
上智大学 総合人間科学部 心理学科|毛利伊吹教授の研究紹介 認知行動療法から「考え方のクセ」と向き合う
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、「認知行動療法から『考え方のクセ』と向き合う」です。
臨床心理学・認知行動療法ってどんな学問?

上智大学総合人間科学部心理学科の毛利伊吹教授は、臨床心理学、とくに認知行動療法を専門としています。認知行動療法とは、私たちのものの考え方(認知)と行動が、気持ちのつらさとどのように関係しているのかに注目し、その関わり方を少しずつ調整していく心理療法の一つです。同じ出来事が起きても、人によって受け止め方はさまざまで、その受け止め方のクセによって、気持ちの落ち込みやすさが変わってくることがあります。毛利教授は、成人を対象とした復職支援など、実践の場でも認知行動療法に取り組んでいます。
教授は、心理学について「理系と文系の枠組みを超えて、こころについて多角的に考察できる」分野であると述べ、「問いを大切にして、答えを急がず、じっくりと考える」ことの大切さを強調しています。
毛利教授は東京大学で学術の修士・博士を取得しており、理論研究と臨床実践の両方に軸足を置きながら、認知行動療法という比較的新しい心理療法のアプローチを専門としてきました。成人の復職支援という、実際に社会で働く人を支える現場に近いところで実践を積んできたことも、この分野の特徴です。
高校までの学びとの違い
高校の授業では、多くの場合、正解がひとつに定まった問題を扱うことが多いと思います。しかし臨床心理学、とくに人の心の動きを扱う分野では、唯一の正解があるわけではありません。同じ悩みでも、人によって背景や事情は異なり、丁寧に話を聴きながら、その人に合った関わり方を一緒に考えていく必要があります。答えを急がず、じっくりと相手や自分自身と向き合う姿勢が、大学での学びに求められる大きな違いです。
具体的な学びの例

たとえば、テスト前や大事な試合の前に「絶対に失敗する」と思い込んでしまい、かえって力が出せなかった経験はないでしょうか。認知行動療法では、こうした「思い込み」に自分自身で気づき、少し違う見方ができるように整理していく方法を学びます。心理学科では、こうした理論を学ぶだけでなく、実際の支援の考え方についても学びを深めることができ、将来、臨床心理士や公認心理師として人を支える仕事につなげていくことも可能です。
認知行動療法では、気持ちを無理にポジティブに変えようとするのではなく、「本当にそう思い込む必要があるのか」を一緒に確かめていくことを大切にします。復職支援の現場でも、働くこと自体を無理に急がせるのではなく、本人のペースに合わせて考え方や行動を少しずつ整理していくことが重視されています。
推薦入試とのつながり
上智大学の推薦入学試験(公募制)では、心理学科の出願にあたり「自分にとって心理学を学ぶことの意味」を述べるレポート課題(A4用紙1200字程度)が課されます。認知行動療法や臨床心理学に関心がある場合、自分自身や身近な人が「考え方によって気持ちが変わった」と感じた経験を出発点に、自分なりの言葉でまとめてみるとよいでしょう。
なお、学科試問の具体的な出題内容は大学から公式には公表されていないため、断定的な情報として扱うことはできません。出願を検討する際は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。
推薦入試に向けて意識したいこと

推薦入試では、知識の量よりも、自分自身の気持ちや考え方のクセに向き合い、それを言葉にできるかどうかが大切にされます。部活動での挫折や、人前で緊張してしまった経験なども、振り返り方次第で立派な自己理解の材料になります。焦らず、じっくりと自分の経験を整理してみましょう。
「うまくいかなかった原因を、全部自分のせいだと決めつけていなかったか」「別の見方をすれば、違う受け止め方もできたのではないか」と問い直してみることも、認知行動療法的なものの見方に近づく練習になります。
まとめ
認知行動療法は、ものの考え方と気持ち・行動のつながりに注目しながら、無理なく心を軽くしていくための知恵を学ぶ分野です。すぐに答えを出そうとせず、じっくり考え続ける姿勢は、これからの学びだけでなく、日々の生活の中でも役に立つはずです。認知行動療法の考え方は、専門家だけのものではなく、誰もが日常の中で少しずつ実践していける身近な知恵でもあります。ぜひ自分自身の「考え方のクセ」に目を向けてみてください。
もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。
※本記事は、記事作成時点の上智大学公式情報をもとに作成しています。最新情報や入試の詳細は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


