上智大学 文学部 フランス文学科の志望理由の基本構造|推薦入試で伝わる組み立て方

こんにちは!KOSSUN教育ラボ教務担当(上智大学推薦入試サポート)です。

今回のテーマは、
「上智大学 文学部 フランス文学科の志望理由の基本構造|推薦入試で伝わる組み立て方」です。


志望理由は「思いついた順」に書かなくて大丈夫です

推薦入試の準備を始めると、「フランス文学科に行きたい気持ちはあるけれど、うまく文章にできない」と悩む人がいます。

フランスが好き、文学に興味がある、上智大学で学びたいなど、伝えたいことはいくつもあるのに、書き始めると内容がばらばらになってしまうこともあるでしょう。

そのようなときは、最初からきれいな文章を書こうとする必要はありません。まずは、志望理由をいくつかの要素に分けて整理してみましょう。

基本となるのは、「興味を持ったきっかけ」「そこから生まれた問い」「大学で学びたいこと」「上智大学を選ぶ理由」「将来へのつながり」という流れです。

この順序を意識すると、自分の考えが読み手に伝わりやすくなります。


最初に興味を持ったきっかけを整理する

志望理由の出発点になるのは、フランス文学や文化に興味を持ったきっかけです。

例えば、学校の授業で外国文学を読んだこと、フランス映画を観たこと、美術館でフランスの作品に触れたことなどが考えられます。

きっかけは、特別な体験でなくても構いません。一冊の本や一つの台詞、授業中に抱いた小さな疑問でも、十分に出発点になります。

ただし、「フランス映画が好きになりました」だけでは、なぜフランス文学科を志望するのかまでは伝わりません。

どの作品のどの部分が印象に残り、なぜ気になったのかまで振り返ってみましょう。

例えば、「登場人物が周囲の反対を受けながらも自分の生き方を選ぶ姿が印象に残り、フランス社会における個人と社会の関係に興味を持った」と説明すると、関心の方向が見えてきます。


きっかけから生まれた「問い」を示す

きっかけの次に大切なのが、そこからどのような問いを持ったのかという点です。

推薦入試では、知識量だけではなく、自分の関心を問いへと発展させる姿勢が見られます。

例えば、フランス文学に描かれる恋愛に興味を持った場合、「恋愛の描かれ方が面白かった」で終わらせず、「時代によって恋愛や結婚の価値観はどのように変わったのか」と問いを深められます。

また、翻訳作品を読んだ経験から、「原文と日本語訳では、登場人物の印象にどのような違いが生まれるのか」と考えることもできます。

問いは、すでに答えが分かっているものである必要はありません。むしろ、まだ分からないからこそ、大学で学びたいという流れを作ることができます。


自分なりに調べたことをつなげる

興味や疑問を持っただけでなく、その後に自分がどのような行動をしたのかも重要です。

気になった作品を読んだ、別の映画と比較した、作者の生きた時代を調べた、授業で先生や友人と意見を交わしたなど、小さな行動でも構いません。

例えば、ある小説を読んで女性の生き方に関心を持ち、同じ時代の社会制度や家族観を調べたとします。

その結果、「登場人物の選択は本人の性格だけではなく、当時の社会的な制約にも影響されていたと気づいた」と整理できれば、考えの深まりが伝わります。

推薦入試で大切なのは、何冊読んだか、どれだけ詳しいかだけではありません。問いを持ち、自分なりに調べ、その結果をもとに考え直した過程が重要です。


上智大学で学びたいことを具体的にする

次に、上智大学文学部フランス文学科で何を学びたいのかを整理します。

「フランス文学を幅広く学びたい」「フランス語を身につけたい」だけでは、少し抽象的です。

自分の問いと結びつけながら、大学で深めたい内容を具体的に考えてみましょう。

例えば、「フランス文学作品に描かれる女性の生き方を、時代背景や社会制度と結びつけて学びたい」「原文と翻訳を比較し、言葉の選び方が作品の受け取り方に与える影響を考えたい」といった形です。

高校生の段階で研究内容を完全に決める必要はありません。現時点で気になっていることと、大学でさらに確かめたいことが伝われば大丈夫です。


なぜ上智大学なのかを自分の関心と結びつける

志望理由では、フランス文学科で学びたい理由だけでなく、なぜ上智大学なのかも示す必要があります。

大学の雰囲気が好き、知名度が高いといった理由だけでは、学びとのつながりが見えにくくなります。

上智大学文学部フランス文学科の学びについて調べ、自分の関心と接点のある部分を探してみましょう。

カリキュラム、授業内容、教員の研究分野、語学と文学をどのように学ぶのかなどを確認し、「自分の問いを、この環境でどのように深めたいか」を考えます。

大学の案内に書かれた言葉をそのまま使うのではなく、「この学びがあるから、自分の疑問をこのように深められる」と説明することが大切です。


高校生活での経験も組み込めます

志望理由には、読書や映画鑑賞だけでなく、学校生活での経験もつなげることができます。

例えば、文化祭で演劇の脚本を担当し、同じ内容でも台詞の表現によって人物の印象が変わることに気づいた経験は、文学における言葉の働きへの関心につながります。

また、部活動で意見の違う仲間と話し合った経験から、相手の立場や背景を理解することの大切さを学んだ場合、それは文学作品を多面的に読む姿勢とも結びつきます。

重要なのは、経験の大きさではありません。

その経験から何を感じ、どのように考え、その考えがフランス文学科での学びにどうつながったのかを説明しましょう。


将来像は職業名だけで考えなくてもよい

志望理由の最後には、大学で学んだことを将来どのように活かしたいかを書くことがあります。

まだ具体的な職業が決まっていない人もいるでしょう。その場合、無理に職業名を作る必要はありません。

例えば、「異なる文化や価値観を理解し、それを人に分かりやすく伝えられる人になりたい」「言葉を通して人と人をつなげる仕事に関心がある」といった将来像でも構いません。

