
上智大学 外国語学部 ロシア語学科|「近くて遠い」隣国の経済を読み解く!学科長・安達祐子教授のロシア企業研究
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。今回のテーマは、上智大学外国語学部ロシア語学科の安達祐子教授についてご紹介します。
皆さんは、ロシアと聞いて何を思い浮かべますか?広大な国土、豊富な天然資源、国際政治のニュースなど、さまざまなイメージがあるでしょう。しかし、ロシアの企業がどのように成長し、政府とどのような関係を築いてきたのかについては、あまり知らない人も多いのではないでしょうか。
安達教授は、現代ロシア企業の発展過程や、政府と企業の関係を専門とする研究者です。今回は、その研究内容や担当授業、ゼミの特色を通して、外国語学部でロシア経済を学ぶ魅力をご紹介します。
安達祐子教授のプロフィールと専門分野
安達祐子教授は、上智大学外国語学部ロシア語学科に所属する教授です。提供された元原稿では、ロシア語学科の学科長としても紹介されています。
主な専門分野は、現代ロシア企業の発展過程と、ロシアにおける政府と企業の関係です。
企業研究というと、商品の販売や経営戦略を思い浮かべるかもしれません。しかし、安達教授の専門分野では、企業の成長を政治制度や経済史と結びつけて考えることが重要になります。
ロシアの企業がどのような歴史的背景のもとで発展し、国家の政策からどのような影響を受けてきたのか。その仕組みを理解することは、現代ロシア社会を読み解くことにもつながります。
研究内容①|ソ連の計画経済から市場経済への転換
現代ロシア企業を理解するためには、1991年のソ連解体という歴史的な転換点を知る必要があります。
ソ連時代には、国家が生産量や価格などを計画する「計画経済」が基本でした。主要な企業は国有で、現在の市場経済とは異なる仕組みで運営されていました。
ところが、ソ連解体後のロシアでは、市場経済への移行が進められます。国有企業の民営化が実施され、企業の所有者や経営の仕組みが大きく変化しました。
その過程では、巨大企業を支配する有力な実業家が登場する一方、経済的な混乱や格差の拡大も生じました。
なぜ一部の企業や実業家が大きな影響力を持つようになったのでしょうか。市場経済への移行は、企業の経営や人々の生活をどのように変えたのでしょうか。
こうした問いは、ロシア企業の発展過程を考えるうえで重要な研究テーマです。

研究内容②|ロシア政府と企業の関係を考える
ロシア経済の特徴を理解するうえで、国家と企業の関係は欠かせません。
例えば、ロシアは石油や天然ガスなどの資源が豊富な国です。エネルギー産業は国内経済だけでなく、輸出や外交にも大きな影響を与えています。
ここで重要になるのが、政府は企業の経営にどこまで関与するのかという問題です。
企業は利益を追求する経済主体ですが、エネルギーの安定供給や国家の安全保障など、政府の政策と深く関係する場合もあります。
また、国有企業と民間企業では、経営上の意思決定や政府との関係が異なることがあります。
ロシアの企業活動を調べる際には、経済だけでなく政治や法律、歴史などを組み合わせた視点が必要です。
こうした研究は、国家と市場の関係を考えるうえで、日本やほかの国の経済制度を見直すきっかけにもなります。
「近くて遠い」隣国ロシアを理解する意味
安達教授は、公式サイトで紹介されたメッセージの中で、「近くて遠い」と言われる隣国ロシアへの理解を深める研究を、学生が進められるよう支援したいという思いを示しています。
ロシアは日本と海を隔てて隣接する国であり、エネルギー資源や漁業などを通じて経済的な関係を持ってきました。
一方、歴史認識や領土問題、国際情勢などを背景に、両国の関係にはさまざまな課題があります。
だからこそ、ニュースで伝えられる政治的な出来事だけでなく、企業活動や経済制度、人々の暮らしなど、多角的な視点からロシアを理解することが重要です。
ロシア語を学ぶことは、現地の報道や企業資料、研究文献などに直接触れる可能性を広げます。翻訳された情報だけに頼らず、異なる立場から社会を考える力を養えることも、外国語学部で地域研究を学ぶ魅力です。
担当授業|ロシア語と経済研究を結びつける
元原稿で紹介されている安達教授の担当科目は、次のとおりです。
- 基礎ロシア語Ⅱ(ドリル)
- ロシア研究方法論
- 演習(ロシア経済)
- ロシア・ユーラシア経済概論
「基礎ロシア語Ⅱ(ドリル)」は、ロシア語の基礎力を養う科目です。語学の知識を積み重ねることが、将来ロシア語の資料を読み解くための土台になります。
「ロシア研究方法論」では、研究テーマの設定や資料の扱い方など、地域研究を進めるための方法を考えることができます。
「ロシア・ユーラシア経済概論」は、ロシアだけでなく、ユーラシア地域の経済について理解を深めるための科目です。
ロシア語の習得と専門的な地域研究を結びつけられる点は、上智大学外国語学部ロシア語学科で学ぶ魅力の一つです。

