
上智大学 総合人間科学部 心理学科|松田修教授の研究紹介 臨床神経心理学で「その人らしさ」を支える学び
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、「臨床神経心理学で『その人らしさ』を支える学び」です。
臨床神経心理学・老年臨床心理学ってどんな学問?

上智大学総合人間科学部心理学科の松田修教授は、臨床神経心理学と老年臨床心理学を専門としています。これは、認知症や軽度認知障害、発達障害などによって、記憶や判断力といった脳のはたらきに変化が生じたとき、その人がどのような状態にあるのかを的確に把握し、心理的にどう支えていくかを研究する分野です。年齢を重ねることは誰にとっても避けられないことですが、その中で「その人らしさ」をどう大切にしていくかは、社会全体にとって重要なテーマになっています。
松田教授は「避けられない老いはもちろん、何らかの障害があっても、誰もがその人らしく過ごせるにはどうしたらよいか」という問題意識のもと、知能検査や認知機能検査の開発、高齢者の金銭管理能力に関する研究などに取り組んでいます。
松田教授は東京大学で保健学の博士号を取得し、東京学芸大学で助手・講師・准教授を経て、2017年に上智大学教授に着任しました。2021年から2025年3月までは大学院総合人間科学研究科の委員長も務めており、検査開発の研究者としてだけでなく、教育・研究組織の運営にも携わってきた経歴を持っています。
高校までの学びとの違い
高校の授業では、脳や心のはたらきについて「知識として知る」ことが中心になりがちです。しかし大学の臨床神経心理学では、検査やアセスメントの方法を学びながら、目の前にいる一人ひとりの状態を丁寧に見きわめる力を養っていきます。同じ「もの忘れ」でも、その背景にある原因や必要な支援は人によって異なります。マニュアル通りの対応ではなく、個別の状況に応じて考える姿勢が求められる点が、高校までの学びとの違いです。
具体的な学びの例
たとえば、祖父母や地域のお年寄りと接する中で、「昔はできていたことが少し難しくなってきた」と感じた経験がある人もいるかもしれません。臨床神経心理学では、そうした変化を単なる「老い」として片づけるのではなく、どのような検査や関わり方によって、その人の力を最大限に活かせるかを具体的に学んでいきます。将来、医療・福祉・心理の現場で高齢者や発達に特性のある人を支える仕事を目指す人にとって、実践的な土台となる分野です。
また、発達障害についても、できないことを一方的に指摘するのではなく、その人が持っている力をどう発揮できるかという視点から支援を考えることが大切だとされています。クラスメイトの中に、勉強の仕方や物事の捉え方が少し違うと感じる人がいた経験を思い出してみると、この分野の学びが身近なものに感じられるかもしれません。
推薦入試とのつながり

上智大学の推薦入学試験(公募制)では、心理学科の出願にあたり「自分にとって心理学を学ぶことの意味」を述べるレポート課題(A4用紙1200字程度)が課されます。高齢者や福祉に関心がある場合、身近な人との関わりの中で感じた気づきや疑問を出発点に、自分の言葉で考えを整理してみるとよいでしょう。
なお、学科試問の具体的な出題内容については大学から公式には公表されていないため、断定的な情報として扱うことはできません。出願を検討する際は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。
推薦入試に向けて意識したいこと

推薦入試では、知識量よりも、身近な人との関わりの中で感じたことを、自分なりに深めて考えられるかどうかが大切です。ボランティア活動や福祉施設での経験がある人はもちろん、そうした経験がなくても、家族との日常の中にある小さな気づきを丁寧に振り返ることが、この分野への関心につながっていきます。
高齢者との関わりに限らず、体調やけがで一時的にできることが制限された経験がある人も、「できないことがあっても、その人らしさは変わらない」という視点を、自分の実感として語れるかもしれません。そうした経験も大切な出発点になります。
まとめ
臨床神経心理学・老年臨床心理学は、年齢や障害によって変化していく心と向き合いながら、その人らしさを支えるための知識と技術を学ぶ分野です。誰もが安心して年齢を重ねていける社会を考えるうえで、これからますます重要になっていくテーマといえるでしょう。ぜひ身近な人との関わりを通して、この分野への関心を深めてみてください。
もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。
※本記事は、記事作成時点の上智大学公式情報をもとに作成しています。最新情報や入試の詳細は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


