上智大学外国語学部イスパニア語学科でスペイン語圏の文学や思想を学ぶ大学生のイメージ

上智大学 外国語学部 イスパニア語学科|文化が出会うと人は変わる!ドニャス アントニオ准教授のスペイン語圏文学・思想研究

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。今回のテーマは、上智大学外国語学部イスパニア語学科のドニャス アントニオ准教授についてご紹介します。

皆さんは、外国の文学作品を読んで、自分とは異なる考え方や価値観に驚いたことはありませんか。

物語の登場人物が大切にしているもの、信じていること、社会の中で当然とされていること。それらは、私たちが普段当たり前だと思っている価値観とは異なる場合があります。

では、異なる文化を持つ人々が実際に出会ったとき、何が起こるのでしょうか。

人々は相手の文化から新しい知識を得ることもあれば、自分たちの信仰や価値観を問い直すこともあります。一方で、文化の違いが対立や支配につながる場合もあります。

こうした文化の出会いと、人々の考え方の変化を、文学や思想の歴史から研究しているのが、上智大学外国語学部イスパニア語学科のドニャス アントニオ准教授です。

ドニャス准教授は、スペイン語圏の文学と思想史を専門とし、特に16〜17世紀の文献に関心を寄せています。

今回は、ドニャス准教授の研究内容や担当授業、ゼミの特色を通して、文学から歴史や宗教、社会を学ぶ魅力をご紹介します。

上智大学の推薦入試を目指す高校生の皆さんは、志望理由書や面接対策の参考にしてください。


ドニャス アントニオ准教授のプロフィール|文学と思想史の専門家

ドニャス アントニオ准教授は、上智大学外国語学部イスパニア語学科に所属する准教授です。

主な専門分野は、イスパニア語圏の文学と思想史です。

イスパニア語圏とは、スペイン語が使われている国や地域を指します。スペインだけでなく、メキシコ、ペルー、アルゼンチン、コロンビアなど、ラテンアメリカの多くの国々も含まれます。

こうした地域には、それぞれ異なる歴史や文化があり、多様な文学作品や思想が生まれてきました。

ドニャス准教授は、スペイン語で書かれたテキストを手がかりに、過去の人々の考え方や価値観を探究しています。

提供された教員紹介情報によると、特に関心を持っているのが16〜17世紀の文献です。

この時代は、イベリア半島の人々がアメリカ大陸やアジアなど、世界各地の人々と接触し、文化や宗教、知識のあり方が大きく変化した時代でした。

ドニャス准教授の研究で注目したいのは、文学作品を単なる物語として読むのではなく、当時の社会や人々の思想を理解するための手がかりとして捉えている点です。

文学を通して過去の人々の考え方を知ることは、現在の私たち自身の価値観を見つめ直すことにもつながります。


文学と思想史はどうつながっている?

