上智大学 総合人間科学部 教育学科|杉村美紀教授の研究紹介 国際教育学から「多文化共生」と「持続可能性」を考える

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、「国際教育学から『多文化共生』と『持続可能性』を考える」です。


比較教育学・国際教育学ってどんな学問?

上智大学総合人間科学部教育学科の杉村美紀教授は、教育社会学、比較教育学、国際教育学、国際高等教育論を専門としています。杉村教授は「多文化共生」と「持続可能性」というテーマのもと、教育の国際的な役割について研究しており、「個人と社会、そして世界をつなぐ教育の可能性」の探究を掲げています。なお杉村教授は2025年4月より上智大学の学長も務めていますが、ここでは教育学科の教員としての研究分野を中心にご紹介します。

杉村教授は東京大学で教育学の修士・博士を取得し、上智大学でグローバル化推進担当副学長(2017~2021年)を務めたほか、国連大学サステナビリティ高等研究所客員教授やUNESCOチェアなど、国際的な立場から教育政策に携わってきました。教育を一国だけの問題として見るのではなく、世界規模の課題として捉える視点を長年にわたって発信し続けている研究者です。


高校までの学びとの違い

高校までは、国際交流というと、語学学習や留学のイメージが中心になりがちです。しかし比較教育学・国際教育学では、異なる文化背景を持つ人々が、教育を通してどのように共に生きていけるのかを、社会全体の仕組みとして考えていきます。個人の語学力の向上にとどまらず、教育制度や政策のレベルで多文化共生を考える視点が、大学での学びの特徴です。


具体的な学びの例

たとえば、クラスに外国にルーツを持つ友人がいて、言葉や文化の違いから戸惑った経験がある人もいるかもしれません。国際教育学では、こうした異文化間の学びの場をどのように設計すれば、お互いを尊重し合える環境が作れるのかを、具体的な政策や実践事例をもとに学んでいきます。また「持続可能性」という視点からは、環境問題や社会課題を教育の中でどう扱うかについても考えていきます。将来、国際的な教育機関や国際協力の分野で活躍することを目指す人にとって、視野を広げる学びとなるでしょう。

留学生の受け入れ体制や、海外の大学との連携なども、国際高等教育論が扱うテーマの一つです。大学そのものが国境を越えてどのようにつながり、学び合っているのかを知ることも、これから大学で学ぼうとしているみなさんにとって、身近な関心につながるかもしれません。


推薦入試とのつながり

上智大学の推薦入学試験(公募制)では、教育学科の出願にあたり、指定図書(アマルティア・セン『人間の安全保障』または木村元『学校の戦後史 新版』)から1冊を選んで要約と考察をまとめるレポート課題(A4用紙2000字程度)が課されます。国際教育や多文化共生に関心がある場合、『人間の安全保障』は、国境を越えた人々の生活や安全について考える一冊として、テーマとの重なりが大きい書籍です。

教育学科の選考では学科試問は実施されず、面接によって総合的に判定されます。面接での具体的な質問内容は大学から公表されていないため、断定的な情報として扱うことはできません。出願を検討する際は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。


推薦入試に向けて意識したいこと

推薦入試では、知識の量よりも、異なる文化や価値観を持つ人との関わりの中で感じたことを、自分なりに深めて考えられるかどうかが大切にされます。国際交流や異文化理解に関する活動の経験があれば、それを具体的に振り返ってみましょう。

クラスに多様な背景を持つ人がいなかったとしても、SNSを通じて世界中の人々の生活を目にする機会は増えています。そうした情報に触れたときに、自分とは違う価値観をどう受け止めるかを考えてみることも、国際教育学への関心を育てる練習になります。世界にはさまざまな教育制度や学び方があることを知るだけでも、自分自身の学びを見つめ直す新しい視点が得られるはずです。当たり前だと思っていた自分の学び方も、実は数ある選択肢の一つに過ぎないと気づくことから、この分野への関心は広がっていきます。


まとめ

国際教育学は、異なる文化を持つ人々が共に生きる社会をどう作っていくかを、教育の視点から考える学問です。身近な異文化交流の経験も、この分野を学ぶ大切なきっかけになります。ぜひ、多様な人々とのつながりについて、あらためて考えてみてください。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。


※本記事は、記事作成時点の上智大学公式情報をもとに作成しています。最新情報や入試の詳細は、必ず上智大学公式サイトおよび最新の入学試験要項をご確認ください。


KOSSUN教育ラボでは、上智大学の推薦入試対策に特化した 上智大学合格プロジェクト を完全定員制(先着10名限定)にて設け、専門性の高い個別サポートを行っています。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。