
上智大学 総合人間科学部 心理学科|横山恭子教授の研究紹介 小児医療心理学で子どもと家族を支える学び
こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、「小児医療心理学から子どもと家族を支える学び」です。
臨床心理学・小児医療心理学ってどんな学問?

上智大学総合人間科学部心理学科の横山恭子教授は、臨床心理士・公認心理師として、臨床心理学、小児医療心理学、分析心理学を専門としています。小児医療心理学は、病気やけがで治療を受ける子どもたちや、その家族の心のケアについて考える分野です。入院や治療は、子どもにとって大きな不安をともなうものですし、そばで見守る家族にとってもつらい経験になることがあります。横山教授は「専ら小児医療心理学について実践・研究している」と述べており、大学院ではがん医療心理学についても教えています。
横山教授は上智大学で文学修士を取得し、臨床心理士・公認心理師の資格を持つ実践家でもあります。東洋英和女学院大学での講師・助教授職を経て2005年から上智大学教授として勤務し、学生局カウンセリングセンター長(2011~2022年)、ウェルネスセンター長(2022~2025年)を歴任、2025年4月からは学生総務担当副学長も務めています。臨床の現場と大学の学生支援体制の両方に長く携わってきた点が特徴です。
高校までの学びとの違い

高校までの学びでは、医療というと医師や看護師のような「治療をする人」を思い浮かべることが多いかもしれません。しかし小児医療心理学では、治療そのものではなく、治療を受ける子どもや家族の「気持ち」に焦点を当てます。病気の説明の仕方ひとつで、子どもの受け止め方が大きく変わることもあり、医学的な知識だけでなく、発達段階に応じた心理的な配慮が求められます。正解が一つに定まらない状況の中で、最善の関わり方を考え続ける力が必要とされる点が、大学での学びの特徴です。
具体的な学びの例
たとえば、幼いきょうだいが入院したときに、どう声をかければよいか迷った経験がある人もいるかもしれません。小児医療心理学では、こうした場面で、子どもの発達段階に応じてどのように説明し、どのように不安を和らげるかを、専門的な理論とともに学んでいきます。心理学科では、臨床心理学の基礎を体系的に学びながら、将来、医療現場や福祉現場で子どもと家族を支える仕事につなげていくことも可能です。
入院中の子どもにとっては、治療そのものだけでなく、友達と会えない寂しさや、学校の勉強に遅れてしまう不安なども大きな悩みになります。小児医療心理学では、こうした生活全体への影響にも目を向けながら、子どもと家族の心の負担をできるだけ軽くする関わり方を考えていきます。
推薦入試とのつながり

上智大学の推薦入学試験(公募制)では、心理学科の出願にあたり「自分にとって心理学を学ぶことの意味」を述べるレポート課題(A4用紙1200字程度)が課されます。医療や子どもに関わる分野に関心がある場合、身近な家族の入院や通院の経験、あるいはボランティアで子どもと接した経験などをもとに、自分の考えを具体的に言葉にしてみるとよいでしょう。
なお、学科試問の具体的な出題内容は大学から公式には公表されていないため、断定的な情報として扱うことはできません。出願を検討する際は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。
推薦入試に向けて意識したいこと
推薦入試では、知識の多さよりも、他者の気持ちに寄り添おうとした経験を、自分なりに振り返り言葉にできるかどうかが大切にされます。委員会活動や地域のボランティアで、小さな子どもや不安を抱えた人と接した経験があれば、そのときに感じたことを丁寧に思い出してみましょう。
身近な家族が体調を崩したとき、どんな言葉をかければよいか分からず戸惑った経験がある人も少なくないと思います。そうした戸惑いそのものが、実は小児医療心理学が向き合っている「どう伝え、どう支えるか」というテーマと重なっています。
まとめ
小児医療心理学は、病気や治療という難しい状況の中にいる子どもと家族に、心の面からそっと寄り添うための知識と技術を学ぶ分野です。医学の知識だけでは十分ではない、心のケアの大切さに気づかせてくれる学問といえるでしょう。医療の技術がどれだけ進歩しても、それを受け止める子どもと家族の気持ちに寄り添う存在は欠かせず、こうした心理的なケアの担い手が、これからの医療現場ではますます求められています。ぜひ、身近な人との関わりを通して、この分野への理解を深めてみてください。
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※本記事は、記事作成時点の上智大学公式情報をもとに作成しています。最新情報や入試の詳細は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