出版、教育、観光、国際交流、広報など、関心のある分野があれば触れてもよいでしょう。

大切なのは、大学で身につけたい力と、将来どのような形で社会に関わりたいのかが自然につながっていることです。


基本構造を一つの流れにまとめる

志望理由は、次のような流れで整理すると伝わりやすくなります。

  • フランス文学や文化に興味を持った具体的なきっかけ
  • その経験から生まれた疑問や問い
  • 問いについて自分なりに調べたり考えたりしたこと
  • 上智大学文学部フランス文学科で学びたい内容
  • なぜ上智大学の環境で学びたいのか
  • 大学での学びを将来どのように活かしたいのか

この順序で一度内容を書き出してみると、足りない部分やつながりにくい部分が見つかります。

最初から文章にするのが難しい場合は、各項目について短い言葉や一文で書き出してから、少しずつつなげてみましょう。


よくある「つながりが弱い」例

志望理由では、それぞれの内容がよくても、前後のつながりが弱いと伝わりにくくなります。

例えば、「フランス映画が好きです。上智大学は国際性があります。将来は出版社で働きたいです」と並べても、なぜそれぞれが結びつくのかが分かりません。

そこで、「フランス映画に描かれる家族観に興味を持ち、作品が社会背景とどのように関わっているのかを学びたい。そのため、フランス語と文学、文化を結びつけて学べる環境を求めている。将来は、異なる文化の作品を多くの人に伝える仕事に関わりたい」と整理します。

このように、きっかけから学び、将来までを一本の線でつなぐことが大切です。


自分を立派に見せようとしすぎない

推薦入試では、活動実績が多く、最初から明確な将来像を持っている人に見せなければならないと感じることがあります。

しかし、無理に話を大きくすると、自分の本当の関心が見えにくくなります。

例えば、「フランス文化を通して世界平和に貢献したい」と書いても、具体的な経験や問いとのつながりがなければ、抽象的な印象になります。

それよりも、「外国文学を読んだ際、自分の当たり前とは異なる家族観に出会い、価値観が生まれる背景を知りたいと思った」と書くほうが、自分の考えが伝わります。

推薦入試は、完璧な人を選ぶ試験ではありません。自分の疑問に向き合い、学びながら考え続けられる人を見る試験です。


面接で説明できる内容になっているか確認する

提出書類に書いた内容は、面接で詳しく聞かれる可能性があります。

そのため、文章として整っているだけでなく、自分の言葉で説明できるかを確認しておきましょう。

例えば、「異文化理解に関心があります」と書いた場合は、「どのような経験からそう考えましたか」「理解するとは、具体的にどういうことですか」と聞かれるかもしれません。

また、作品名を挙げた場合は、どの場面が印象に残ったのか、どのような問いを持ったのかを話せるようにしておきます。

答えを一字一句暗記する必要はありません。質問を受け止め、自分の経験と考えをもとに説明する姿勢が大切です。


推薦入試で見られるのは考える過程です

上智大学文学部フランス文学科の推薦入試では、フランス文学に関する知識をどれだけ多く持っているかだけが見られるわけではありません。

身近な経験から問いを持ち、その問いについて調べ、自分なりに考えを深める姿勢が大切です。

また、一つの解釈だけを正しいと決めつけず、異なる見方にも目を向ける多面的な視点が求められます。

作品の登場人物や、異なる文化を生きる人々の背景を理解しようとする他者理解、面接で相手の質問に向き合う対話姿勢も重要です。

まだ答えの出ていない問いがあっても問題はありません。その問いを大学で考え続けたいという意欲を、自分の言葉で伝えましょう。


まとめ

上智大学文学部フランス文学科の志望理由は、特別な経験や難しい言葉を並べることで完成するものではありません。

興味を持ったきっかけ、そこから生まれた問い、自分なりに考えたこと、大学で学びたいこと、上智大学を選ぶ理由、将来へのつながりを順番に整理することが基本です。

まずは、「なぜフランス文学に興味を持ったのか」「何をもっと知りたいのか」を、自分自身に問いかけてみてください。

その答えをたどっていくことで、自分らしい志望理由の流れが少しずつ見えてきます。

文章を一度で完璧に仕上げようとせず、読み返しながら問いを深め、自分の考えが自然につながっているかを確かめていきましょう。

もし一人で整理するのが難しいと感じたら、KOSSUN教育ラボの無料個別相談も活用してみてください。


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※この記事は専門家による監修のもと執筆されています。

この記事を監修した人

川又ヒトミ(KOSSUN教育ラボ プロ講師)

川又 ヒトミ(かわまた・ひとみ)
KOSSUN教育ラボ プロ講師

【略歴】
お茶の水女子大学卒業後、私立高校に入職。進路指導部長を務め、大学入試改革や新学習指導要領、ギガスクール構想など変化する教育現場にて指揮を執る。 プロ講師に転向後は、上智大学をはじめ、難関大学に毎年多数の合格者を輩出。最新情報を駆使した戦略的な指導に定評がある。塾生はもちろん、保護者、講師からも一目置かれ、「合格請負人」の異名を取る人気講師として知られる。 著書に『総合型選抜・推薦型選抜で「凡人」が難関大に合格る本』(ビジネス実用社)。