文学と聞くと、小説や詩、戯曲などを思い浮かべる人が多いかもしれません。

一方、思想史とは、人々が世界や社会、人間について、どのように考えてきたのかを歴史的に研究する学問です。

例えば、「人間とは何か」「正しい生き方とは何か」「社会はどのようにあるべきか」といった問いは、さまざまな時代の人々によって考えられてきました。

こうした問いは、哲学書や宗教書だけでなく、文学作品の中にも表れています。

例えば、ある小説の登場人物が、社会の常識に疑問を持つ場面があったとします。

その人物の言葉や行動には、作者が生きた時代の価値観や社会制度が反映されている可能性があります。

また、作品に描かれる家族や宗教、政治、身分制度などから、当時の社会について考えることもできます。

ただし、文学作品に描かれている内容を、そのまま歴史的な事実として受け取ることはできません。

文学には、作者の想像や表現上の工夫が含まれています。

そのため、作品が書かれた時代の歴史や社会について調べながら、文章の意味を丁寧に読み解くことが重要です。

文学と思想史を結びつけて学ぶことで、作品に込められた考え方や、その背景にある社会の姿をより深く理解することができます。


研究内容① 16〜17世紀はなぜ重要なのか

ドニャス准教授が特に関心を寄せる16〜17世紀は、スペイン語圏の歴史において大きな変化が起こった時代です。

15世紀末以降、スペイン王権はアメリカ大陸への進出を進め、16世紀には世界各地に広い支配領域を持つようになりました。

また、アジアやヨーロッパのさまざまな地域との交流も広がりました。

こうした動きによって、異なる文化や宗教、言語を持つ人々が接触する機会が増えていきました。

例えば、ヨーロッパの人々は、アメリカ大陸で、それまで知らなかった社会や文化、自然環境などに出会いました。

一方、アメリカ大陸の人々は、ヨーロッパからもたらされた宗教や制度、技術などに直面することになりました。

こうした出会いは、知識や文化の交流を生み出す一方、征服や植民地支配、暴力、社会構造の変化なども引き起こしました。

そのため、この時代を理解する際には、文化交流の豊かさだけでなく、支配や対立の歴史にも目を向ける必要があります。

また、人々は新しい世界との出会いを通して、自分たちの価値観や信仰、知識について考え直すことになりました。

こうした変化は、当時の文学や思想にも反映されています。

16〜17世紀の文献を読むことは、文化が出会うことで人々の考え方がどのように変化したのかを理解するための重要な手がかりになります。


研究内容② 異なる文化が出会うと何が起こるのか

異文化との出会いは、人々にさまざまな変化をもたらします。

例えば、外国の文化に触れることで、それまで知らなかった考え方や生活習慣を知ることがあります。

また、自分たちの文化では当然だと思っていたことが、ほかの文化では異なる意味を持つと気づく場合もあります。

こうした経験は、自分自身の価値観を見つめ直すきっかけになります。

しかし、文化の出会いが、必ずしも平等な交流になるとは限りません。

例えば、16〜17世紀のスペインによるアメリカ大陸への進出では、ヨーロッパの人々と先住民社会の間に大きな力の差が存在しました。

そのため、文化や宗教の接触は、征服や支配、強制的な変化を伴う場合もありました。

一方、異なる文化が接触する中で、新しい表現や知識、習慣が生まれることもありました。

例えば、言語や宗教、美術、食文化などには、複数の文化の影響が重なっているものがあります。

こうした歴史を考える際には、「文化が混ざり合った」という結果だけでなく、その過程で誰がどのような経験をしたのかを理解することが重要です。

ドニャス准教授の研究分野は、文化の出会いが人々の思想やアイデンティティにどのような変化をもたらしたのかを考えることにつながります。


研究内容③ アイデンティティは文化との出会いで変わる?

