発展させられる点が特徴です。
ゼミの特色② 発表とディスカッションを通して考えを深める
原田教授のゼミでは、3年次から関心のあるテーマについて発表を行い、質疑応答やグループ・ディスカッションを通じて考えを深めていきます。
研究では、自分の考えを持つことだけでなく、その考えを他者に説明することも重要です。
例えば、ある学生が「外国語学習の動機づけ」について発表したとします。
その際、ほかの学生から「学習意欲が高まるのは、どのような場面なのか」「学習者の年齢によって違いはあるのか」といった質問が出るかもしれません。
こうした質問を受けることで、自分では気づかなかった視点を得ることができます。
また、グループ・ディスカッションでは、ほかの学生の経験や考え方を知ることができます。
例えば、留学経験のある学生と、国内で外国語を学んできた学生では、外国語学習に対する考え方が異なるかもしれません。
それぞれの経験を共有することで、外国語教育や異文化間コミュニケーションについて、より多面的に考えられるようになります。
ゼミは、卒業論文に向けた準備の場でもあります。
発表やディスカッションを重ねながら、自分自身の研究課題を明確にしていくことが期待されます。
ゼミの特色③ フランス語だけでなく英語・日本語教育にも目を向ける
原田教授のゼミでは、中心となるのはフランス語教育と日仏の異文化間コミュニケーションですが、必要に応じて英語教育や日本語教育にも触れると紹介されています。
これは、外国語教育の問題が、フランス語だけに限られないためです。
例えば、外国語学習の動機づけや、効果的な指導方法について考える際には、英語教育の研究から学べることもあります。
また、日本語を外国語として学ぶ人々の経験を調べることで、日本語の母語話者が気づきにくい言語の特徴が見えてくることもあります。
さらに、複数の言語を学ぶ人々の経験を比較することで、外国語学習に共通する課題や、言語によって異なる特徴を考えることができます。
例えば、日本語を母語とする人がフランス語を学ぶ場合と、フランス語を母語とする人が日本語を学ぶ場合では、難しいと感じる文法や表現が異なるかもしれません。
こうした違いを比較することは、外国語教育の方法を考えるうえでも重要です。
フランス語を中心に学びながら、英語や日本語などにも視野を広げられることが、ゼミの特色の一つです。

バイリンガリズムとは?二つの言語を使う人々の世界
原田教授のゼミで扱われるテーマの一つに、バイリンガリズムがあります。
バイリンガリズムとは、一般的に、一人の人や社会の中で二つの言語が使われることを指します。
例えば、家庭では日本語を使い、学校では英語を使う人がいるかもしれません。
また、家庭ではフランス語を使い、地域社会では別の言語を使う人もいます。
複数の言語を使う人々は、場面や相手に応じて言語を使い分けることがあります。
例えば、家族と話すときには一つの言語を使い、友人と話すときには別の言語を使うという場合があります。
また、会話の途中で言語を切り替えることもあります。
こうした現象は、言語と社会の関係を考えるうえで興味深いテーマです。
さらに、複数の言語を学ぶことが、本人のアイデンティティや人間関係にどのような影響を与えるのかという問題もあります。
例えば、家庭で使う言語と学校で使う言語が異なる場合、どちらの言語に親しみを感じるのかという問題が生まれることもあります。
こうした経験は、人によって異なります。
バイリンガリズムの研究では、複数の言語を使う人々の多様な経験について考えます。
異文化適応とは?海外生活で起こる戸惑いを考える
原田教授のゼミでは、異文化への適応も研究テーマとして紹介されています。
異文化適応とは、異なる文化的・社会的環境の中で生活する際に、その環境に対応していく過程を考える概念です。
例えば、留学先で生活を始めたとき、言葉だけでなく、授業の進め方や友人との付き合い方、生活習慣などに戸惑うことがあります。
日本では当たり前だと思っていたことが、留学先では異なる場合もあります。
例えば、授業中にどの程度積極的に発言するのか、先生にどのように質問するのかといった点でも、違いを感じるかもしれません。
また、友人との距離感や、意見が異なるときの伝え方についても、戸惑うことがあります。
こうした経験は、必ずしも否定的なものではありません。
異なる環境に触れることで、自分自身の考え方や習慣を見直すきっかけになることもあります。
一方で、環境の変化によってストレスを感じたり、孤独を感じたりする場合もあります。
異文化適応について研究することは、異なる文化的背景を持つ人々が、どのような困難に直面し、どのように新しい環境で生活していくのかを理解することにつながります。
将来、留学や国際交流、外国語教育に関わりたい人にとって、興味深い研究テーマと言えるでしょう。
高校生のうちからできる異文化間コミュニケーションの学び
原田教授の研究分野に関心がある高校生の皆さんは、まず身近なコミュニケーションを観察してみましょう。
例えば、友人との会話で、相づちや視線、沈黙がどのような役割を果たしているのかを考えてみることができます。
また、同じ言葉でも、相手との関係や話す場面によって意味が変わることがあります。
例えば、「大丈夫です」という言葉は、状況によって「問題ありません」という意味にも、「必要ありません」という意味にもなります。
こうした表現の違いを考えることは、コミュニケーションについて学ぶ第一歩になります。
さらに、外国語の授業や国際交流の経験を振り返ってみることもおすすめです。
