
上智大学 総合グローバル学部 総合グローバル学科 小林綾子准教授とは?紛争・平和研究と国際機構から世界政治を考える
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、
「小林綾子准教授の研究と、総合グローバル学科で学べる紛争・平和研究について」です。
上智大学 総合グローバル学部 総合グローバル学科で、紛争や平和、国際機構について研究しているのが小林綾子准教授です。現在は総合グローバル学部総合グローバル学科の准教授として、国際政治論領域を担当しています。専門は国際政治学、紛争・平和研究、国際機構、グローバル・ガバナンスです。
小林綾子准教授は何を研究している?

小林准教授は、世界各地で起きる紛争がどのように生まれ、変化し、和平へ向かっていくのかを研究しています。特に、紛争のダイナミクスや和平プロセス、国際機関が果たす役割などに関心を持ち、スーダン共和国と南スーダン共和国を中心とした事例研究にも取り組んでいます。
紛争というと、戦闘や軍事衝突だけをイメージするかもしれません。しかし実際には、政治制度、歴史、民族や地域の関係、資源、周辺国との関係、国際社会の対応など、多くの要素が重なっています。そのため、「この国ではなぜ紛争が起きたのか」を一つの原因だけで説明することはできません。
小林准教授の研究では、こうした複雑な要因を整理しながら、現地の人々から国家、国際機関まで複数の立場に目を向けて世界政治を考えていきます。
スーダン・南スーダンから紛争を考える
小林准教授の研究で重要なフィールドとなっているのが、北東アフリカのスーダンと南スーダンです。上智大学の公式研究紹介では、外務省の専門調査員として現地の政治・軍事情勢を調査した経験をもとに、この地域の紛争について研究していることが紹介されています。
スーダンや南スーダンについて、日本の高校生が日常生活の中で詳しく知る機会は多くないかもしれません。しかし、ニュースで紛争や人道危機を知ったときに、「争っている二つの勢力の問題」とだけ考えてしまうと、その背景にある歴史や社会の複雑さを見落としてしまいます。
例えば、国家の成立過程、政治権力のあり方、地域間の関係、周辺国や国際社会とのつながりなど、時間をさかのぼって調べることで初めて見えてくる部分があります。紛争研究では、現在起きている出来事だけではなく、なぜその状況に至ったのかを丁寧に追うことが大切です。
国際機関は紛争を止められるのか
小林准教授のもう一つの研究テーマが、国際機構やグローバル・ガバナンスです。国際機構とは、国際連合など、複数の国が協力して国際的な問題に取り組むための仕組みです。
では、国際機関があれば紛争は止められるのでしょうか。現実には、各国の利害が異なったり、国内政治との調整が必要だったりするため、簡単ではありません。支援を行う場合でも、「どのような支援が必要なのか」「誰の意見を優先するのか」「外部からの介入はどこまで認められるのか」といった難しい問題があります。
だからこそ、国際機関を単に「世界を助ける組織」と捉えるだけではなく、各国政府や地域社会、国際機関などがどのように関係しているのかを考えることが必要です。
政策の現場を経験した研究者だからこその視点
小林准教授は、上智大学法学部国際関係法学科を卒業後、一橋大学で国際・行政修士、博士(法学)を取得しています。また、在スーダン日本国大使館の専門調査員、内閣府の研究員、ハーバード・ケネディスクール科学・国際問題ベルファー・センターの研究員などを経験し、2019年に上智大学総合グローバル学部へ特任助教として着任しました。2023年4月から准教授を務めています。
こうした経歴から分かるのは、大学の中だけで研究してきたのではなく、実際の政策や国際情勢を扱う現場にも関わってきたということです。理論と現実の両方を見る経験は、紛争や国際機関について考える研究にもつながっています。
高校生ならニュースをどこまで掘り下げられる?
小林准教授の研究は、高校生がニュースを見るときにも役立つ視点を与えてくれます。例えば紛争のニュースを見たとき、「どちらが悪いのか」だけを考えるのではなく、「なぜ対立が生まれたのだろう」「歴史的な背景には何があるのだろう」「周辺国や国際機関はどのように関わっているのだろう」と問いを広げることができます。
また、同じ出来事でも、日本の報道、海外メディア、国際機関の発表などで焦点の当て方が違うことがあります。その違いを比べてみることも、世界政治を考える入口です。
探究活動で平和、難民、人道支援、国際協力などを扱った経験がある人なら、そのテーマを「なぜそうなっているのか」という構造まで掘り下げてみると、さらに学問的な問いに近づいていきます。
総合グローバル学科の国際政治論とどうつながる?

小林准教授は、総合グローバル学部の国際政治論領域に所属しています。総合グローバル学科では、国際社会全体の政治や制度を見るだけではなく、特定の地域で実際に何が起きているのかにも目を向けながら学びます。
小林准教授の研究も、紛争という具体的な現場と、国際機関やグローバル・ガバナンスという世界規模の仕組みを行き来しながら考えるものです。こうした学びを通して、「世界で起きている問題」と「地域で暮らす人々」の両方を見る視点を身につけることができます。
平和研究や国際協力に関心がある人だけでなく、国連などの国際機関、国際政治、安全保障、アフリカ地域について学びたい高校生にとっても、興味深い研究分野といえるでしょう。
推薦入試では自分自身の問いを深めよう
推薦入試を考えている場合も、小林准教授の研究内容を覚えること自体が目的ではありません。「紛争に関心があるから、この先生に合わせてテーマを決めよう」と考える必要もありません。
大切なのは、自分がこれまで何に疑問を持ってきたのかを考えることです。例えば「国連はなぜ紛争を止められないことがあるのか」「平和構築では現地の人々の意見をどう取り入れるべきなのか」「日本は海外の紛争にどのように関わるべきなのか」など、自分が本当に気になる問いから調べてみてください。
その過程で小林准教授の研究を知れば、「大学ではこの問題をこんな角度から研究できるのか」と、自分の学びたいことをより具体的に考えられるでしょう。
小林綾子准教授の研究から平和について考えてみよう

小林綾子准教授の研究から見えてくるのは、紛争や平和を単純な善悪だけで理解することの難しさです。紛争にはそれぞれ異なる背景があり、和平を実現する方法も一つではありません。
ニュースを見たときに「大変だ」と感じるだけで終わらず、なぜその問題が起きているのか、国際社会には何ができるのか、現地の人々はどのような立場に置かれているのかまで考えてみてください。そこから、総合グローバル学科で深めたい自分なりのテーマが見つかるかもしれません。
もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。
※本記事は、記事作成時点で上智大学公式サイト等に掲載されている情報を確認したうえで作成しています。入試制度、出願資格、試験内容、日程、カリキュラム、教員の所属・研究分野などは変更される場合があります。受験を検討している方は、必ず上智大学公式サイトおよび対象年度の最新の入学試験要項をご自身で確認してください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