ドニャス准教授の研究テーマに関わる重要なキーワードの一つが、アイデンティティです。

アイデンティティとは、自分が何者であるかという意識や、自分自身をどのように捉えているかという感覚を指します。

例えば、人は自分がどの地域で育ったのか、どの言語を使うのか、どのような文化や宗教に親しんできたのかなどを通して、自分自身を理解することがあります。

しかし、アイデンティティは、必ずしも一生変わらないものではありません。

例えば、外国で生活することによって、自分が生まれ育った社会の価値観を見つめ直すことがあります。

また、異なる文化を持つ人々と交流することで、自分自身の考え方が変化する場合もあります。

16〜17世紀の文化の出会いにおいても、人々は新しい社会や宗教、知識と接触する中で、自分たちの世界観を問い直すことがありました。

こうした変化は、当時の文学や思想の中にも表れている可能性があります。

例えば、異なる文化を持つ人々がどのように描かれているのか、作品の中で何が正しいとされているのか、どのような価値観が批判されているのかを考えることができます。

文学を通してアイデンティティの変化を考えることは、現代の多文化社会について理解するうえでも重要です。

スペイン語圏の文学や文化交流について資料を読みながら学ぶ大学生のイメージ

研究内容④ 宗教と思想はどのように関わっているのか

16〜17世紀のスペイン語圏の文学や思想を理解する際には、宗教の歴史も重要です。

当時のヨーロッパでは、キリスト教が社会や政治、教育、文化などに大きな影響を与えていました。

また、16世紀には宗教改革が起こり、ヨーロッパの宗教や政治のあり方が大きく変化しました。

スペインでは、カトリック教会が重要な役割を果たし、宗教的な価値観が社会のさまざまな場面に関わっていました。

さらに、アメリカ大陸への進出に伴い、キリスト教の布教活動も広がりました。

こうした活動は、現地の人々の宗教や文化と接触し、ときには対立や強制的な変化を伴いました。

一方、異なる文化や信仰との出会いを通して、宗教や人間について新たな議論が生まれることもありました。

例えば、異なる文化を持つ人々をどのように理解すべきか、人間の尊厳や権利をどのように考えるべきかといった問題です。

こうした問いは、当時の宗教的・思想的な議論と深く関わっています。

文学作品や思想書を読む際には、宗教が社会の中でどのような役割を果たしていたのかを理解することが重要です。

宗教と思想の関係を学ぶことは、過去の人々の価値観を理解するとともに、現代の宗教と社会の関係について考えることにもつながります。


スペイン文学の黄金世紀とは?

16〜17世紀のスペイン文学を学ぶ際に、重要なキーワードの一つが「黄金世紀」です。

スペイン文学の黄金世紀とは、一般に16〜17世紀を中心とする、文学や芸術が大きく発展した時代を指します。

この時代には、小説や詩、演劇など、さまざまな文学作品が生まれました。

また、文学作品の中には、当時の社会や宗教、政治、人間の生き方について考えるための重要なテーマが含まれています。

例えば、社会の常識や価値観に疑問を投げかける作品があります。

また、人間の欲望や名誉、信仰、自由などを描いた作品もあります。

こうした文学作品を読む際には、物語の内容だけでなく、作者が生きた時代の歴史や社会について理解することが重要です。

例えば、当時のスペインでは、海外進出や宗教的な変化、社会の階層構造など、さまざまな問題が存在していました。

文学作品には、こうした時代の特徴が反映されていることがあります。

そのため、黄金世紀の文学を学ぶことは、スペインの歴史や思想を理解することにもつながります。


セルバンテスの『ドン・キホーテ』から何が見える?

スペイン文学の黄金世紀を代表する作品の一つが、ミゲル・デ・セルバンテスの『ドン・キホーテ』です。

『ドン・キホーテ』は、17世紀初頭に刊行された小説で、世界文学の歴史において重要な作品として知られています。

物語では、騎士道物語を読みすぎた主人公が、自分を騎士だと思い込み、冒険の旅に出ます。

有名な場面の一つが、風車を巨人だと思い込んで立ち向かう場面です。

この場面は、現実と理想、想像と事実の関係について考えるきっかけになります。

また、『ドン・キホーテ』には、当時の社会や人々の価値観について考えさせる要素が含まれています。

例えば、主人公が信じる騎士道の理想と、現実の社会との間には大きな隔たりがあります。

そのため、作品を読む際には、単に主人公の行動を面白がるだけでなく、なぜそのような人物が描かれたのかを考えることができます。

また、当時の文学や社会の価値観について調べることで、作品の意味をより深く理解することができます。

ただし、ここで紹介した読み方は、文学研究で考えられる視点の一例です。ドニャス准教授が『ドン・キホーテ』を個別の研究対象としていることを示すものではありません。


文学作品は歴史を知るための資料になる?