例えば、英語で会話したときに、相手の反応が予想と違った経験はないでしょうか。
また、外国語を学ぶ中で、どのような表現が難しかったのかを考えてみることもできます。
こうした経験を振り返りながら、次のような問いを考えてみましょう。
- 外国語の文法が正しくても、誤解が生まれるのはなぜか
- 相づちや視線の使い方は、会話の印象にどのような影響を与えるのか
- 同じ言葉でも、相手との関係によって意味が変わるのはなぜか
- 外国語学習の意欲を維持するには、どのような方法が効果的なのか
- 複数の言語を使う人々は、どのように言語を使い分けているのか
- 留学先などの異なる環境に適応する際には、どのような困難が生まれるのか
こうした問いについて調べる際には、身近な経験だけでなく、書籍や研究資料なども参考にしてみましょう。
また、異文化間の違いについて考える際には、国籍や文化だけで相手の行動を決めつけないことが大切です。
同じ国や地域で育った人でも、考え方やコミュニケーションの仕方には個人差があります。
文化的な背景を理解しようとすることと、相手を一人の人間として理解しようとすることの両方が重要です。
推薦入試を目指す高校生へ|異文化理解への関心を志望理由につなげよう
上智大学外国語学部フランス語学科の推薦入試を考えている皆さんは、なぜフランス語を学びたいのか、そしてフランス語を使って何を研究したいのかを整理してみましょう。
例えば、国際交流や留学、ホームステイなどで、言葉は通じたのに誤解が生まれた経験があるかもしれません。
また、外国語を学ぶ中で、単語や文法を覚えるだけでは自然な会話が難しいと感じた人もいるでしょう。
さらに、外国語学習の方法に関心があり、将来は外国語を教える仕事に就きたいと考えている人もいるかもしれません。
こうした経験や関心を志望理由につなげる際には、単に「フランス語を話せるようになりたい」という目標だけでなく、大学で何を学びたいのかを具体的に考えることが重要です。
例えば、「外国語の文法が正しくても誤解が生まれる理由を研究し、異なる文化的背景を持つ人々が理解し合うために必要なことを学びたい」という目標が考えられます。
また、「外国語学習の動機づけについて研究し、学習者が意欲的に学び続けられる教育方法を考えたい」という関心も考えられます。
そのうえで、なぜ上智大学外国語学部フランス語学科で学ぶ必要があるのかを説明できるようにしましょう。
例えば、「フランス語を身につけながら、フランス語教育と日仏の異文化間コミュニケーションについて研究したい」という目標が考えられます。
また、原田教授の研究分野に関心がある場合でも、フランス語学科全体の教育内容について理解しておくことが重要です。
フランス語の学習と異文化間コミュニケーションの研究をどのように結びつけたいのか、大学のカリキュラムや授業内容を調べながら考えてみましょう。
なお、特定の教員の研究分野に関心を持つことが推薦入試で有利になるわけではありません。また、入学後に希望するゼミや科目を必ず履修できるとは限りません。
出願資格や選考方法、提出書類、面接の実施内容などについては、必ず対象年度の最新の入学試験要項を確認してください。

まとめ|外国語を正しく話すだけでなく、相手に伝わる力を考える
原田早苗教授は、応用言語学、フランス語教育、異文化間コミュニケーションを専門とする研究者です。
研究では、外国語の文法や語彙、発音が正確であっても、相手の文化における言葉の使い方を理解していなければ、誤解が生まれることがあるという問題に注目しています。
特に、相づちや視線など、普段あまり意識しない細かな部分にも、異文化間の違いが潜んでいることを指摘しています。
また、担当科目には、フランス語科教育法B・D、基礎フランス語I、演習(フランス語教育と異文化コミュニケーション)などが含まれています。
ゼミでは、外国語教育と異文化間コミュニケーションに関する問題を扱い、学生の関心に応じて研究テーマを決めます。
フランス語の指導法や学習者の動機づけ、バイリンガリズム、異文化への適応など、幅広いテーマについて学べる点が特徴です。
外国語を学ぶことは、単に新しい言葉を覚えることではありません。
相手との関係や会話の状況を理解し、互いの意図を確かめながらコミュニケーションを行うことも重要です。
また、異なる文化的背景を持つ人々と関わることで、自分自身の言葉の使い方や考え方を見直すきっかけにもなります。
外国語教育に関心がある方、異文化間コミュニケーションについて研究したい方、言葉が通じても誤解が生まれる理由を考えてみたい方は、原田教授の研究分野をきっかけに、上智大学外国語学部フランス語学科で学べる内容について調べてみてはいかがでしょうか。
KOSSUN教育ラボでは、上智大学の推薦入試を目指す高校生に向けて、出願書類の準備や面接対策などのサポートを行っています。受験準備についてお悩みの方は、お気軽に無料個別相談をご利用ください。
※本記事は、提供された記事案をもとに作成しています。教員の所属・職位・研究内容・担当科目・ゼミの活動内容などは変更される場合があります。受験を検討している方は、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご確認ください。
KOSSUN教育ラボでは、上智大学の推薦入試対策に特化した
上智大学合格プロジェクト
を完全定員制(先着10名限定)にて設け、専門性の高い個別サポートを行っています。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