安達教授のゼミ|輪読とディスカッションから論文へ
安達教授の「演習(ロシア経済)」では、ロシアやユーラシアの経済をテーマに研究を進めます。
元原稿によると、ゼミでは文献の輪読とディスカッションを行い、各学生が研究成果を論文にまとめます。
輪読とは、一つの文献を複数の学生で読み、内容を理解しながら議論を深める学習方法です。
例えば、ロシアの企業改革を扱う文献を読む場合、改革が必要とされた背景や、政策によって利益を得た人々、影響を受けた人々について考えることができます。
議論を通じて自分とは異なる視点に触れ、根拠を示しながら意見を伝える経験は、卒業論文の執筆にも役立つでしょう。
ゼミで考えられる研究テーマの例
安達教授の専門分野に関連して、次のような研究テーマが考えられます。以下は学習上の例であり、実際のゼミ生の研究実績を示すものではありません。
- ソ連解体後のロシア企業の民営化
- ロシアの国有企業と民間企業の違い
- ロシアのエネルギー産業と政府の関係
- ロシア企業の経営と国際経済の変化
- ロシアと日本の経済関係の歴史
- 経済制裁が企業活動に与える影響
- ロシアと中央アジア諸国の経済関係
- ロシアの中小企業が直面する課題
- 市場経済への移行と社会格差
企業という身近な存在から、国家の制度や国際経済まで研究対象を広げられることが、ロシア経済研究の面白さです。
高校生のうちからできるロシア経済の学び
ロシア経済に興味がある人は、まず世界史や政治・経済の授業で学んだ内容を、現在のニュースと結びつけてみましょう。
例えば、ソ連解体後の経済改革について調べたうえで、現在のロシア企業の特徴を考えてみると、歴史と現代社会のつながりが見えてきます。
また、石油や天然ガスの価格が日本の生活や企業活動にどのような影響を与えるのかを調べることもおすすめです。
ニュースを読む際には、一つの情報源だけで判断せず、複数の資料を比較する習慣を身につけましょう。
さらに、キリル文字や基本的なロシア語に触れることで、言語を通じて地域を理解する楽しさも感じられるはずです。

推薦入試を目指す高校生へ|経済への関心を志望理由につなげる
上智大学外国語学部ロシア語学科の推薦入学試験(公募制)を目指す場合は、ロシアへの関心と大学で学びたい内容を具体的に結びつけることが大切です。
例えば、エネルギー価格のニュースをきっかけにロシア経済に興味を持った人なら、なぜロシアが重要な資源供給国となったのか、政府と企業がどのように関係しているのかという問いへ発展させられます。
特に考えておきたいのが、「なぜ経済学部ではなく、外国語学部ロシア語学科で経済を学びたいのか」という点です。
ロシア語を習得し、現地の資料や社会の背景を理解しながら経済を研究したいという目標があれば、言語学習と専門分野のつながりを説明しやすくなります。
出願書類や面接では、関心を持ったきっかけ、調べたこと、大学で探究したいテーマ、将来にどう生かしたいかを、自分の経験に基づいて整理しましょう。
なお、特定の教員への関心があるだけで合格に有利になるわけではありません。出願資格や選考方法については、必ず対象年度の最新の入学試験要項を確認してください。

まとめ|ロシア語を通して隣国の経済と社会を読み解く
安達祐子教授は、現代ロシア企業の発展過程と政府・企業関係を専門とする研究者です。
担当授業ではロシア語の基礎からロシア・ユーラシア経済まで学び、ゼミでは輪読やディスカッションを重ねながら研究成果を論文にまとめます。
「近くて遠い」と言われる隣国を、経済や企業の視点から理解することは、国際社会を多角的に考える力につながります。
外国語を学ぶだけでなく、その言語が使われる地域の社会や経済を深く研究したい人は、上智大学外国語学部ロシア語学科での学びにぜひ注目してみてください。
KOSSUN教育ラボでは、上智大学の推薦入試を目指す高校生に向けて、出願書類の準備や面接対策などのサポートを行っています。受験準備についてお悩みの方は、お気軽に無料個別相談をご利用ください。
※本記事は、提供された記事案をもとに作成しています。教員の所属・職位・研究内容・担当科目・ゼミの活動内容などは変更される場合があります。受験を検討している方は、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。