文学作品を研究する際には、作品と歴史の関係について考えることが重要です。

例えば、ある時代の小説を読むと、当時の人々の生活や社会の価値観について知る手がかりが得られることがあります。

また、作品の中で描かれる政治や宗教、家族、身分制度などから、当時の社会について考えることもできます。

しかし、文学作品は、歴史的な出来事をそのまま記録したものとは限りません。

作者は、物語を面白くするために、登場人物や出来事を創作することがあります。

また、特定の社会制度や価値観を批判するために、誇張や皮肉などの表現を使うこともあります。

そのため、文学作品を歴史研究の手がかりとして使う際には、作品の性質や表現方法を理解する必要があります。

例えば、作品がいつ書かれたのか、誰に向けて書かれたのか、作者がどのような社会に生きていたのかを調べることが重要です。

さらに、歴史資料やほかの文学作品などと比較することで、作品の意味をより深く考えることができます。

このように、文学と歴史を結びつけて学ぶことは、過去の社会や思想を多角的に理解することにつながります。


スペインとラテンアメリカの文学はどうつながっている?

イスパニア語圏の文学を学ぶ際には、スペインだけでなく、ラテンアメリカの文学にも注目することが重要です。

ラテンアメリカには、メキシコ、ペルー、アルゼンチン、コロンビアなど、スペイン語を公用語とする国々が数多くあります。

これらの国々には、それぞれ異なる歴史や文化があります。

また、先住民文化やヨーロッパ文化、アフリカ系の文化など、さまざまな文化的な影響が重なっています。

そのため、ラテンアメリカの文学には、多様な歴史や社会の特徴が反映されています。

例えば、植民地支配の歴史や、独立後の国家形成、社会的な格差、文化的なアイデンティティなどが、文学の重要なテーマになることがあります。

また、スペイン語という共通の言語を使っていても、国や地域によって、言葉の使い方や文化的な背景は異なります。

そのため、スペイン語圏の文学を学ぶ際には、言語の共通性だけでなく、地域ごとの多様性についても理解する必要があります。

スペインとラテンアメリカの文学を比較することで、歴史や文化のつながりと違いを考えることができます。


文化の出会いを現代社会から考える

ドニャス准教授の研究テーマに関わる「文化の出会い」は、過去だけの問題ではありません。

現代社会でも、異なる文化や言語、宗教を持つ人々が出会う機会は増えています。

例えば、海外留学や国際交流、外国にルーツを持つ人々との交流などがあります。

また、インターネットやSNSを通して、世界中の人々の考え方や文化に触れることもできます。

こうした交流によって、新しい価値観を知ることができる一方、文化の違いから誤解や対立が生じる場合もあります。

例えば、ある社会では当然とされている習慣が、別の社会では異なる意味を持つことがあります。

また、宗教や歴史に関する考え方が異なることで、意見が対立する場合もあります。

こうした問題を理解するためには、自分の価値観だけで判断するのではなく、相手の文化や歴史的な背景について理解することが重要です。

16〜17世紀の文化の出会いを研究することは、現代の多文化社会について考えるための手がかりにもなります。

過去の人々が異なる文化とどのように向き合ってきたのかを学ぶことで、現在の私たちが多様な人々と共に暮らすために必要な視点を得ることができます。

スペイン語圏の文学や思想についてゼミで議論する大学生のイメージ

担当授業|文学史から中世ヨーロッパ研究まで

ドニャス准教授の教員紹介資料では、次のような科目が担当授業として紹介されています。

  • 基礎イスパニア語
  • 西・西米文学史
  • イスパニア語圏の思想入門
  • 中世ヨーロッパ研究
  • 演習(イスパニア語圏の文学・思想・宗教研究)

