こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。
今回のテーマは、「上智大学経済学部経済学科|推薦型選抜で思考力をどう見せるか」です。
思考力は難しい知識のことではない
上智大学経済学部経済学科の推薦型選抜では、「思考力」が大切だと言われます。
しかし、思考力と聞くと、「難しい経済理論を説明しなければいけないのでは」「専門用語をたくさん使わないといけないのでは」と不安になる人もいるかもしれません。
実際には、推薦型選抜で見られる思考力は、専門家のように語る力ではありません。
大切なのは、社会の出来事に疑問を持ち、自分なりに考えようとする姿勢です。
思考力とは「考えのプロセス」
思考力とは、結論だけではなく、そこに至るまでの考えの流れです。
たとえば、「格差問題に興味があります」という一文だけでは、なぜ関心を持ったのかが伝わりにくくなります。
しかし、「ニュースで格差の問題を知り、なぜ同じ社会の中で生活の差が広がるのか疑問を持ちました」と書くと、考えの出発点が見えてきます。
さらに、「所得、教育、雇用など複数の要因が関係していることを知り、社会の仕組みを経済学の視点から理解したいと思いました」と続けると、思考の流れが伝わります。
このように、きっかけ、疑問、考察、学びたいことがつながっているかが重要です。
疑問を持つことが出発点
思考は、多くの場合、疑問から始まります。
たとえば、「なぜ物価が上がるのか」「なぜ人口が減るのか」「なぜ賃金が上がりにくいのか」「なぜ地域によって経済格差があるのか」といった疑問です。
こうした疑問は、経済学科で学ぶテーマにつながります。
推薦型選抜では、最初から完璧な答えを持っている必要はありません。
むしろ、社会の出来事に対して「なぜだろう」と考え始めていることが大切です。
一つの答えに決めつけない
経済学の特徴の一つは、一つの問題に対して複数の見方があることです。
たとえば、「最低賃金を上げるべきか」というテーマを考えてみましょう。
最低賃金を上げることで、働く人の生活が安定し、格差が縮まる可能性があります。
一方で、企業の負担が増え、雇用に影響が出る可能性を考える必要もあります。
どちらか一方だけを強く主張するのではなく、複数の立場や影響を考えることが大切です。
このような多面的な視点も、推薦型選抜で評価される思考力の一つです。
自分の言葉で説明する
思考力を見せるうえで大切なのは、自分の言葉で説明することです。
難しい経済用語を並べるだけでは、考えが伝わりにくいことがあります。
たとえば、「インフレ」「金融政策」「市場メカニズム」といった言葉を使う場合でも、自分がそれをどのように理解し、どの問題と結びつけて考えているのかを説明することが大切です。
高校生の段階では、専門的に完璧な説明をする必要はありません。
自分が何を疑問に思い、どのように考えたのかを丁寧に話すことが大切です。
出願書類で思考力を見せる流れ
出願書類で問われる志望理由では、次の流れを意識すると、思考力が伝わりやすくなります。
- きっかけ
- 疑問
- 考えたこと
- 大学で学びたいこと
たとえば、ニュースで人口減少の問題を知ったことをきっかけに、なぜ地方で人口が減るのか疑問を持ち、雇用や地域経済との関係を考えるようになった。そして、経済学科で社会の仕組みを学びたいと思った、という流れです。
このように、経験から学問へのつながりを作ることで、志望理由に説得力が生まれます。
面接でも思考力は見られる
思考力は、面接でも見られます。
たとえば、「最近気になったニュースはありますか」と聞かれたとき、ニュースの内容を説明するだけではなく、「なぜ気になったのか」を話せると、思考の姿勢が伝わります。
答えに迷った場合でも、すぐに完璧な結論を出す必要はありません。
「まだ十分に整理できていない部分もありますが、私はこの点に疑問を持っています」と伝えることもできます。
面接では、考えながら話す姿勢や、対話しようとする姿勢も大切です。
最後に:自分の疑問を丁寧に深めよう
上智大学経済学部経済学科の推薦型選抜で求められる思考力は、難しい知識を披露することではありません。
大切なのは、疑問を持つこと、考えの流れを示すこと、多様な視点を持つこと、自分の言葉で説明することです。
推薦入試は、完璧な人を選ぶ試験ではありません。考え続けられる人を見ています。
まずは、自分が気になったニュースや社会問題について、「なぜ気になったのか」「どんな背景があるのか」を考えてみてください。
その小さな問いを丁寧に深めることが、上智大学経済学部経済学科を志望するあなたらしい理由につながっていきます。
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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。
この記事を監修した人
川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師
【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。
プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。
著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。


