こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、「上智大学文学部哲学科|高校生活の経験をどう志望理由につなげるか」です。
哲学科志望でも特別な実績は必要なのか
上智大学文学部哲学科の推薦型選抜を考えるとき、多くの高校生が不安に感じるのが、「高校生活で何をしてきたか」という点です。
「哲学科を目指すなら、特別な活動が必要なのでは」
「難しい本をたくさん読んでいないと不利なのでは」
そのように感じる人も少なくありません。
しかし実際には、推薦型選抜で見られているのは、実績の大きさだけではありません。
むしろ大切なのは、日常の経験からどのような疑問を持ち、どのように考えてきたかです。
哲学は、特別な人だけの学問ではありません。
日常の中にある「なぜだろう」という感覚から始まる学問です。
哲学の問いは学校生活の中にもある
哲学というと、難しい理論や抽象的な議論を想像する人もいるかもしれません。
しかし、哲学につながる問いは、学校生活の中にもたくさんあります。
たとえば、こんな経験はないでしょうか。
- なぜ人は周囲の意見に合わせてしまうのか
- 公平とは本当に全員を同じように扱うことなのか
- なぜ人によって「正しい」が違うのか
- SNSではなぜ強い言葉が広がりやすいのか
こうした疑問は、哲学につながる大切な出発点になります。
つまり哲学科を目指すうえで重要なのは、「特別な経験」よりも、「日常をどう見ているか」なのです。
部活動や学校行事も哲学につながる
部活動や学校行事の経験も、考え方によっては哲学的な問いにつながります。
たとえば、チームで活動する中で、「みんなのため」と「個人の自由」はどう両立すべきなのかと感じたことがあるかもしれません。
文化祭の準備で、少数意見がなかなか通らない状況を見て、「多数決は本当に公平なのだろうか」と考えた人もいるでしょう。
こうした経験は、一見すると普通の学校生活です。
しかし、その中で何を感じ、どんな疑問を持ったのかを整理すると、哲学科の志望理由につながることがあります。
ニュースや社会問題への関心も大切
哲学は社会と深く関わる学問でもあります。
たとえば現代社会には、次のような問題があります。
- AIは人間と同じように判断できるのか
- 多様性とはどこまで尊重されるべきなのか
- 「自由」と「安全」はどう両立するのか
- 情報があふれる社会で、人は何を信じればよいのか
こうした問題を見たときに、「自分はどう考えるだろう」と立ち止まることが大切です。
推薦型選抜では、知識量だけではなく、社会をどう見ているかも重視されています。
読書は「考えるきっかけ」として活かす
哲学科を志望する人の中には、「哲学書を読まなければ」と考える人もいます。
もちろん読書はとても大切です。
ただし重要なのは、本を読んだ冊数ではありません。
その本を通して、何を考えたかです。
たとえば、小説を読んで「人はなぜ孤独を感じるのか」と考えることもあります。
社会問題を扱う本を読んで、「本当に公平な社会とは何だろう」と疑問を持つこともあります。
哲学につながる問いは、必ずしも哲学書からだけ生まれるわけではありません。
推薦型選抜で見られるのは「思考の過程」
上智大学文学部哲学科の推薦型選抜では、「どれだけすごい活動をしたか」だけが見られているわけではありません。
むしろ大切なのは、次のような流れです。
- どんな経験をしたのか
- そこからどんな疑問を持ったのか
- その問いをどう考えてきたのか
- 大学でどう深めたいのか
つまり、評価されるのは思考のプロセスです。
推薦入試は、完璧な人を選ぶ試験ではありません。
考え続けられる人を見ています。
最後に:日常の「なぜ」を大切にしよう
哲学科を目指す高校生活で大切なのは、特別な肩書きを増やすことではありません。
むしろ重要なのは、日常の中にある疑問を見逃さないことです。
「なぜそうなるのだろう」
「本当にそれが正しいのだろうか」
その問いが、哲学の出発点になります。
そしてその問いは、出願書類や面接で問われる志望理由を考えるときにも、大きなヒントになります。
焦って答えを出そうとしなくても大丈夫です。
まずは、自分がどんなことに疑問を持っているのかを、少しずつ整理してみてください。
その積み重ねが、上智大学文学部哲学科での学びにつながっていくかもしれません。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