基礎イスパニア語では、スペイン語の基本的な文法や語彙、発音などを学びます。

スペイン語の基礎を身につけることで、文学作品や研究資料を原文で読むための土台を築くことができます。

また、西・西米文学史では、スペインとスペイン語圏アメリカの文学の歴史について学ぶことが期待されます。

文学作品は、それぞれの時代や社会の中で生まれています。

そのため、文学史を学ぶことは、作品の背景にある歴史や文化を理解することにつながります。

さらに、イスパニア語圏の思想入門では、スペイン語圏で生まれた思想について学ぶことができます。

また、中世ヨーロッパ研究では、近世のスペイン社会を理解するうえで重要な歴史的な背景について考えることができます。

そして、演習(イスパニア語圏の文学・思想・宗教研究)では、文学や思想、宗教に関する専門的な研究に取り組みます。

このように、スペイン語の基礎学習から、文学史や思想史、宗教研究へと学びを広げることができます。

なお、担当科目や具体的な授業内容、開講状況は年度によって変更される場合があります。最新のシラバスを確認してください。


ゼミの特色① 春学期はスペイン語の文献や論文を読む

ドニャス准教授のゼミでは、イスパニア語圏の文学や思想、宗教に関する研究に取り組みます。

提供されたゼミ紹介情報によると、春学期には、スペイン語圏の文学、宗教、思想に関連するテーマについて、スペイン語の文献や論文を選んで読み、議論します。

スペイン語の文献を読むことは、語学力を高めるだけでなく、作品や研究内容を深く理解するためにも重要です。

例えば、文学作品では、言葉の選び方や表現方法によって、文章の意味や印象が変わることがあります。

また、思想や宗教に関する文章では、特定の言葉が、その時代の価値観や歴史的な背景と結びついている場合があります。

そのため、原文を読む際には、単語や文法を理解するだけでなく、文章が書かれた時代や社会についても考える必要があります。

さらに、論文を読む際には、研究者がどのような問いを立て、どのような資料や方法を使って分析しているのかを理解することが重要です。

こうした学びを通して、文学や思想を研究するための基礎を身につけることができます。


ゼミの特色② 議論を通して作品の解釈を深める

ドニャス准教授のゼミでは、文献や論文を読んだうえで、参加者同士が議論を重ねます。

文学作品や思想に関する文章には、さまざまな解釈が考えられる場合があります。

例えば、ある登場人物の行動について、自由を求める姿として読む人もいれば、社会の価値観に対する批判として読む人もいるかもしれません。

また、宗教や思想に関する文章についても、歴史的な背景や社会的な立場によって、異なる見方が生まれることがあります。

こうした問題について議論することで、自分とは異なる考え方に触れることができます。

ただし、文学作品の解釈は、何を言ってもよいというものではありません。

自分の考えを説明するためには、作品の具体的な表現や、関連する歴史資料などを根拠として示すことが重要です。

例えば、ある作品が当時の社会を批判していると考える場合、どのような表現や場面からそう読み取れるのかを説明する必要があります。

こうした議論を通して、文章を丁寧に読み、自分の考えを論理的に説明する力を身につけることができます。


ゼミの特色③ 秋学期は卒業論文・ゼミ論文について発表する

ドニャス准教授のゼミでは、秋学期に学生が卒業論文やゼミ論文について発表し、議論を行います。

卒業論文やゼミ論文では、自分で研究テーマを設定し、資料や先行研究を調べながら、考察を進めることが求められます。

例えば、スペイン文学に関心がある場合、特定の作品や作家について研究することが考えられます。

また、思想史に関心がある場合、ある時代の思想家や、特定の思想的な問題について調べることができます。

さらに、宗教と文学の関係に関心がある場合、作品の中で宗教がどのように描かれているのかを研究することも考えられます。

ただし、こうしたテーマは、研究の方向性を考えるための例であり、実際に扱えるテーマや指導内容については、ゼミの案内や担当教員への確認が必要です。

研究成果を発表する際には、自分の問いや研究方法、分析結果などを整理して説明することが重要です。

また、ほかの学生や教員から質問や意見を受けることで、自分では気づかなかった問題点を見つけることもあります。

こうした経験は、研究を深めるだけでなく、自分の考えをわかりやすく伝える力を身につけることにもつながります。


文学・思想・宗教を組み合わせて学ぶ魅力

ドニャス准教授のゼミの特徴は、文学だけでなく、思想や宗教についても学べる点です。

文学作品は、作者が生きた時代の社会や文化と深く関わっています。

例えば、16〜17世紀のスペイン文学を理解するためには、当時の政治や宗教、社会制度について知ることが重要です。

また、作品に登場する人物の行動や価値観を理解するためには、その時代の思想について考える必要があります。

さらに、宗教的な表現や象徴が使われている作品では、キリスト教の歴史や思想について理解することが役立ちます。

このように、文学と思想、宗教を結びつけて学ぶことで、作品をより立体的に理解することができます。

また、文学作品を通して、過去の人々がどのような問題に悩み、何を大切にしていたのかを考えることもできます。

こうした学びは、単に文学の知識を増やすだけでなく、人間や社会について深く考える力を養うことにつながります。


スペイン語の原文を読むことにはどんな意味がある?

スペイン語圏の文学や思想を研究する際には、原文を読むことが重要です。

翻訳された作品を読むことでも、物語の内容や思想の大きな流れを理解することはできます。

しかし、言葉の細かなニュアンスや、作者が選んだ表現などは、翻訳だけでは十分に伝わらない場合があります。

例えば、ある言葉には、当時の社会や宗教に関わる特別な意味が含まれていることがあります。

また、文章のリズムや言葉遊び、比喩表現なども、翻訳によって印象が変わる場合があります。

そのため、原文を読むことで、作品の表現や思想について、より細かく考えることができます。

ただし、16〜17世紀のスペイン語は、現代のスペイン語とは異なる部分があります。

例えば、語彙や表現、綴りなどに違いが見られる場合があります。

そのため、古い文献を読む際には、語学力だけでなく、歴史的な背景や文献を読み解くための専門的な知識も必要です。

大学でスペイン語を学びながら、文学や思想の研究に取り組むことは、言語の学習と専門的な研究を結びつける貴重な経験になります。


高校生のうちからできる文学・思想史の学び

ドニャス准教授の研究分野に関心がある高校生の皆さんは、まず文学作品や歴史に触れることから始めてみましょう。

例えば、スペイン文学の代表的な作品を翻訳で読んでみることができます。

また、世界史の授業で学んだ大航海時代や宗教改革、スペイン帝国の歴史について調べることもおすすめです。

さらに、スペインとラテンアメリカの文化のつながりについて考えることもできます。

例えば、次のような問いを考えてみましょう。

  • 文学作品には、作者が生きた時代の価値観がどのように表れているのか
  • 16〜17世紀のスペインでは、どのような思想や宗教的な議論が行われていたのか
  • ヨーロッパとアメリカ大陸の文化の出会いは、人々の考え方をどのように変えたのか
  • 異なる文化が接触することで、新しい文化や表現はどのように生まれるのか
  • 文学作品は、過去の社会や人々の価値観を理解するためにどのように役立つのか
  • スペインとラテンアメリカの文学には、どのような共通点や違いがあるのか
  • 過去の文化交流の歴史は、現代の多文化社会について考えるうえでどのような意味を持つのか

こうした問いについて調べる際には、文学作品だけでなく、歴史に関する書籍や研究資料なども活用してみましょう。

また、作品を読んだときに、自分がどのようなことを感じたのかを記録しておくこともおすすめです。

例えば、登場人物の行動に疑問を持った場合、なぜそのように感じたのかを考えてみましょう。

その疑問を、作品が書かれた時代の社会や文化と結びつけて考えることで、文学をより深く理解することができます。

こうした学びを通して、文学や思想を多角的に考える力を身につけることができます。

上智大学イスパニア語学科の推薦入試に向けて文学や思想史を調べる高校生のイメージ

推薦入試を目指す高校生へ|文学への関心を志望理由につなげよう

上智大学外国語学部イスパニア語学科の推薦入試を考えている皆さんは、なぜスペイン語を学びたいのか、そしてスペイン語を使って何を研究したいのかを整理してみましょう。

例えば、スペイン文学やラテンアメリカ文学を読んで、作品に描かれる価値観や社会のあり方に興味を持った経験があるかもしれません。

また、世界史の授業で大航海時代やキリスト教の布教について学び、異なる文化の出会いに関心を持った人もいるでしょう。

さらに、海外の人々との交流を通して、自分自身の考え方が変わった経験がある人もいるかもしれません。

こうした経験や関心を志望理由につなげる際には、単に「スペインの文学が好き」という気持ちだけでなく、大学で何を学びたいのかを具体的に考えることが重要です。

例えば、「スペイン語を学び、16〜17世紀の文学作品を通して、異なる文化の出会いが人々の思想やアイデンティティに与えた影響について研究したい」という目標が考えられます。

また、「スペイン語圏の文学と宗教の関係について学び、作品に描かれる人間観や価値観を理解したい」という関心も考えられます。

さらに、「スペインとラテンアメリカの文学を比較し、歴史的な交流が文化や思想にどのような影響を与えたのかを研究したい」という目標も考えられます。

そのうえで、なぜ外国語学部イスパニア語学科で学びたいのかを説明できるようにしましょう。

例えば、「スペイン語を身につけ、文学作品や思想に関する文献を原文で読みながら、文化の出会いと人々の価値観の変化について研究したい」という目標が考えられます。

また、ドニャス准教授の研究分野に関心がある場合でも、イスパニア語学科全体の教育内容について理解しておくことが重要です。

スペイン語の学習と文学・思想研究をどのように結びつけたいのか、大学のカリキュラムや授業内容を調べながら考えてみましょう。

なお、特定の教員の研究分野に関心を持つことが推薦入試で有利になるわけではありません。また、入学後に希望するゼミや科目を必ず履修できるとは限りません。

出願資格や選考方法、提出書類、面接の実施内容などについては、必ず対象年度の最新の入学試験要項を確認してください。


まとめ|文学を通して過去と現在をつなぐ

ドニャス アントニオ准教授は、イスパニア語圏の文学と思想史を専門とし、スペイン語で書かれたテキストを手がかりに、過去の人々の考え方や価値観を研究する研究者です。

特に16〜17世紀の文献に関心を持ち、異なる文化の出会いが人々のアイデンティティや信仰、知識のあり方にどのような変化をもたらしたのかを探究しています。

担当科目には、基礎イスパニア語、西・西米文学史、イスパニア語圏の思想入門、中世ヨーロッパ研究、演習(イスパニア語圏の文学・思想・宗教研究)などが含まれています。

ゼミでは、春学期にスペイン語の文献や論文を読み、文学や宗教、思想について議論します。

また、秋学期には、学生が卒業論文やゼミ論文について発表し、研究を深めていきます。

文学は、単に物語を楽しむためのものではありません。

作品に描かれた人々の考え方や価値観を通して、過去の社会や文化を理解するための手がかりにもなります。

また、異なる文化が出会った歴史を学ぶことは、現代の多文化社会について考えることにもつながります。

スペイン語圏の文学に関心がある方、歴史や宗教、思想について深く学びたい方、文化の出会いが人々の価値観に与える影響を研究したい方は、ドニャス准教授の研究分野をきっかけに、上智大学外国語学部イスパニア語学科で学べる内容について調べてみてはいかがでしょうか。

KOSSUN教育ラボでは、上智大学の推薦入試を目指す高校生に向けて、出願書類の準備や面接対策などのサポートを行っています。受験準備についてお悩みの方は、お気軽に無料個別相談をご利用ください。

※本記事は、提供された記事案をもとに作成しています。教員の所属・職位・研究内容・担当科目・ゼミの活動内容などは変更される場合があります。受験を検討している方は、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご確認ください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。